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伊藤 秀之 院長の独自取材記事

上星川ファミリークリニック

(横浜市保土ケ谷区/上星川駅)

最終更新日:2022/03/02

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック main

相鉄本線の上星川駅からすぐの場所にある「上星川ファミリークリニック」。木のぬくもりとアースカラーでまとめられた院内は、明るく開放的な雰囲気だ。伊藤秀之院長は日本内科学会総合内科専門医であり日本腎臓学会腎臓専門医でもある。大切にしているのは信頼関係とコミュニケーションだ。患者に不安を感じさせないよう、わかりやすい説明を心がけている。内科全般に幅広く対応し、特に腎臓内科では専門的な治療を提供している同院。今秋より小児科診療もスタートし、2022年にはあらゆる世代の患者に対応できるクリニックへとステップアップする。「地域の皆さんが気軽に通えるかかりつけ医でありたい」と語る伊藤院長に、腎臓内科を選んだきっかけやクリニックの特徴、また来年から本格始動する小児科診療について話を聞いた。

(取材日2021年11月16日)

母校の教えを胸に、患者に寄り添う医療をめざし開業

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック1

医師である父の影響が大きかったですね。京都で過ごした幼少期、皆さんにとても感謝され親しまれている父が大好きで、誇りでもありました。成長するにつれ、父がいかに地域医療に貢献しているかを理解できるようになり、小学生の頃には「父のような医師になりたい」と強く思うようになりました。父は仕事熱心なのと同じくらい家族思いです。休日には家族をいろいろな場所へ連れて行き、楽しい思い出をたくさんつくってくれました。今、私も医師であり父親ですが、同じように子どもと接することができているかというと難しいところですね(笑)。まだまだ父にはかないません。

なぜ腎臓内科を専門に選ばれたのですか?

東京慈恵会医科大学を卒業後、最初の研修先が腎臓内科だったんです。指導医に促されるままのぞいた顕微鏡が、私に強烈なインパクトを与えました。腎臓に興味が湧いたのはこの時からです。腎臓の役割として皆さんが思い浮かべるのは「老廃物を捨てる」ことではないでしょうか。しかしそれだけではないのです。造血ホルモンを出して貧血を防ぐほか、骨を強くするのにも一役買っています。水分バランスや血圧の調整も重要な役目ですね。腎臓について学ぶたび、心臓・消化器・肺・骨をはじめ全身に関わる分野だと知りました。ゼネラリストとしての内科医の本質を失わずに、専門性を高められる。これが私が腎臓内科を選んだ理由です。大学を卒業後、大学病院では腎臓について学び、大規模病院で幅広く内科の診療にあたりました。アメリカ留学では腎臓について深く研究し、帰国後にさらに研鑽を積んだ後、2020年に開業しました。

研修は母校で受けられたのですね。

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック2

当時は研修先を自由に選べたのですが、前後期ともに母校の大学病院を選びました。私は東京慈恵会医科大学がとても好きなんです。先生や先輩、同級の仲間も、向上心があり素晴らしいドクターばかりです。叔父が同大学の小児科の教授だったこともあり、親近感も持っています。東京慈恵会医科大学というと、学祖である高木兼寛先生のお言葉、「病気を診ずして病人を診よ」が知られていると思います。データや技術なくして医療現場は成り立ちません。しかしそれ以前に、患者さんに対して何ができるかを考えることが大切です。迷ってしまったら患者さんを自分の家族だと思い、最良の方法を見つけていきます。簡単なようで難しい心構えですが、私の中に今もこの教えが息づいています。

大切なのは信頼関係とコミュニケーション

こちらのクリニックではどのような診療が受けられるのでしょうか?

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック3

内科全般に幅広く対応し、特に腎臓内科では専門的な治療を提供しています。私は総合内科専門医でもあります。「何科に行けばよいのかわからない」といった場合も、まずはご相談ください。皆さんの医療の入り口となり、必要に応じて適切な診療科へあらためてご紹介する役割も担っています。院内には超音波や心電図をはじめ、血液検査装置や生化学検査機器も備えています。基本的な検査は当日に結果をお渡ししています。患者さんは痛みや不安を抱えて来院されますから、迅速な検査で一つでも安心を得てお帰りいただきたいですね。健康診断も重視しており、皆さんが気軽に受けられるよう、価格設定にも配慮しています。定期的な受診とデータの蓄積で、健康診断がより一層意義のあるものになるんですよ。

2022年には小児科も本格始動すると伺いました。

そうなんです。2022年の4月にはクリニックを増床し、小児科診療にも力を入れていきます。それに伴い、今秋からは第1・3・5週の日曜に小児科の診療を始めました。大学病院で診療にあたっている小児科の医師が、当院でも小児科を担当しています。スタッフも少しずつ小児科での対応や事務について学んでいますよ。スペースの問題もありまだ万全とは言えませんが、患者さんからの「日曜に小児科が開いていて良かった」という声を聞くと、来年の本格始動に向けて身の引き締まる思いです。クリニック全体の広さは現在の約2倍になりますが、内科の雰囲気は今のままに、小児科はガラリと印象を変えようと思っているんです。まるで公園に遊びに行くような、子どもたちにとって楽しい場所にしたいですね。

診療の際に心がけていることはありますか?

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック4

「話せる・治せる・安心できる」をモットーに、日々診療にあたっています。「話せる」は、患者さんが話しやすい雰囲気であること。信頼関係とコミュニケーションです。またその話にしっかりと耳を傾けることを心がけています。「治せる」は、総合内科専門医として幅広く診ること、腎臓専門医として専門性の高い医療を提供することを指しています。必要に応じて適切な医療機関に紹介するのも私の役目です。「安心できる」は、患者さんの不安な気持ちを和らげること。そのための設備や体制を整えています。検査結果についても不安を感じさせないよう、わかりやすく説明し「一緒に治していく」という意識で患者さんと接しています。

全世代に対応するクリニックへとステップアップ

院内のインテリアで工夫されていることを教えてください。

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック5

エックス線室やトイレも含めて木のぬくもりを生かし、アースカラーでまとめました。ベッドを3台置いた休息スペースは、大きなガラス窓から日の光が差し込んで明るい造りです。待合室の椅子は、あえて高さを不ぞろいにした数種類を置いています。座面の硬さもさまざまです。年齢もお好みも家族構成もさまざまな皆さんが、どなたでもリラックスしてくださるよう、ダイバーシティーを表現しています。ロゴマークも多様性を表しているんですよ。モチーフは多面体なのですが、見方によっては星のようにも見えますね。老若男女さまざまなライフスタイルや症状に対応できるクリニックでありたいという願いを込めました。

感染症対策についても教えていただけますか。

換気や消毒は定期的に行い、患者さん用の手指消毒や検温もご用意しています。また発熱のある方や小児の感染症は、診察から会計まで隔離室で対応しています。診療時間も別枠で設け、一般の診療室とは動線を分けているので、ほかの患者さんと一緒になることはありません。防護服着用の上、対応は私のみに限定し、スタッフ間の感染にも徹底して気を配っています。

スタッフの気持ちの良い対応が印象的です。

伊藤秀之院長 上星川ファミリークリニック6

当院のスタッフは皆とても勉強熱心で、医療知識はもちろん、ホスピタリティー面でもレベルアップを図っています。細かな配慮で、私では目の行き届かない部分にも気づいてくれるんです。スタッフの笑顔や声かけで、患者さんの不安が和らぐこともあります。患者さんに「このクリニックに来て良かった」と思ってもらえるよう、衛生管理や対応も含め、皆で居心地の良いクリニックづくりに取り組んでいます。

最後に読者へメッセージをお願いします。

開業して1年、多くの患者さんにご来院いただきました。今なお患者さんから学ぶことも多く、お悩みは人それぞれなのだと実感しています。地域の皆さんとの信頼関係もできつつある中、今の課題は子どもの診療です。当院は「ファミリー」のためのクリニック。2022年の4月より、文字どおり、あらゆる世代の方に対応できるクリニックにステップアップします。ゆくゆくその次のステップとしては、特定の病気や症状を専門に診る外来を充実させたいと考えています。私を含めスタッフ一同、初の試みにチャレンジしていくことになります。ご意見ご要望があればなんでもお聞かせください。これからも患者さんと一緒に、親しみと信頼感のあるクリニックをつくっていきたいと思っています。

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