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伊沢 博美 院長の独自取材記事

神宮外苑Woman Life Clinic

(渋谷区/外苑前駅)

最終更新日:2024/02/09

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic main

東京メトロ銀座線・外苑前駅に降り立ち、しゃれたレストランやハイセンスなアパレルショップが並ぶ外苑西通りを新宿方面へ進むとたどり着く「神宮外苑Woman Life Clinic」。ホワイトとブラウンを基調とした院内は清潔感があり、大きな窓からの自然光が心地良い空間だ。迎え入れてくれたのは、やわらかい雰囲気をまとう伊沢博美院長。更年期の諸症状に対する診療からエイジングケアの相談まで、女性の悩みに幅広く対応している。卵巣機能低下や不妊に対する再生医療にも関心を寄せ、日々勉強を続けている伊沢院長にクリニックのコンセプトや診療のスタンスを聞いた。

(取材日2023年9月13日)

更年期障害と婦人科疾患、不妊を軸に幅広く診療

クリニックの特徴を教えてください。

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic1

更年期障害、月経困難症などの婦人科疾患、不妊の補助的医療の3本柱で、保険診療と自費診療を展開するクリニックです。保険診療も自費診療も医療です。保険診療には多くのエビデンスに裏づけされた治療提案が、自費診療には新たな治療の選択肢が増える良さがあります。医学知識をベースに幅広い選択肢を提供したいとの思いで開院しました。ライフステージの進行とともに現れる女性の悩みは、保険の枠組みで切り分けられるものではありません。自費診療を求めて来院された方に保険での治療を提案することもありますし、その逆もあります。

どのような方が来院されていますか?

30代後半から50代の女性が多く、主訴の多くは更年期障害による体調不良です。そのほか、生理不順やPMS(月経前症候群)に悩む20代、30代の女性も受診されます。女性特有のお悩みに加え、加齢に伴うフレイル・プレフレイルに関わる悩みも取り扱っており、要望があれば男性にも対応しています。女性と男性では診療時間を分け、スタッフは全員女性なので安心して受診していただけるのではないでしょうか。外苑前というエリアにこれまで縁はなかったのですが、おしゃれなお店が並ぶ一方、イチョウ並木や公園があり、緑豊かで空気がきれいな、すてきな街だと感じています。大通り沿いという立地なので、狭い路地に入るのを避けたい患者さんも安心して通院していただけると思います。

すべての診療をご自身が担当されるのですか?

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic2

私は更年期障害を主に診ており、月経トラブルや婦人科疾患、不妊に関わる補助的医療はそれぞれ専門の先生方に診療をお任せしています。女性に関わる医療の分野は幅広く、そのすべてにおいて専門性を高めるのは困難です。とはいえ私は幅広い分野に興味を持って論文などにも積極的にあたり、わからないこと、知りたいことがあればその道の専門家に積極的にアクセスします。お話を聞くうち、「それならクリニックでの診療を手伝いましょう」とお声がけいただくような流れで、大学病院レベルの高い専門性を持つ先生方に診療に加わっていただいています。そうしたネットワークが徐々に広がり、最大で医師8人の体制で診療しています。また、医師ではありませんが、海外の大学にも籍を置く栄養学の専門家にも加わっていただいています。

リラックスしておしゃべりできる空間で、前向きに

更年期診療について詳しく教えてください。

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic3

ホットフラッシュや不眠、疲労感などを訴え、更年期を疑って受診される方が多いですが、実は甲状腺疾患や膠原病など、別の病気によることもあります。そうした病気が見られる場合は適切な治療を受けられる医療機関へとご紹介し、ホルモンの乱れが原因であれば、主にホルモン剤による治療を行います。経過を見ながらステップを踏んで、一人ひとりに適した治療法で進めるようにしています。中にはホルモン剤へ抵抗感を示す方もいらっしゃいますが、天然型ホルモンと同じ型の薬剤を使用することで安全性に配慮しています。ただし、婦人科がんがある場合などにはリスクを高めることもありますので、医師の指導のもとで適切に使用することが大切です。漢方による治療を希望されるケースもありますが、アレルギーなど意外に副作用があることはあまり知られていません。当院でも漢方薬を使用することはありますが、あくまで補助的なものと考えています。

診療の際に心がけていることは?

女性特有の悩みは長く悩み続けて来院されるケースが多く、関東近県や九州などの遠方からのご相談も少なくありません。お話を伺ううち、それまでの苦労に思わず涙される方も。まずは私の診察で専門の医療へと振り分ける体制ですので、しっかりとお話しいただけるよう、話しやすい雰囲気づくりは大切にしています。診察室は、従来のイメージとは大きく異なる、自宅の書斎のような空間にしました。ペットの写真や好みのミニチュア、患者さんからいただいたお土産など、リラックスしておしゃべりを楽しめる空間になるよう工夫しています。

エイジングケアにも対応されているそうですね。

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic4

更年期と呼ばれる45~55歳くらいの時期は、お肌の老化が気になる年代でもあり、更年期の症状で通院されている患者さんから「実は肌のトラブルに悩んでいるんです」と相談されることもあります。アドバイスを受けていくうちに見えるものが変わってくるというか、美容などに興味が出てくる方が多いですね。美容に興味があるものの、専門の医療機関を受診するのは敷居が高いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。当院の場合は、まずは倦怠感やほてりなど体の不調の相談・治療からスタートして、あらためてお肌の悩みを相談することもできますので、安心して診療を受けられるのではないでしょうか。肌の状態が気になるけれど、どのようなケアを受けていいのかわからない方にも、一人ひとりのお悩みとご希望をお伺いしながら、提案やアドバイスに努めています。

体の悩みは一人で悩まず、まずは一歩踏み出してほしい

再生医療分野にも興味をお持ちだとか。

伊沢博美院長 神宮外苑Woman Life Clinic5

夢や希望があると思い惹かれました。以前専門性を追求した放射線治療に出会った時の感覚と似ていますが、日進月歩で革新的とも思える医療技術に可能性を感じます。再生医療の存在を知ったのはがん医療の分野でしたが、今後研究が進むと、薬物療法や手術で回復できなかった患者さんにとって、一筋の光になり得るのではないかと思うようになりました。また、再生医療は美容医療にも生かせるのではないかと注目されています。がん治療を行っている患者さんには皮膚の炎症で悩まれる方が多く、医師としてやりきれない思いがありますから、そういった方にもいずれ役立つものになればいいなと願っています。再生医療に関しては過剰な期待もあり、情報が入り乱れて誤解されていることも多いので、適切な知識を広めていきたいとも思っています。再生医療と女性の健康の関わりは、知れば知るほど面白く、大きな可能性が見えてきます。

不妊に悩んでいる患者さんもいらっしゃるのでしょうか?

はい。当クリニックは不妊治療専門ではなく、卵子凍結や人工授精・体外受精のお手伝いができるわけではありません。採血による卵巣機能検査は可能ですが、基本的には不妊治療専門の施設へ通っていただき、当クリニックは治療の一部をサポートする役割を担っています。不妊治療分野の高い専門性と実績を持つ医師が在籍していますので、不妊で長年悩まれている方や、卵巣機能に不安がある方は一度ご相談ください。

読者へのメッセージをお願いします。

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ライフステージの進行とともに女性にはさまざまな悩みが発生します。その際に一人で長く悩みを抱えるのではなく、気兼ねなく打ち明けてください。私自身も身をもって女性ならではの不調を感じることがあり、患者さんの悩みや不調に寄り添える部分があると感じます。一人で悩んでいる時間はもったいないもの。女性スタッフをそろえ、プライバシーが守られた空間を用意するなど、お話しいただきやすい環境を整えてお待ちしています。ぜひ一歩を踏み出してください。

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