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藤田 智純 院長、藤田 名都子 副院長の独自取材記事

ふじた眼科

(さぬき市/志度駅)

最終更新日:2021/11/01

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科 main

JR高徳線の志度駅から徒歩約10分の場所にある「ふじた眼科」は2020年開業。高松市とさぬき市を結ぶ県道272号線沿いにあり、車でのアクセスにも便利な立地だ。眼科と皮膚科を標榜する同院では、眼科の医師である藤田智純(ふじた・ともよし)院長と皮膚科の医師である藤田名都子(ふじた・なつこ)副院長が夫婦で診療を行っている。照明の明るさを抑えた受付は温かみがあり、落ち着いて過ごせそうな空間だ。洗練されたデザインの外観にも魅了される。これまで数多くの眼科手術に携わった藤田院長は、開業後も日帰り手術に対応できるよう、さまざまな手術機器や検査機器を導入した。休日は3人の娘と3匹の猫と一緒に家族だんらんの時間を楽しむという2人に、診療内容や経歴などを聞いた。

(取材日2021年7月28日)

先進の手術機器を導入し日帰り眼科手術に対応

広々としていて明るい雰囲気のクリニックですね。開業にあたりこだわった点はありますか? 

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科1

【藤田院長】外観や内装は設計士にお願いして決めました。患者さんにリラックスしていただけるような空間にしたいと考え、明るくて清潔な雰囲気になるように彩りなどを決めました。待合室は少しライトダウンしています。また、車いすやストレッチャーでも移動しやすいように、院内はバリアフリーになっています。設備に関しては、眼科の手術に必要な機器を一通りそろえました。暗室検査機器や明室検査機器などの検査機器も充実しています。大学病院レベルかそれ以上のものがあると思っています。もう買い足すものがないくらいです。
【名都子副院長】皮膚科は一般的な診療に必要な設備を一通りそろえています。

大勢のスタッフさんが働いているとお聞きしました。

【藤田院長】現在、私たち以外に17人のスタッフが働いています。お子さんの体調不良など急なお休みにも対応できるように、スタッフの数にこだわりました。働きやすい環境になるように心がけています。院内の雰囲気づくりも、患者さんのためだけではなくスタッフのためでもあります。居心地の良い空間だと気分が高揚してやる気が出ますよね。クリニックの2階には、手術室、会議室のほかに、スタッフルームがあります。
【名都子副院長】昼休みにはおみそ汁やカレーを作って、スタッフに振る舞っています。開院から1年たちますが、スタッフは皆居心地が良いと言ってくださり、まだ誰も退職していません。

院長はこれまで多くの眼科手術に携われたそうですね。

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科2

【藤田院長】網膜硝子体手術を専門に、香川県内の大学病院や基幹病院で執刀や指導をしてきました。硝子体手術のほか、白内障手術も数多く手がけ、他院では手術が難しいと言われた患者さんの受け入れもしてきましたね。症状が進行すると失明する恐れのある網膜剥離や糖尿病網膜症の手術も行ってきました。開業後も手術が必要な方に対して積極的に執刀していきたいと考え、手術機器をそろえましたので、白内障や硝子体手術をはじめとするさまざまな日帰り手術に対応できます。これまでの経験を生かして今後も手術をしていきたいですね。

乳児期から保湿して経皮感作によるアレルギーを防ぐ

今後、眼科で新たに取り組みたいことはありますか?

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科3

【藤田院長】多焦点眼内レンズを用いた白内障手術をもっと積極的に広めていきたいですね。単焦点眼内レンズというものがありますが、これは遠くのものを見えるようにしたいか、近くのものを見えるようにしたいかを患者さんに選んでいただきます。一方、多焦点眼内レンズは遠くから近くのものまでピントが合う眼内レンズです。単焦点眼内レンズは保険適用となりますが、多焦点眼内レンズは現在、保険適用外です。価格面など懸念点はあるものの、多焦点眼内レンズを使用すれば、老眼鏡などの眼鏡をかけなくても済むというメリットがあります。

皮膚科の診療についても教えてください。

【名都子副院長】お子さんからご高齢の方まで、アトピー性皮膚炎、じんましん、湿疹、水虫、感染症、創傷、腫瘍など、一般的な皮膚の症状に対応しています。皮膚科も日帰り手術が可能です。一番多い主訴は、かゆみですね。じんましん、皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎などの方が多いですね。「別の疾患だと思っていたけれど、実際にはアトピー性皮膚炎だった」という例もあるんです。

アトピー性皮膚炎の予防について、どのように考えていらっしゃいますか? 

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科4

【名都子副院長】一番大切なことは、保湿ですね。皮膚表面が荒れていると、そこから外的刺激が入ってきます。最近いわれているのが、乳幼児期の肌が大切ということ。アレルギーの成立は食事からではなく、荒れた肌の表面から刺激が入りアレルギーを発症する「経皮感作(けいひかんさ)」によるともいわれています。アトピー性皮膚炎や乳児湿疹のあるバリア機能の弱い子どもが、離乳食を食べ始める前にアレルギー症状が出るのも経皮感作によるものです。肌がかさついてるお子さんには必ず保湿をして、離乳食が始まる頃には口の周りにワセリンを塗って、肌のバリアケアをした上で食べさせてあげるように話しています。大人も皮膚の表面が荒れていると外的刺激を受けてかゆみがでます。やはり保湿が大切ですね。

経験を生かし地域に貢献する「かかりつけ医」をめざす

これまでのご経歴や医師をめざしたきっかけについてお聞きします。

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科5

【藤田院長】人の役に立つ仕事がしたいと考え、医師の道をめざしました。子どもの頃はよくプラモデルを作っていましたので、手先の器用さを生かした手術がしたくて眼科を選びました。香川医科大学を卒業後、大学病院に勤務して主に眼科手術について学びました。目の手術は、術後に見えるようになるかどうか。シンプルなのですが、眼科はやりがいのある学問だと思っています。私は香川県観音寺市出身で、さぬき市にはこれまで縁がありませんでした。あまり医療機関のない地域で開業したいと思い、さぬき市志度で開業したんです。これから眼科医療で地域に貢献していきたいと考えています。

副院長は、もともと小児科の医師をめざされていたそうですね。

【名都子副院長】将来は人の役に立つ仕事がしたいと考えていたものの、目標が見つからず悩んでいた時期がありました。そんな中、高校生の時、担任の先生に「お医者さんが似合うから、なったらいいよ」と言っていただいたことが、医師をめざすきっかけとなりました。子どもが好きだったので小児科の医師になろうと思い医学部をめざしましたが、一度は挫折し、医学部ではない他の大学に進学しました。でも医師の道を諦められず、香川医科大学を受け直しました。そこでよい友達や恩師にめぐり会うことができ、世界が広がった気がします。精神的にも成長できました。しばらくは小児科の医師をめざしていたのですが、5年生の時に全部の科を回り、皮膚科に魅了されたんです。最終的には、小児科実習でアトピー性皮膚炎のため夏でも恥ずかしくて半袖の服が着られないというお子さんと出会い、子どもとも接する皮膚科の医師になろうと考えるようになりました。

実際に皮膚科を選ばれて診療を始めてからの心境はいかがですか? 

藤田智純院長、藤田名都子副院長 ふじた眼科6

【名都子副院長】皮膚科の治療は一進一退し、時に思うように進まないこともあります。目に見えること、かゆみや痛みを感じることからも、患者さんの心に負担がかかることもあります。周りの人から見ればきれいな肌でも、本人は恥ずかしいと思っていることもあります。もともと子どももおじいちゃん、おばあちゃんも好きで、精神科にも関心があったので、子どもも大人も診療できて、精神面も支えることができるこの仕事は、私の天職だと思っています。
【藤田院長】私も眼科医が天職ですね。もう一度人生を送ることになっても、また眼科医になりたいです。
【名都子副院長】私もまた皮膚科医を選びたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【智純院長】今後もこれまでの経験を生かして、さまざまな眼科手術を担当していきたいです。現在まだ余力がありますので、いつでもご相談ください。また、地域のかかりつけ医として地域医療に貢献できるようにしていきたいなと考えています。まだまだ地域医療に関して勉強不足でわからない部分もありますが、地域の皆さまに気軽に来ていただければいいなと思っています。

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