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大谷 岳人 院長の独自取材記事

うみまちこどもクリニック

(町田市/町田駅)

最終更新日:2021/10/12

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック main

2020年9月、町田市旭町の商業施設2階に新規オープンした「うみまちこどもクリニック」。東京都立小児総合医療センターで経験を積んだ大谷岳人院長が、現役パパとしての目線も大切に、「こんな病院があったらいいな」をかたちにしたという。室内遊び場や授乳室があるフロア奥、魚やサンゴのイラストがかわいらしいエントランスを抜けると、広がるのは楽しい海の世界。色とりどりのサンゴの中を熱帯魚が泳ぐ水槽や、海の生き物たちをモチーフとしたデコレーションが出迎えてくれる。「海が当たり前に身近にある環境で育ったので、ここの子どもたちにも海を感じてほしくて」と、大谷院長は笑顔を見せる。「医療を通して安心して子育てできる地域をつくる」をミッションに掲げる同院について話を聞いた。

(取材日2020年9月19日)

現役パパの目線を生かし「通いやすさ」にこだわりあり

楽しいインテリアの素敵なクリニックですね。

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック1

私は三重県出身なのですが、海の近くで生まれ育ち、身近に海があることが当たり前の環境でした。上京して東京の子どもたちにとっては海がそこまで身近なものではないことに気づき、もっと海に親しんでもらえたらと、水族館をイメージしたインテリアを採用しました。子どもたちに「また行きたい」と思ってもらえるクリニックにしたいと思い、待合室には小児科医師と小児看護師の目線で選んだおもちゃや絵本をそろえています。開院してまだ間もないのですが、時には帰るのを嫌がる子もいるほど気に入ってもらえているようで、とてもうれしく思っています。

医院の特徴を教えていただけますか?

通いやすさの工夫を随所に取り入れているのが特徴です。まずは、子育てファミリーに便利なお店が多数入居している商業施設の2階ということで、幅広い地域から子育てファミリーが集まる場所にあり、駐車場、駐輪場、授乳室や子ども用トイレといった施設も充実しています。外来、予防接種、乳幼児健診のすべてがウェブ予約可能で、時間が近づけばスマートフォンにメールや通知が届く仕組みですので、車の中やショッピングなどをしながらお待ちいただくことも可能です。また、土曜の午前中に予防接種と健診の専用枠を設けているのも特徴で、平日はお仕事でお忙しい親御さんに好評です。午前中ということでお昼寝の時間を気にせず来院いただけ、土曜休みのパパにとっても育児参加のチャンスとしてご活用いただけています。

通いやすさにこだわられたきっかけは?

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック2

私自身、現在2歳になる息子の父親として子育て真っただ中。小児科の医師ではありますが、いざ実際に取り組んでみると、育児にはわからないことだらけで驚きました。子どもを連れて受診したことも何度もありますが、その際に「もっとこうだったら」と気づくことが多くあり、それをかたちにした通いやすいクリニックをとの思いにつながりました。

子育ての悩みや不安を「おもてなしの心」でサポート

小児科医師である院長でも、ご自身の子育てで悩まれることがあるのですね。

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック3

はい。子どもが初めて熱を出した時、下痢が止まらなかった時、原因不明のじんましんが続いた時、何ともいえない不安を感じましたし、日々の子育てで悩みを抱えることもたくさんあります。小児科医師の私でさえこうなのですから、一般のママパパたちは、どんなに大きな不安や悩みを抱えていらっしゃることだろうと身をもって感じました。実際、小児科を受診される子どもたちの親御さんは、主訴以外の不安を抱えている方が多く、どこに相談したら良いかわからなかったといったお話もよく聞きます。そんなママパパが気軽に不安を打ち明けられる場でありたいと思っています。

スタッフさんも、笑顔で気持ちの良い対応をしてくださいますね。

開院にあたり、「おもてなし精神を持って取り組めるか」ということを重視してスタッフにも集まってもらいました。これまで子育てをしてきた中で、医療業界はおもてなしの面で立ち遅れていると強く感じました。例えば、テーマパークやコーヒーショップのように、ホスピタリティーを持って患者さんを迎えるクリニックがあってもよいのではないか、いや、あるべきなのではないかと考えています。思いやりを持って患者さんに接し、温かい空気でクリニックを満たしたいという価値観をスタッフ間で共有するため、開院準備中にも医院のミッション、ビジョン、バリューについてとことん話し合い、思いをシェアする時間を持ってきました。おかげさまでスタッフには子育て経験者も多く、自分自身が苦労したことなどを思い出しながら、同じ方向を向いて患者さんをお迎えできていると感じています。

町田エリアで開業を決められたのはなぜですか?

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック4

関西で医学を修め、いざ研修となった際に、「どうせなら最上の環境で研修したい」という思いを持ち、上京を決めました。東京都立小児総合医療センターなどで経験を積み、都からの地域派遣というかたちで町田市民病院に赴任したのが町田との縁の始まりになります。町田は子育て世代の人口流入も多く、子育ての街のイメージもありますが、現場の医療体制は十分とはいえない部分もあり、小児科病棟長として救急医療をスタートさせるなど体制整備に尽力してきました。そんな中、自身も町田で子育てを経験することで、もっと地域に密着した、安心して相談できる小児科医院が求められていると感じ、この場所での開業を決めたのです。

小児医療を通じて、子どもたちが幸せになれる世界に

医師を、またその中でも小児科の医師を志されたきっかけは?

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック5

小さい頃から野球をやっていて、全国大会に出場するチームに所属するなど一時はプロをめざしていました。そのため、ケガなどで病院にかかる機会が多く、医師という存在は比較的身近に感じていました。高校生の頃に故障がきっかけで野球の道を諦めたのですが、その際に「自分が本当にやりたいことは何だろう?」とあらためて考え、子どもたちが病気やケガで夢を諦めることのないよう手助けする医師になりたいと思ったのです。自身が子どもとして受診した際には、時に医療者による何げない言葉がけで傷つくこともあり、子どもたちの気持ちを理解する医師になることが新しい夢になりました。もともと子どもが好きで、医師というより小児科の医師になりたいと志望した感じです。実際、小児科医師になって夢をかなえると、今度は「小児科の医師として本当にやりたいことは?」という疑問が湧いてきて、それに対する答えとしてこのクリニックを開業しました。

今後の展望と将来の夢を教えていただけますか?

現在の夢は、小児科の医師として子どもたちが幸せになれる世界をつくる手助けをすることです。そのためにこのクリニックでできることにはどんどん挑戦していきたいと思っています。町田をもっと子育てしやすい街にして、いずれは「うみまちこどもクリニック」があるから町田で子育てしたいと言っていただけるようなクリニックにできればいいなと考えています。

読者に向けて、一言メッセージをお願いできますか?

大谷岳人院長 うみまちこどもクリニック6

お子さんのことで不安や悩みを持っても、病院を受診することはハードルが高いと感じる方も多いようです。実際「こんなことで受診していいの?」といったお問い合わせを受けることも多くありますが、当院は何でもご相談いただけるクリニックです。受診の際に症状以外の困り事をサポートするのはもちろん、6〜7ヵ月健診の時には増えてくる事故防止の、3歳の予防接種時には3歳児の気持ちを理解するためのヒントなど、お子さんの成長と発達に合わせたアドバイスを差し上げたりということも積極的に行っています。ホームページのブログでも、現役パパの小児科医師として情報提供を行っていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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