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高橋 竜平 院長の独自取材記事

柴田屋整形外科

(名古屋市瑞穂区/神宮前駅)

最終更新日:2024/05/13

高橋竜平院長 柴田屋整形外科 main

「柴田屋整形外科」の高橋竜平(りょうへい)院長は名古屋市名東区出身で、金沢大学卒業後、北陸を中心に経験を積んでから名古屋に戻り、同院を開業した。自らもバスケットボールをしていた経験からスポーツ整形外科に興味を持ち、スポーツ医学について研鑽を積んできた整形外科医師である。「自分の力で生活を続けたいと願う一人暮らしの高齢の方が多く、筋力維持のリハビリテーションに力を入れて取り組んでいる」と語る。疾患の治療、そしてケガ再発のためにも、個々の生活に寄り添ったリハビリメニューを提供し、理学療法士とともに親身な取り組みを行っている。高橋院長がもう一つ熱心に取り組むのは、学生を中心にしたスポーツ整形外科。スポーツのケガ、その予防について、高橋院長の考えを聞いた。

(取材日2018年12月11日)

リハビリを中心に行い地域に溶け込むクリニック

先生が整形外科を選択されたきっかけは何でしたか?

高橋竜平院長 柴田屋整形外科1

医師をめざしていた大学時代、バスケットボール部で活動していたのですが、そこでスポーツ整形外科に興味を持ちました。トレーニングと整形外科というものは、深く関係がありますから、その分野に惹かれたんですね。また、趣味のスノーボードで右肘の靭帯を損傷し手術を受けたのですが、執刀してくださった医師が大学病院に入局した際の上司であり、私の術中写真を頂いたりして、そこでいっそう整形外科を専門として学びたいという気持ちになりました。外科の分野にも興味がありましたが、やがて開業するということを考えた際、整形外科であれば外科的治療も可能であると考え、整形外科を専門としていこうと決めました。

この場所に開業することになった経緯を教えてください。

進学を金沢大学に選んだので、医学部卒業後は北陸の病院を中心に、たくさんの整形外科部門で経験を積んできました。その後、私の父が体調を崩したことをきっかけに20年ぶりに名古屋に帰り、やがて開業することとなったのです。この地域は、長年ここに住んでいらっしゃる高齢の方が多い場所で、人情味あふれるよい雰囲気に包まれています。私は名東区の出身ですが、ご縁がありこの場所に開業することになり、地域の皆さんに寄り添うことができるような診療を行っていきたいと感じました。

内装など、クリニックづくりで工夫をしたのはどのような部分ですか?

高橋竜平院長 柴田屋整形外科2

クリニックの建物は、以前は柴田屋呉服店という呉服屋でした。長年、地域に親しまれてきた呉服屋でしたから、クリニック名もそのまま「柴田屋整形外科」に決めたんです。呉服屋があった所が、整形外科になったといえばわかりやすく溶け込みやすいでしょうからね。外観も内装も、あえて当時の和の雰囲気を残しています。リハビリを中心とするクリニックをつくりたいと考えて開業しましたから、1階から4階の広々としたスペースを生かし、特徴ある造りにしました。1階は診察室と受付、2階はリハビリ室、3階は処置室とリハビリ室、4階はマシンルームとスタジオです。3階には茶室があり、今はスタッフの休憩室になっていますが、将来は和の訓練室、つまり正座や立ち上がりの訓練を行うリハビリ室として活用したいと考えています。こういう部分は、古い呉服屋を改装した整形外科ならではの特徴ですね。

健康を守るため、筋力トレーニングを重視

現在、最も多い訴えはどのような症状でしょうか。

高橋竜平院長 柴田屋整形外科3

独居の高齢の方が多い地域ですので、午前から夕方までの診療時間では近所のお年寄りが多く来院されています。腰痛や膝の痛み、肩凝りの相談などが多いですね。変形膝関節症による、立ち上がり時や歩行時の痛みを感じる患者さんが多くいらっしゃいます。こうした方には、まずエックス線検査で骨や関節の変形具合を確認、可動域のチェックを行います。それから、注射や投薬、またはリハビリで筋力を上げていくなど、患者さんと治療法について相談をして決めていきます。リハビリは続けることが必要ですから、通院が可能な方であるかなど、症状と生活背景について伺っていくことが必要になります。

リハビリのトレーニングは、どのように行われるのですか?

ここで開業して地域の高齢の方とふれあい気づいたことは、近所に家族も住んでいるが自分一人でできる限り頑張りたい、と考えている人が多いということです。そうすると少しでも筋力を上げて、動ける力を取り戻してあげることが大切になります。また、生活スタイルをよく聞いた上で、トレーニング内容を決めていくことも必要です。当院には理学療法士6人、柔道整復士1人が在籍しています。ここでは、患者さん一人ひとりの状態に応じて、理学療法に沿ったリハビリを決定していき、マンツーマンで患者さんのトレーニングを行っていきます。

クリニック内のスタジオも、トレーニングに使用されているのでしょうか?

歩いて来院される患者さんは、高齢でも比較的健康な方が多く、しっかりとした受け答えでお話しされます。筋力があって歩いたり動いたりできれば、健康度も高いという考えにつながります。ですから、筋力の衰えを抑えることができるように、リハビリを続けていくことをお勧めしています。4階のスタジオでは、外部のインストラクターによるヨガやフィットネスを毎日行っていますので、興味のある患者さんには参加していただけます。運動レベルもさまざまですから、50代の患者さんから80代のご高齢の方まで、無理なく参加することができます。楽しみながら筋力アップにつなげていただきたいですね。

患者さんとの会話の中で、気をつけて対応されていることはありますか?

高橋竜平院長 柴田屋整形外科4

多くの会話をしながら患者さんの様子をお聞きしていきますが、「大丈夫です」という安易な返答はしないよう心がけています。整形外科の治療には、長く時間がかかるものもありますから、安易な言葉がけは気休めのように聞こえてしまい、患者さんを不安にさせてしまいますから。また、子どもの患者さんの場合には、その保護者の方にも説明をしっかり行うよう心がけています。ケガの状態説明だけでなく、この場合では、こうした対応をしてもらいたいという、家庭での対応もお話しするようにしています。

スポーツ医学の知識を生かす活動に注力

スポーツ整形外科とは、どのようなものですか?

高橋竜平院長 柴田屋整形外科5

例えば捻挫ですと、アイシングや固定、場合により手術するといった診断・処置を行うことと、その後のケガの予防を行うという大きく2つの要素がスポーツ整形外科の特徴となります。つまり、捻挫の治療をして、その後に筋力とバランストレーニングで、リハビリしながら予防をしていくということです。特に中高生の患者さんに対しては、次の試合までにベストなコンディションに整えていけるように、リハビリのスケジュールを考えます。運動種目によって考慮する部分に差がありますから、その運動について得意な専門家に協力を仰いで、フォームのチェックや留意点など、細かなところにも介入できるように努力しています。

スポーツ整形外科の認知を広める教室なども、開催されていらっしゃるそうですね。

地域的に、お子さんや学生が少ないので、スポーツ整形外科の経験を生かした診療はまだそれほど多くないのですが、定期的にスポーツ教室を行っています。これは、小中学生のお子さんに土曜日の夕方にクリニックに集まってもらい、スポーツによるケガの予防について理解していただく教室です。まず、私の講習があり、その後ストレッチ講習が行われます。運動前のストレッチ、運動後のストレッチの重要性を認識してもらったり、夏には脱水症状についてなど身近なテーマで開催しています。患者さんだけでなく、その友達と参加するなど、クチコミで気軽に集まっていただける会として、これからも続けていこうと考えています。

今後のクリニックづくりについて考えていらっしゃることを教えてください。

高橋竜平院長 柴田屋整形外科6

勤務医時代には、サッカーチームのドクターとして国体に帯同した経験もあるので、今後は、スポーツ医学の知識を生かした活動も行っていきたいと思います。一流のアスリートは、ケガに強い体づくりを心がけています。スポーツする子どもたち、そしてその指導者に、スポーツ整形外科のリハビリについて知っていただける機会を増やしていきたいですね。そして、来院される患者さんからは、どんな相談もしていただけるような信頼されるクリニックづくりをめざしていこうと思います。現在、20代30代を中心にした活気もやる気もあふれるスタッフが集まっていますから、笑顔とにぎわいのあるクリニックとして、地域に密着していきたいと思っています。

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