全国のドクター9,336人の想いを取材
クリニック・病院 158,521件の情報を掲載(2024年5月19日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 鎌倉市
  4. 藤沢駅
  5. 手広やまうち眼科
  6. 多焦点眼内レンズを用いた保険適用の日帰り白内障手術

多焦点眼内レンズを用いた
保険適用の日帰り白内障手術

手広やまうち眼科

(鎌倉市/藤沢駅)

最終更新日:2021/12/10

手広やまうち眼科 多焦点眼内レンズを用いた 保険適用の日帰り白内障手術 手広やまうち眼科 多焦点眼内レンズを用いた 保険適用の日帰り白内障手術
  • 保険診療

眼内でカメラのレンズのような役割をしている水晶体。加齢などによりこれが白く濁ってしまい、視力低下や目のかすみなどの症状が出るのが白内障だ。白濁した水晶体の代わりに人工眼内レンズを挿入する治療が広く行われているが、手術の際に挿入する眼内レンズの選び方で術後に期待できる見え方が異なるという。「近年、単焦点眼内レンズより広い範囲に焦点を合わせられる多焦点レンズが保険適用となりました。当院でも導入以来、多くの患者さんに多焦点レンズを用いた白内障手術を行っています」と話すのは、鎌倉市の「手広やまうち眼科」で白内障手術を手がけている山内康行院長。日帰り手術による白内障治療と、眼内レンズの選び方について詳しく解説してもらった。

(取材日2021年11月17日)

保険適用の多焦点レンズによる白内障手術なら、術後に眼鏡の使用頻度、かけ外しの回数減少が期待できる

Q白内障とはどのような病気ですか?
A
手広やまうち眼科 白内障の検査風景

▲白内障の検査風景

目の中でカメラのレンズのような役割を果たしている水晶体の白濁により、見えづらくなる病気です。加齢などにより水晶体に含まれるタンパク質が変性し、透明な状態から徐々に白く濁った状態になってしまうために起こります。早い方では40代から起こり、程度の差はありますが、70歳を超えると9割に白内障がみられるといわれます。加齢以外に、糖尿病などの全身疾患やステロイドといった薬の副作用、外傷、紫外線、などにより発症するケースもあります。初期にはほとんど自覚する症状がありませんが、進行するにつれて徐々に目がかすむ、視力が低下する、光をひどく眩しく感じるなどの症状がみられるようになります。

Q治療法にはどのようなものがありますか?
A
手広やまうち眼科 患者に合った治療法を提案しているという

▲患者に合った治療法を提案しているという

薬物療法と手術療法があります。初期の白内障で水晶体の濁りが軽度であれば、進行を遅らせるための点眼薬の使用などで経過観察するのが一般的です。しかし、薬物療法で完治をめざすことはできません。白内障が進行してしまい見えづらさから生活に支障が出るようになれば、手術療法を検討することになります。手術では白濁した水晶体を超音波で砕いて取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。濁った水晶体を人工のレンズに置き換えることで、クリアな視界をめざします。眼内レンズには1点にのみ焦点が合う単焦点眼内レンズと広い範囲に焦点が合う多焦点眼内レンズがあり、レンズによって期待できる見え方が異なります。

Q保険適用で行える手術があるのですね。
A
手広やまうち眼科 術前や術後の注意事項などをわかりやすくまとめた資料

▲術前や術後の注意事項などをわかりやすくまとめた資料

はい。健康保険の枠内で手術を受けられます。従来、保険診療で行えるのは単焦点眼内レンズを用いた白内障手術に限られていましたが、近年、一部の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術が保険診療で行えることになり、当院では保険適用となる多焦点眼内レンズを採用しています。単焦点レンズでは焦点が合う距離以外のものを見るために術後も眼鏡を併用する必要がありますが、多焦点レンズでは遠方から中間、あるいは中間から近距離と焦点を合わせられる範囲が広いので、わずらわしい眼鏡のかけ外しから解放されることも期待できます。現在、当院で白内障手術を受けられる方のほとんどが、多焦点レンズを選択していらっしゃいます。

Q日帰り手術の当日の流れを教えてください。
A
手広やまうち眼科 手術風景

▲手術風景

手術が決まれば、細菌感染予防のための抗菌点眼薬を手術3日前から1日4回点眼していただきます。食事制限などはありません。首から下の入浴は手術翌日から可能ですが、手術後1週間は洗顔・洗髪は避けていただきますので、前日にはしっかりお風呂に入っておくことをお勧めしています。当日はご来院前の指定時間に瞳孔を開くための目薬を点眼していただき、全身状態を確認した後に点滴と点眼麻酔を行います。その後手術室のリクライニングシートに腰掛けて手術を受けます。背中が曲がっている方や腰が痛いという方は、クッションやマットを用いて楽な姿勢を取れるようにしています。手術は30分程度で終了することがほとんどです。

Q術後の注意事項はありますか?
A
手広やまうち眼科 丁寧な説明をしてくれる山内院長

▲丁寧な説明をしてくれる山内院長

術後は感染を防ぐため、丸一日眼帯をつけた状態で過ごしていただき、翌日の受診で多くの場合眼帯を外せます。車やバイクの運転や公共交通機関での移動が難しいので、手術当日の帰宅時と翌日の来院時は付き添いやタクシーなど移動手段の用意をお願いしています。眼帯が外れれば目の周りを濡らす洗顔や洗髪、アイメイクなどを除いて日常生活を送っていただけます。手術翌日、2日後、3日後と1週間後に経過を診て、問題がなければ2週間後、1ヵ月後と受診間隔を広げます。術後早期では強い炎症や眼圧上昇が起こり、処置が必要な場合があります。長期では眼内レンズを挿入した水晶体嚢が濁る後発白内障などに注意しながら定期的な診察を行います。

ドクターからのメッセージ

山内 康行院長

医学生時代に眼科の臨床実習で白内障手術に立ち合い、術後の患者さんがとても喜ばれているのを見たのが、私が眼科医の道を選んだきっかけです。白内障手術はそれほど大きな視力変化が望め、日常生活を劇的に変えることが期待できる治療なのです。近年保険適用となった多焦点レンズを用いることで、術後にわずらわしい眼鏡のかけ外しをしなくて済むようになることも期待できます。当院では白内障手術を希望される方には、できる限り初診から1ヵ月以上お待たせすることなく手術日を設定するようにしています。見えづらい、光がまぶしい、眼鏡店で視力が出ないと言われたなど、見え方でお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

Access