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藤井 範久 院長の独自取材記事

藤井歯科医院

(茅ヶ崎市/茅ケ崎駅)

最終更新日:2024/05/08

藤井範久院長 藤井歯科医院 main

「藤井歯科医院」の藤井範久院長は、「歯科医師という職業はサイエンティストでもあり、科学的、統計的に合理性のある治療を行うための知識の蓄積が大切であるとともに、臨床は非常にテクニックセンシティブ(技術依存性が高い)がゆえに、材料や器具の違いよりも術者の技術の差こそが治療結果を大きく左右する。」と語る。だからこそ藤井院長は他院との違いや、機器や設備について主張せず、技術者としての絶対的なスキルを磨くことに集中してきた。理知的で静かな語り口に力強さも宿る藤井院長にさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年8月17日)

先進の技術を常に取り入れ続ける

歯科医師になったきっかけをお聞かせください

藤井範久院長 藤井歯科医院1

私はもともと地元の大学の工学部に進学したものの医療人になりたいと考えるようになり、親族の勧めもあって再度歯学部進学をめざし神奈川歯科大学へ進みました。医学、歯科医学は自然科学の一分野ではあるものの他の自然科学に較べて特殊な要素が多く、治療という短期的な結果が求められる一方で、長期的、科学的な検証も必要であり、歯科医師としても科学者としても興味が尽きずいまだに夢中になっています。自由診療で保険制度の制約にとらわれることのない、より精度の高い正しい治療を追求していますが、適切な治療計画と治療のクオリティーの両者が伴わなければ長期的に安定した治療結果は得られませんし、患者さまの全身を含めた健康を維持するために適切な治療計画と治療のクオリティーに妥協すべきではないと考えています。常に新しい技術を導入しながらより精度の高い治療をめざしています。

現在も海外のセミナーなどでもご活躍です。

私は大学在学中にナソロジーという顎口腔系を研究するジャンルに興味を持ち、当時日本におけるナソロジーの普及に貢献した先生に師事しました。また卒業後は恩師である先生のご紹介で幾度もアメリカへ赴き、ナソロジーの分野で早期から活動を行っていた多くの先生方からご指導を受け、当時から現在までアメリカの顎口腔系に関するいくつかの会の一員であり委員となっています。新しい治療に精通し、より良い治療を患者さまに提供するには、そういった情報に常にふれている必要がありますから、継続的に海外の会に関わり続けていますし、その最新情報を毎年日本の歯学雑誌に紹介をしています。

自由診療のみを行う歯科医院として開業されたのはどうしてですか?

藤井範久院長 藤井歯科医院2

開院当時から歯科医師の数が過剰な時代が来るといわれていました。保険診療を提供して間口を広げても、1人の歯科医師が診療できる患者さまの数には限りがありますから、世の中のすべての患者さまを救うことは不可能。ならば自分だけができる治療を必要としている患者さまを診ていこうと考えました。私のコンセプトはシンプルで、自分の持つ知識と技術の中で、自分が目の前の患者さまと同じ状態になったらどのような治療をしてもらいたいかということを考えて、それを患者さまに提案しご希望と合えば実践していきます。大学病院や他の歯科医院など、私の治療を知る歯科医師の先生から多くの患者さまを紹介していただいたこともこの診療スタイルを継続する後押しになりました。

「最後の砦」として患者の願いに応える

同業者からの紹介による診療が多いという背景からも、自由診療をされている必然性が伝わります。

藤井範久院長 藤井歯科医院3

当院の患者さまの多くは大学病院を含む他の歯科医院からのご紹介です。多くの同業者から信頼されていることを誇らしく感じています。また同業の歯科医師や医師、そのご家族といった多くの医療関係者が患者さまとして当院に来られるのもうれしくもあり誇らしいことです。医療人は本来は患者さまに最良の医療を提供すべきだと考えます。治療の方法や使用する機器、材料などが制度によって制約を受けるのは、医療本来の姿とは思えず、保険制度の制約を受けずに治療をおこなうため自由診療のみを行ってきました。当院では他の多くの歯科医院のように費用別に多くの治療の選択肢を設けたりはせず、基本的に現在最も良いと考えられる方法や材料を用いて治療を行っています。治療結果こそが患者さまの満足をもたらすと信じています。患者さまの最後の砦、最後の希望として応えるべく治療に臨んでいます。

治療や技術に対しての想いが確立していらっしゃるのですね。

自由診療だけを行うためには保険診療に比べてより専門的な知識・技術が必要ですから、勉強や情報収集を継続し、向上し続ける必要があります。また歯科医師向けの講演を積極的に行い、各種の雑誌に論文・記事の掲載も継続して、歯科の世界における教育にも関心を抱いています。また私自身は「診療・研究・教育」の三角形のバランスが取れた歯科医師でありたいと考えてきました。大学での職を辞してから研究の部分は減りましたが、論文や記事の執筆、歯科医師向けの講演や講習会なども大切にしています。科学(歯科医学)の進歩のために次の世代に伝えていくことは使命であると感じています。

「次世代に伝えていくもの」とは?

藤井範久院長 藤井歯科医院4

純粋に技術的なノウハウと、科学者としての姿勢ですね。歯科治療というものは知識、判断力も含め技術的なレベルが治療結果を左右します。考えてみれば当然ですが、われわれ歯科医師が従事しているのは自然科学の一分野です。しかし私たちは日々の臨床に追われ、開業医は経営の安定を配慮するあまり、科学的に最適な診療を行うという見方を失う可能性があります。私たちは、歯科医療が自然科学であるという自覚を毎日の診療の中では忘れがちです。良い治療とは科学的根拠に基づいた治療方法の選択、科学的に合理性のある治療技術や材料、薬剤の選択などほんの些細な部分にまでこだわって初めて達成されるものであると常日頃から感じています。それでも人間の行うことですから完璧はありません。個々の治療技術の指導や教育を通して、常に科学者の視線で物事を捉える大切さを伝えたいと思います。

歯科の技術はテクニックセンシティブ

技術に重きを置いていらっしゃるのですね。

藤井範久院長 藤井歯科医院5

歯科治療はとてもテクニックセンシティブ、つまり技術依存性が高いものです。もちろん治療に用いる機器類の品質も重要ですが、それは良い治療を行うために必要な条件のほんの一部。歯科用CT、マイクロスコープと呼ばれる歯科用顕微鏡、CAD/CAMシステム、この3つを歯科の三種の神器などと呼び、それがあれば最良の治療ができるかのような宣伝を目にすることがあります。当院でも以前より導入していますが、それを使いこなす技術こそが大切なのであり、新しいツールだからこそ可能になる部分はあるにせよ、ツールの違いよりも術者の技術のほうが治療結果を大きく左右するのです。ですから、歯科医院選びにおいては設備の目新しさなどのスペックのみを重視して選ぶのはあまり適切とは言えないと思います。

私たちはどのように歯科医院を選ぶと良いのでしょうか?

より良い治療を受けたいというのは、共通の思いでしょう。自由診療はどうしても高額になりがちですし、初めての歯科医院で受ける場合には不安もあると思いますから、まずは候補の歯科医院で小さな治療を任せてみるのはいかがでしょう。人間の感覚はとても敏感なものですから、小さな治療でも意外に技術差を体感することもあると思います。治療費の差以上に結果の違いを感じることができたら、その歯科医院は患者さまに適した歯科医院と言えるでしょう。かかりつけの歯科医院を選ぶ際には、スペックよりもご自身の感覚を大切にするのが良いと思います。また自分にとって居心地の良いクリニックを選ぶ、ということも大切だと思います。当院は患者さま同士が顔を合わせることのない院内設計にしています。個室の待合室でカウンセリングや説明、次回の予約やお支払いまで行うことができますので、周りの目を気にせずリラックスして過ごしてほしいですね。

読者へのメッセージをお願いします。

藤井範久院長 藤井歯科医院6

野生動物にとって牙を失うことは死を意味します。人間もかつてはそんな動物でした。われわれの祖先が人間に近い存在になった20万年ほど前から、あるいは現代人とほぼ同じ骨格になった5万年ほど前から現代に至る長い歴史の中で、人が40歳を大きく超えて生きるようになったのは本当にごく最近のことです。ですから人間の歯はもともと80歳を超える寿命まで持つようにはできていません。長くなった寿命まで歯を持たせるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。歯を失わず、大きな治療もせずに過ごすには、信頼の置ける歯科医院で長期的なメンテナンスプログラムを組んでもらうことがお勧めです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/25万円~、根管治療/1万8,000円~、歯周病治療/2万5,000円~、顎関節治療/8,000円~

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