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佐藤 龍 院長の独自取材記事

栄町消化器・内視鏡内科クリニック

(札幌市東区/栄町駅)

最終更新日:2021/10/12

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック main

栄町駅から徒歩3分。通院しやすい環境ながら、大通りから1本奥に入った閑静な住宅街にある「栄町消化器・内視鏡内科クリニック」。木造2階建ての一軒家のような建物で、友人宅を訪れたかのようなアットホームな雰囲気が漂う。佐藤龍院長は旭川医科大学を卒業後、大学病院などで研鑽を積み、2017年に同院を開業。消化器内科の専門家として内視鏡検査に力を入れるとともに、地域住民のホームドクターとして内科全般、また他科に関する相談にも幅広く対応している。大のお笑い好きだという佐藤院長。軽快なトークで患者の心を和ませる親しみやすい人柄で、遠方から来院する患者も少なくない。今回は、内視鏡検査の重要性や患者への熱い思いを語ってもらった。

(取材日2020年9月24日)

胃がん・大腸がんの早期発見と病気予防に注力

こちらは消化器の専門クリニックなのですね。

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック1

私の専門は消化器内科で、特に内視鏡検査について多くの経験を積んできました。中学時代に出血性の胃腸炎と診断され入院したことがきっかけで、消化器内科の道に進みました。日本では3人に1人ががんで死亡しており、中でも胃がん・大腸がんが上位を占めていますが、いずれも早期発見・治療により完治をめざせる病気です。また近年の研究で、大腸がんなど腸の病気だけでなく、アトピー性皮膚炎や喘息などアレルギー疾患も腸内細菌と深い関わりがあること、また、感染症と戦う免疫の働きに腸管が大きな役割を果たしていることなどがわかってきています。当院では内視鏡検査を中心とした消化器内科、生活習慣病をはじめとした内科全般の診療を手がけ、感染症になりにくい体づくり、病気を重篤にしないための体調管理にも力を入れています。

腸内環境を整えるにはどうすればいいのでしょうか。

大切なのは食生活。中でも重要なのは食物繊維だと考えています。乳酸菌も大事ですが、数日で流れてしまい定着しないため飲み続ける必要があります。その点、食物繊維を餌にする菌が腸の中で増えれば、自力で腸内環境を整えられるようになります。いわゆる「育菌」、菌を育てるということが重要なんですね。食生活の欧米化に伴いアレルギーの人が増えているのは、腸内環境を整える菌が不足しているからだと考えられます。和食中心の食事で食物繊維を適切に摂取していた時代にはアレルギーは少なかったんです。食物繊維を取って菌を育て、定着させるには時間がかかるため、整腸剤や乳酸菌などを取り入れながら菌が育つのを待つのがいいでしょう。

どのような患者さんが多く来院されますか?

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック2

開業当初はインターネットなどで調べて来られる若い患者さんが多かったのですが、最近はクチコミで来られる方も増えて、男女問わず、年齢問わず来院いただいています。症状では女性や高齢の方は便秘が多いですね。便秘には食生活の改善が重要ですので、エックス線画像や診察で状態を把握し、適切にアドバイスしています。男性だと下痢や逆流性食道炎が多く、健康診断の再検査で来られる方もいます。患者さんの3分の1が遠方から来られているというのも当院の特徴なのですが、幸い地下鉄の駅やバスターミナルからも近く、遠方からも通いやすいと思います。専門医療機関とも連携し、入院が必要な場合などにはご希望も考慮の上ご紹介しますので、まずはご相談ください。一般内科はもちろんのこと、泌尿器科や耳鼻科など他科に関するお悩みにも幅広く対応しています。

安全性を第一に考えた内視鏡検査に力を尽くす

大腸内視鏡検査ではどのようなことを心がけていますか?

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック3

とにかく優しく、ということですね。患者さんの緊張を和らげるよう心がけています。近年は鎮静剤を使用することが増えており、腸の動きが抑えられるため検査しやすくなりました。患者さんのつらさが軽減される上、ポリープをはじめ病気を見つけやすくなったのは喜ばしいことです。当院では安全性を重視し、検査前の処置などではかなり細かいお願いをしています。働いている方も多いので検査前の食事制限は3日ほど時間をかけ、なるべく量を減らさずに済むよう配慮。また腸に過度な負担をかけずに便をしっかり排出していただくため、患者さんによっては何日も前からお薬を飲んでいただくこともあります。腸内をきれいにしておくことは、がん化しやすい平たいポリープなどが発見しやすくなるだけでなく、検査時や検査後の体の負担を抑えるという目的もあります。大腸内視鏡検査は現在、1ヵ月待ちの状況ですのでご希望の方は早めにご予約ください。

胃内視鏡検査についてはいかがですか?

安全性と正確性を考慮し、経口にするか経鼻にするか、鎮静剤を使うか否か、判断が難しいところもあります。経口カメラには顕微鏡がついており、疑わしい部分を拡大して詳細に診ることができますが、管が太い分患者さんにとってはつらい検査になることも。そのつらさを軽減するために鎮静剤を使う場合もありますが、使い方を誤ると誤嚥や窒息などにつながる可能性もあります。ですので、個々の患者さんに合わせて慎重に判断することが重要ですね。経鼻検査の場合、当院では午前8時から受けつけているので、朝一番で受診すれば8時半には終了して職場に向かうことができます。検査前は食事を我慢していただかなければなりませんが、8時半に検査が終われば9時過ぎには朝ご飯が食べられますよね。なるべく食べられない時間が短いほうがいいと考え、朝早くから開始して仕事前に受けていただけるようにしています。

検査の際、患者さんへの接し方で工夫されていることはありますか?

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック4

検査に臨まれる患者さんはとても緊張されていることが多いので、気持ちが少しでも楽になればと思い、お笑いのネタを交えてお話しすることもありますね。実は私、お笑いが大好きで、常に最新のネタを取り入れているのですが、その場では患者さんに気づいてもらえずスルーされることがほとんど(笑)。でも後から、「そういえば先生、さっきあんなあほなこと言ってたな」と思い出して、クスッと笑ってもらえたらいいかなと思っています。

定期的な内視鏡検査で健康長寿をめざしてほしい

先生がやりがいを感じられるのはどのような時ですか?

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック5

内視鏡検査は受けるまでが大変ですが、受けた方はきっと受けて良かったと思ってくださるはずです。実際、何度も説得を重ね、検査を受けていただいてがんなどの病気が見つかった時や、治療して元気になられた患者さんの姿を目にした時には大きなやりがいを感じますね。そのたびに、定期的に検査を受けていただくことが早期発見・治療に不可欠であると実感します。検査で病気が見つかったからこそ、その進行を食い止め、元気になっていただけるわけですから。検査後に「異常がないとわかって安心できた」といった言葉をいただいた時は、やっていて良かったとしみじみ思います。

普段の診察ではどのようなことを心がけていますか?

短い時間の中でいかにたくさん話をするかということを意識しています。だからといっていきなり診察に入るのではなく、天気の話や話題になっているニュースなど日常的な会話からスタートして、患者さんにリラックスしていろいろ話していただけるようにしています。そのほうが患者さんからも質問しやすいですよね。言いそびれたこと、聞きそびれたことがなく帰っていただくことが大切だと思っています。診察は中身もスピード感も重視し、待ち時間短縮にも努めています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

佐藤龍院長 栄町消化器・内視鏡内科クリニック6

定期的な検査により、健康寿命を延ばしてほしいと思います。内視鏡検査はハードルが高いと感じられるかもしれませんが、異常がなければ安心できますし、異常が見つかれば早めに対処できます。少しでも体に違和感があれば放置せず早めにご相談ください。早期発見・早期治療が何より重要です。胃内視鏡検査については、ご家族にピロリ菌がいる方は早めの受診をお勧めします。また健康診断のオプションで、胃がんリスク検査を受けるのもいいでしょう。当院では患者さんの健康寿命延伸のため、私もスタッフも日々新しい知識・技術の習得に努めています。安全性を重視した検査体制、どんなことでもご相談いただける診療体制を整えてお待ちしております。

自由診療費用の目安

自由診療とは

上部内視鏡1万3000円、下部内視鏡1万7000円
ペプシノーゲン検査1000円、ヘリコバクターピロリ菌検査1000円

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