正しい噛み合わせを重視した治療で
患者の口腔の健康を守っていく
延藤歯科クリニック
(神戸市灘区/六甲道駅)
最終更新日:2021/10/12
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噛み合わせ(不正咬合)とは上下の歯の接触の仕方のことを指す。この噛み合わせが悪いと、正しく物を噛むことができないばかりか、放置すると体のバランスが崩れ、全身の健康にまで影響を及ぼすことがある、ということをご存じだろうか。そんな噛み合わせに早くからスポットを当て、「正しい噛み合わせ」を重視した治療を行うのが、「延藤歯科クリニック」の延藤秀樹院長。生活習慣やストレス、歯の間違ったケアなどに起因して悪くなる、という噛み合わせについて、患者一人ひとりにしっかりとチェックを行い、良い噛み合わせをめざして日々の診療に尽力する。「その患者さんと一生付き合うつもりで関わります」と話す延藤院長に、同院での噛み合わせ検査・診断・治療について聞いた。
(取材日2020年12月18日)
目次
顔と全身写真などを使い、噛み合わせの状態をチェック。原因を突き止め、正しい噛み合わせをめざす
- Q噛み合わせとは何ですか? 悪いとどんな状態になりますか?
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A
上顎は、頭蓋骨と連動しているので動きませんが、下顎は、頭蓋骨にぶら下がっているブランコのようです。そのため下顎はさまざまな影響でずれやすく、噛み合わせが悪くなることで顔のゆがみを生み、顔のゆがみが全身のゆがみに影響することもあります。そして、ずれた下顎の歯では、上下の噛み合わせが悪く、うまく噛めません。噛み合わせが悪いまま食事をすると無理をして噛むため、顎や首の筋肉に負担がかかり、こりや筋肉痛、片頭痛といった全身の症状が出ます。また、歯ぎしりにより、知覚過敏や歯周病がさらに悪化したり、顎関節症などの原因にもなります。
- Qなぜ噛み合わせが悪くなるのですか?
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A
むし歯の再治療を繰り返すことで、歯の形態が変化したり、歯が欠損することで歯並びが悪くなります。また、歯周病が進行することで歯が動揺し歯並びが悪くなってしまうことも。その原因は口腔内の「細菌」です。もう1つ、歯並びを悪くする原因が異常な口腔内の「力」です。いつも同じ側で頬杖や、うつ伏せ寝、横向き寝をすると、頭が重いので歯が動いていきます。歯は50グラムの弱い力でも動きます。また親指を吸う癖、舌を突出させる癖、片噛み癖、歯ぎしり、食いしばりなどの「力」で歯並びが悪くなります。こういう悪習癖を「態癖(たいへき)」と言います。
- Qこちらでの噛み合わせの治療とは、どのように進むのでしょうか?
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A
まず、予防歯科の観点で歯磨き指導を行います。噛み合わせが悪い人は歯並びも乱れていることが多く、歯ブラシが行き届かず、磨き残しができて歯周病やむし歯の原因になりやすいからです。上手に磨けるようになったら、次に顔と全身を診て、もし左右のバランスの悪さが顕著だったり、体にゆがみがある方は頭部のレントゲン検査や顎関節のCT検査で顎や骨の状態、ゆがみ等の咬合検査を実施し、また専用の装置で咀嚼運動を視覚化して、顎運動検査を行います。歯が欠損している方には、これらの情報をもとに仮歯を作り「これなら大丈夫」と納得してもらってから、入れ歯やインプラント治療を行い、しっかり噛める噛み合わせをめざしていきます。
- Q子どもの場合、治療を始める時期はいつ頃がいいのでしょう?
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A
子どものむし歯はデンタルIQの向上で減ってきていますが、小児期に硬い食べ物を食べなかったり、アレルギー体質で鼻が詰まってお口がポカンと開くことで歯列不正や不正咬合の子どもが増えています。幼少期の噛み合わせは、咀嚼はもちろん、嚥下、発音、呼吸など全身の健やかな成長に深く影響します。そのためできるだけ早くアプローチすることが大切です。生活習慣の改善を指導することと、必要な方には小児矯正や歯列矯正をお勧めしています。
- Q治療後も定期的なメンテナンスは必要でしょうか?
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A
むし歯の治療後と同様に、噛み合わせも予防とメンテナンスが必要です。なぜ虫歯ができたり歯並びが悪くなったのか。どちらも患者さんが今まで繰り返してきた生活習慣に原因があることが多く、「ああ、この習慣が良くなかった」とわかってもらわなければ変えられません。そこは専門家である私たちにお任せください。患者さんの気持ちに寄り添い、人間関係を築きながら「ここをこうしていきましょう」とご提案します。なかなか自分だけの力でご自分の口腔環境を維持することは難しいです。美容院で髪を整えるように、歯科クリニックにも定期的に通いスタッフとともに二人三脚でメンテナンスしていくことで、良い噛み合わせを維持していきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/42万円~、小児矯正/5万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。