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清原 英之 院長の独自取材記事

みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り

(福岡市南区/高宮駅)

最終更新日:2021/10/12

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り main

西鉄天神大牟田線の高宮駅から徒歩15分。近隣エリアだけでなく、遠方からの患者も多い「みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り」は、平尾にある「みみ・はな・のど せがわクリニック」の分院として2017年に開業。院長の清原英之先生は幼少時、アレルギー性鼻炎などを患いつらい時期を過ごしたが、当時治療してくれた耳鼻科医師の親身な姿に心を打たれ、「将来は自分も医師になる」と決意。その夢をかなえ、耳鼻科医師として地域医療に心血を注いでいる。そんな清原院長に、これまでの道のりや地域医療への熱い想いについて語ってもらった。

(取材日2020年6月18日)

患者に寄り添う医師の姿に憧れ、医療の道へ

医師を志したきっかけは何だったのでしょう?

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り1

小学生の頃からアレルギー性鼻炎、中耳炎、それが落ち着いたかと思ったら副鼻腔炎……といったように、いつも耳や鼻の症状で悩まされ、耳鼻科通いをしていたんです。その通院先の院長が、いつも優しく声をかけながら治療をしてくださる先生で、「お医者さんってかっこいいな」と思うようになりました。そしてその時、心身ともに支えてもらった経験が、医師をめざすきっかけとなったのです。憧れの医学部に入り最初に驚いたのは、診療科の多さでした(笑)。さまざまな科で実習を経験することができましたが、やはり小さい頃からの夢だった耳鼻科医師の道に進みました。

大学卒業後はどのような経験を積まれましたか?

九州大学病院を中心とした急性期の病院に勤務しました。こうした病院では、重症患者さんの対応が中心で、耳鼻科も同様です。のどに腫瘍ができて苦しんでいる患者さんなどの診療にあたり、私が子どもの頃通院していた耳鼻科のイメージとは大きく異なる現場でした。ハードな場面も多数経験し、かなり衝撃を受けましたね。その中で、嚥下という分野との出会いもありました。入局してすぐに嚥下障害で苦しむ患者さんを担当したのですが、思うように食事をとれないつらさを目の当たりにし、医師として何かできないだろうかと研究や臨床に打ち込みました。その後も、嚥下を追究するならやはり研究もできる大学病院が環境としても恵まれていますし、腫瘍に関わる嚥下障害の症例に対応したくて、九州がんセンターにも勤務しました。

なぜ開業しようと思われたのですか?

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り2

身内に医師や開業医がいなかったからか、漠然と医師イコール勤務医というイメージがあり、医師になってからも勤務医として耳鼻科診療に関わっていくんだろうなと思っていたんです。しかし次第に、これまでに得た経験や技術は、より多くの患者さんとふれあう中でさらに意味を帯びてくるのではないかと考えるようになったんです。「世界で一番子どもたちの笑顔があふれるクリニック」をミッションにしている本院の瀬川理事長の誘いがあり、このクリニックで働くことになりました。症状が比較的軽い時点から患者さんに関われることは、地域医療に携わる魅力ですね。ですので、少しでも気になる症状があれば来ていただきたいと思います。患者さんの症状が軽減する過程や笑顔になる姿を間近に見られることも、大きなやりがいを感じますね。

学びをともにした瀬川本院院長と二人三脚で

診療において、大切にされていることについて教えてください。

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り3

診療では、患者さんが希望することを把握した上で治療方針を立てることを大事にしています。医療にはガイドラインがあり、症例ごとの望ましい治療方針が示されてはいますが、現実的には困難な場面が多いんです。患者さんには仕事の都合、子どもや家庭の都合があるわけで、それを無視する医療であってはならないと考えています。そういった患者さんの持つ背景をくみ取った上で、できるだけ都合や希望と折り合いがつく方向で治療方針を提示し、納得していただいた上で治療を進めることを心がけています。患者さんとしては、お子さんやそのご家族、そして昔ながらの戸建ても連なる地域なので、ご高齢の患者さんも多いですね。ここ若久を中心に遠方からも来院してくださっています。私自身、隣接する町で生まれ育ち、今や2児の父となりました。土地勘があるだけに、患者層が年々広がっているのを実感しうれしく思います。

アレルギー治療について教えてください。

舌下免疫療法、鼻粘膜レーザーのほか、EAT療法も採用しています。舌下免疫療法は、スギ花粉とダニにアレルギーを持つ方が対象です。根本的な体質改善をめざすもので、長年アレルギーにお困りの方、服薬で眠くなってはお困りのような受験生などからの相談が多いです。ただ、3年近く専用薬を服薬することが必要です。服薬を減らしたい場合、鼻粘膜レーザー治療も対応しています。後鼻漏、鼻水がのど側に流れ込みやすい方が増えていますが、その場合にはEAT療法で対応しています。

最近気になる症状などありますか?

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り4

耳が聞こえづらい、めまいを訴える方が多いですね。耳鼻科というと副鼻腔炎など感染症対応が主でしたが、アレルギーやストレスからくる主訴が目立ってきました。ストレスによる場合、まず症状を和らげるためのお薬を処方し、ストレスが原因であることをお伝えします。ストレスの原因が職場や生活環境にあっても、それらを大きく変えることは難しいでしょうから、まずは睡眠を十分とっていただくなど、生活上可能な助言を行い、緊急対応が必要と思われる症状の方には、精密検査や治療のために大きな病院などをご紹介しています。

患者に寄り添い支えることが全スタッフの喜び

コメディカルも優秀なスタッフさんがそろっているとか。

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り5

平尾本院とこちら2院をまとめあげる瀬川理事長が全スタッフにミッションを示しているので、全スタッフがぶれずに日々現場に集中することができています。ぶれないためにも、理事長と私との意識合わせが肝心で、週1回のミーティングは欠かしません。スタッフは比較的若手が多いのですが、保育士や教師の資格を持つスタッフもおり、とにかく皆子ども好き。子どもだけでなく世代関わらず、人の意をくもうとする姿勢がとにかく素晴らしくて助かっています。そういう点では最も私が出遅れていますね(笑)。スタッフみんなの力あってこその当院だと思っています。

耳鼻科を上手に利用するコツなどありますか?

「子どもが発熱したとき、小児科か耳鼻科かどちらに行けばいいですか?」と尋ねられることはあります。しかし、それに正解はないんですね。中耳炎の症状ならば耳鼻科をお考えかと思いますが、熱の原因が何かがわからないのが大半でしょう。とにかくお子さんのことを最優先に受診しやすいほうを受診されてください。こちらに受診されて、小児科への受診が必要と判断したら小児科の先生におつなぎします。もちろん症状によっては大きな病院などにも依頼します。まずは早期に受診されて手を打つことが大事です。

読者へのメッセージをお願いします。

清原英之院長 みみ・はな・のど せがわクリニック若久通り6

昔は、患者さんと医師の関係は医師が強くて、患者さんが医師に質問しにくいような雰囲気があったかもしれませんが、今はそういう時代ではないと思います。私は患者さんから質問があるとうれしく感じます。一方的にこちらが伝えるだけでは、理解していただけたかな?と不安にもなりますし。質問することで疑問や不安を解消し、ここに来て良かったと満足してほしいので、ため込まずになんでも質問していただきたいですね。私もお伝えした後はできるだけ、ご質問はありませんか、とお尋ねするようにしています。時間の許す限りお応えしたいので、来院される前に質問をまとめてメモしたものを見せていただくのもいいですね。これからも、地域のかかりつけ医として皆さまのサポートをしていきたいと考えているので、少しでも気になる症状があればご相談ください。

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