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安藤 暢洋 院長の独自取材記事

安藤内科おなかクリニック

(羽島郡岐南町/切通駅)

最終更新日:2021/10/12

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック main

岐阜駅からは車で15分、名鉄各務原線の細畑駅からは徒歩で15分のところに、2020年4月に開業した「安藤内科おなかクリニック」がある。消化器内科ではなく「おなかクリニック」。ちょっとユーモラスな名前には安藤暢洋(のぶひろ)院長の「おなかのことならなんでも気軽に相談してほしい」という願いが込められているのだそう。安藤院長は約20年、内視鏡検査のスペシャリストとして消化器がんや、消化器疾患を診療してきた。その経験から実感したことは早期発見と予防の重要性だという。安藤院長に、これまでの経験や敷居の低いクリニック作りへの工夫、大切にしている患者との関わり方などを聞いた。

(取材日2020年6月24日)

「おなか」のスペシャリストとして地域の健康を守る

ユニークな名前のクリニックですね。

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック1

「おなかのことは安藤さん」といった軽い気持ちで来院してもらえたらと思い、医院名に「おなか」という言葉を入れました。一般的には「消化器内科」と呼ばれると思いますが、それだと、どこからどこまでの臓器を専門としているクリニックなのか、イメージしづらいと思います。私は、消化器内科の医師として20年のキャリアを積ませていただいた中で、内視鏡検査をはじめ「おなか」に関わるさまざまな診療や検査を経験してきました。日々の体調不良や健康診断など悩みの大小にかかわらず、なんでも相談していただけたらと思っています。

勤務医時代はどんなご経験をされたのですか。

勤務医時代に師事していた先生が内視鏡のエキスパートだったこともあり、私も内視鏡検査を中心とした診療を行ってきました。自分が担当するものだけでなく、後輩や上司を手伝うことも多く、毎日内視鏡の操作に明け暮れていましたね。慌ただしい救急でも必要があればすぐに検査するという当時の勤務先の治療方針は、私をとても鍛えてくれたように思います。大学院での研究を指導いただいた恩師には、肝臓がんの基礎研究を教えていただき、物事を順序立てて研究をしていく大切さを学びました。医学は学問ですから、この症状が出たのはなぜなのかを突き詰め、一人ひとりの患者さんに合った治療方針や薬の処方を組み立てることが大切です。診療に向かう際の基本となる論理的な手法を教えていただいたと感謝しています。

がん治療にも多く携わったそうですね。

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック2

開業直前は、公立の総合病院で勤務していました。大きい病院だったので、大腸がんや難治がんといわれる膵臓がんを患い、初診の段階で既にがんが進行して治療の余地がなくなってしまっている患者さんも診てきました。その状況を患者さんやご家族に説明するのは、とてもつらいことです。お話を伺うと、以前から何らかの症状が出ていたのにも関わらず、痛みやだるさが大きくなるまで我慢してしまい、それに耐えかねて来院されたという方が多くいました。その症状のときに来院していただければ、治療をして回復が望めたかもしれないと考えると、総合病院で患者さんが来院してくるのを待つよりも、気軽に行ける「町のお医者さん」のほうが、病気を早く見つけられるのではないか、そして早く治療に取りかかれるのではないかと考えるようになりました。

患者の不安に寄り添い、予防と早期発見を実現したい

どんな症状に対応しているのですか?

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック3

特に「この症状」というよりは、何か気になることがあればまず相談に来ていただけたらと考えています。開業前は後輩や学生の指導に当たる機会もあったので、教える立場として自分の持っている知識をアップデートしながら、説得力のある指導ができるように研鑽を積みました。結果的に患者さんの悩みに対応できる範囲が広がったので、これからも勉強を続けたいです。体調に異変があるときにはその原因と解決策を考えますし、特に症状が現れていない人についても、生活習慣から今後想定されるリスクを考えてお伝えできればなと思います。

身体に異変を感じるまではクリニックに行こうとなかなか思えないのも正直なところです。

昨今では「予防医学」という言葉もよく使われるようになってきましたが、実際に自分が受けるイメージはしづらいものですよね。もちろん未然に病気を防ぐという考え方もとても大切ですが、一番大切なのはきちんと選択肢を理解した上で納得のいく選択をすることだと思います。例えば、喫煙習慣のある方についても、こちらからは喫煙を続けることのリスクをわかりやすくお伝えしますが、それでも続けるという方には禁煙の無理強いはしません。どんな治療や検査も、患者さん自身が納得して前向きに治療に向かうことが一番ですし、私はそうなっていただくためにできるだけ不安を取り除いて差し上げたいと思うばかりです。

そんな中での先生のこだわりポイントを教えてください。

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック4

やはり内視鏡検査です。機器は、勤務医時代に病院で使用していたものと同じものを導入しています。使い慣れたものを操作することでより自分の経験を生かすことができますし、患者さんにとっても負担の少ない検査ができます。検査は、鎮静剤や鎮痛剤を使って、できるだけ楽な状態で受けていただくことが可能です。胃の検査の場合、経鼻内視鏡を用いていますので、喉を通る際のえずきを感じることはあまりないでしょう。大腸の検査の場合は、大量の下剤を飲むのが苦痛なイメージがあるかと思いますが、検査前日の夜と当日の朝の2回に分けて飲むことができる新しいタイプのものもあります。検査を受ける方専用のトイレも設けており、プライバシーにも配慮しているので、抵抗を感じている方でも安心していただくことができます。また、胃と大腸の検査を同日に行うことも可能なので、何度も通院する手間も省けると思います。

スタッフと設備が充実した「敷居の低いクリニック」

医院づくりで心がけていることはありますか?

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック5

医療機関に楽しい気持ちで行く人はなかなかいないと思いますが、せめて診療を終えて帰られるときには、患者さんが笑顔になっていただけるようにしたいですね。それは私だけの力ではなく、看護師や受付スタッフとのコミュニケーションでも変わると思います。当院のスタッフには「事務的な話だけではなく、患者さんにプラスアルファのお声がけをしてください」とお願いしています。何気ない日常会話は楽しいものですよね。私と話すことだけなく「看護師さんとお話しできて良かった」と安心して帰ってもらえたら私としては本望です。そしてお互いの距離感が縮まって信頼関係を築いていければと思います。

院内設備も充実していますね。

先程述べたトイレのほかにも、検査を受ける際、当院に入ってから検査室まで他の患者さんに会わなくて済む動線も確保しており、専用の部屋も用意しています。とにかく検査や治療の敷居を下げて患者さんが前向きに来院できるように工夫しています。例えば血液検査は通常結果が出るまでに数日かかりますが、それでは体調が悪くて来院した患者さんの負担が大きいので、当日に結果のわかる設備を整えました。ほかにも、エコーを導入しています。いきなり重たい検査をするのではなく、まずはエコーで検査をして、必要に応じて詳しい検査を受けるかどうかの判断をすることができます。そうすることで、患者さんも納得して検査の選択をしていただけると思います。ちなみに、待合室には実物の内視鏡を展示しています。あまりなじみのないものだと思うので、実際に見ていただくことで少しでも身近に感じていただき、検査の不安を軽減することができたらうれしいですね。

読者に向けてメッセージをお願いします。

安藤暢洋院長 安藤内科おなかクリニック6

健康診断の再検査を後回しにしていた患者さんの気持ちは、とてもよくわかります。いざ大きな病院に行くとなると、待ち時間が長かったり、大きな建物や設備で不安になったり、かかりつけ医に紹介状をもらうのが煩わしかったりと、私も同じ立場であったら病院に行かない言い訳を考えてしまいます。ならば身近な存在の地域のクリニックであれば、もっと皆さんが気軽に受診してくれるのではないか、早期発見早期治療でみんなハッピーになれるのではないかと考えています。地域に溶け込み親しみやすく、かつ専門分野をしっかり提供し、病院とも連携しながら地域住民の健康に貢献できることが私が考える「町のお医者さん」の役割です。どうぞお気軽にご来院ください。

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