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森 英陽 院長の独自取材記事

エムズデンタルクリニック

(東海市/南加木屋駅)

最終更新日:2024/02/21

森英陽院長 エムズデンタルクリニック main

中学校や高校、運動公園などがあり、田畑も点在する住宅街の小高い場所に、「エムズデンタルクリニック」がある。れんが造りのかわいらしい建物が特徴的なクリニックだ。森英陽(もり・ひであき)院長は、保険診療はもちろん、マウスピース型装置を用いた矯正などの自費診療をリーズナブルに提供したいと考えており、「クリニックの利幅を削っても、より良い治療をお勧めしたいんです。せっかく治療するなら、良い状態を長く保ってほしいと思っています」と話す。また同院は、以前から検討していたセラミック技工物の内製化を実施。技工物の大幅な納期短縮が可能となり、患者のニーズに応えやすくなったという。体や財布に負担のかかりにくい歯列矯正や、ジルコニア・セラミックを使った虫歯治療にさらに力を入れたいという森院長に話を聞いた。

(取材日2023年12月19日)

地域に根差したクリニックを引き継ぎ開業

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

森英陽院長 エムズデンタルクリニック1

父が歯科医師で、子どもの頃から歯科医師は身近な存在でした。家では優しい父が、クリニックでは厳しくもかっこいい顔を見せていたのも忘れられません。そんな環境の中、いつの間にか自然に歯科医師をめざすようになりました。大学に入り歯科医師としての勉強を始めてみると、手先が比較的器用な自分にはぴったりの仕事だと感じました。歯の形を見ながらさまざまな処置や技工を行うのは楽しかったですね。愛知学院大学を卒業して朝日大学に勤務した後、いくつかのクリニックで経験を積み、現在に至ります。

勤務医時代はどのような診療に取り組んできましたか?

虫歯や歯周病治療、根管治療といった保険診療が中心でしたが、インプラント治療や矯正といった自費の診療も経験しました。特に歯列矯正は患者数も多く、これからますます必要とされる分野になると感じましたね。歯列を整えるのは、見た目はもちろん、予防の観点からも意義があると思ったんです。そんな中、マウスピース型装置を用いた矯正に出会い、この矯正法は本当に画期的だと感動して本格的に勉強を始めました。従来のワイヤー矯正は矯正特有の痛みがつきものですが、この装置は痛みが比較的少なく、「痛いからやらない」と考えていた人たちに機会を広めるのに適した方式だと感じ、ここを主にしてやっていきたいと考えるようになりました。

この場所で開業された理由をお聞かせください。

森英陽院長 エムズデンタルクリニック2

ここで以前開業していらっしゃった先生がお亡くなりになってクリニックが閉院となり、患者さんが困っていると紹介を受けたんです。折しも自分のクリニックで、自分の考える診療方針を貫いてみたいと考えていたところだったので、後を引き継ぐかたちで新規開業しました。窓が大きく明るい院内は、改装することはせず、機材も使えるものはそのまま使っています。一方で、マウスピース型装置を用いた矯正などで使用する口腔内スキャナーを導入しました。開業にあたっては初期投資を抑え、その分リーズナブルで質の高い治療を提供したいと考えていたため、本当に理想的な場所を引き継ぐことができたと感謝しています。開業を目前に控えた2020年の春、新型コロナウイルス感染症が広がったのは想定外でしたが、以前の患者さんが待っていらっしゃると思い、オープンのスケジュールは延期しませんでした。

より高レベルの歯科医療を提供していきたい

矯正に力を入れていらっしゃるんですね。

森英陽院長 エムズデンタルクリニック3

マウスピース型装置を用いた矯正の良さを広めたいというのが開業の1つのきっかけでしたからね。矯正というと見た目を良くするために行うと思われがちですが、それだけでなく虫歯や歯周病の予防、顎関節や噛み合わせ全体の改善を図るという目的もあります。矯正を受ければすべてが改善するわけではありませんし、歯周病のリスクがゼロになるわけではありませんが、さまざまな口腔疾患リスクを低減するのに一役買ってくれると思っています。歯並びが悪くても、見た目を気にしないから必要ないという考えではなく、歯並びを良くすることで、生涯のリスクや歯科治療コストを下げていこうという考えです。

どのような患者さんが矯正を希望されていますか?

老若男女、年齢性別を問わず受けられていますよ。子どもはもちろん大人になってから矯正する患者さんも多くて、60代の方もいらっしゃいます。また、子どもの頃などに歯列矯正をしたものの、月日がたって歯並びが少しずれてしまったという方もいらっしゃいます。このケースでは大がかりなワイヤー矯正よりもマウスピース型装置を用いた矯正のほうが適していて、負担も少なく矯正を進められます。

矯正のほかに、自費診療で注力されているのはどのようなことですか?

森英陽院長 エムズデンタルクリニック4

セラミックやジルコニアのかぶせ物を、費用を抑えて提供したいと思っています。保険診療で使える樹脂のかぶせ物は、長く使うことで劣化しがちですし、銀歯はさびた場合に体に悪い影響を与える可能性があります。金属アレルギーのリスクもありますからね。以前は外注していたセラミック技工物ですが、この度内製化いたしました。そのため技工物の作製期間が大幅に短縮され、患者さんを長いことお待たせしなくてもよくなりました。かぶせ物が割れたり欠けたりした場合も、すぐに作り直すことができます。せっかく治療をするなら、長く安心して使えるもの、より良い素材・より良い治療法をお勧めしたいので、費用はできる限り抑えています。利益の幅を削っても、ベストだと思える治療をお勧めしたいです。ですから、ほかのクリニックで治療を断られた方や、費用面で難しいと治療を諦めていた方も、まずはご相談いただければと思います。

困ったときに駆け込める、頼れる場所でありたい

開業してしばらくたちますが、地域になじんできたと感じていらっしゃいますか?

森英陽院長 エムズデンタルクリニック5

スタッフの一部は前のクリニックのときから働き続けているので、私よりも患者さんについて詳しいんです。カルテだけではうかがい知れない患者さんのバックグラウンドをよく知っていて、患者さんに寄り添った心配りができていると感じます。患者さんの人柄や家族、職業など、スタッフから教えてもらうことも多く、本当に助かります。産休・育休から復帰予定のスタッフもいるので、皆で力を合わせて、さらにチームワークを高めていきたいですね。一歩一歩ですが、地域の患者さんとも近づけている気がします。当院では自費診療にも力を入れていますが、基本的には保険診療が多いので、虫歯から入れ歯の調整までなんでも全力でこなしていますよ。地域の方が困ったときに駆け込める場所でありたいです。

お忙しい毎日ですが、気分転換にされていることがあればお聞かせください。

実は当院以外に、今でも父のクリニックや、開業前に勤務していたクリニックでも診療しています。掛け持ちをしていると隔週でしか休みがないので、なかなか趣味の時間は取れませんね。子どもを学校に送るときに他愛もない話をするのが、今の私のささやかな楽しみです。私は小さい頃に甘いお菓子を禁じられていましたが、それが嫌だったので、自分の子どもには食べさせています。無理をして食べさせないのではなく、食べたらきちんと歯を磨くことが大切です。仕事と子どもに追われる毎日ですが、楽しい日々ですよ。

今後のクリニックについて展望を教えてください。

森英陽院長 エムズデンタルクリニック6

セラミック技工物を内製化したので、こらからたくさん活躍させていきたいです。セラミックやジルコニアといったかぶせ物のニーズは、年々増加傾向にあります。セラミックは審美性だけでなく、歯への負担軽減や耐摩耗性も高い素材ですからね。今後も増えていくのではないかと思います。あとは、感染症対策にも変わらず力を入れていきたいです。検温、消毒、換気は徹底していますし、電子マネーでの支払いも可能です。それから患者さんが増えたこともあり、院長室を潰して半個室ユニットを造りました。完全な個室ではないので、圧迫感はないと思います。日曜日も14時から診療していますので、平日は仕事で通えない方などのお力になれたらうれしいですね。これからも患者さんの利益になることを惜しまず追求し、より良いクリニックにしていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/成人44万円~、小児38万5000円~、セラミック/詰め物3万3000円~、かぶせ物5万5000円~、ジルコニア/詰め物3万3000円~、かぶせ物5万5000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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