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徳田 幸祐 理事長の独自取材記事

シープデンタルクリニック

(新宿区/若松河田駅)

最終更新日:2024/03/19

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック main

都営大江戸線・若松河田駅すぐそばにある「シープデンタルクリニック」。木のぬくもりを感じさせる温かみのある院内は、いるだけでリラックスできる雰囲気だ。とにかく患者ファーストをモットーとし、身体的な負担をかけない治療をめざしたいと語ってくれたのは、理事長の徳田幸祐先生。それゆえ同院では、点滴で麻酔を行う静脈内鎮静法を積極的に取り入れている。この方針には患者が抱く歯科治療への悪いイメージを払拭したいという、徳田先生の強い思いがあった。取材では、歯科医師としての長年のキャリアで培った経験や患者との向き合い方、今後の展望について語ってもらった。

(取材日2022年9月1日/更新日2024年3月12日)

患者の身体的・精神的負担を軽減する「静脈内鎮静法」

まず、先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック1

幼い頃から手先が器用で、手を動かすことが好きでした。それに加えて、親戚で医師をしている者も多かったので、身近な職業だったことも理由でしょうか。愛知学院大学歯学部に入学し、卒後後はより専門的な分野を学びたいと思い、東京医科歯科大学第一口腔外科に入局しました。そちらを選んだきっかけは圧倒的に症例数が多かったことと、口腔外科ならば全身麻酔からがんに関わる治療まで、総合的に体のことが学べると思ったからです。在籍中は朝から晩まで忙しかったですね。麻酔の知識を身につけたり、抜歯もたくさん経験したりして、かなり鍛えられました。

こちらのクリニックを開業されたのはいつですか?

当院をオープンさせたのは2016年です。東京医科歯科大学に3年在籍した後、まず神奈川県小田原市で1つ目のクリニックを開業しました。数年後にできた、障害者支援施設での当番医も行っており、そこで静脈内鎮静法について学びました。勤務していた大学病院の治療で使う麻酔は局所麻酔や全身麻酔が多かったのですが、施設では静脈内鎮静法が取り入れられていたのです。治療は半分眠った状態で行い、患者さんの表情も非常に穏やかでした。それを見た時、この治療法をなんとかして一般的な歯科医院に来る患者さんにも適用できないかと考えたのが、当院を開業したきっかけです。痛みや恐怖心で歯医者から足が遠のいている人を救いたいと思ったのです。

うとうと眠っている間に診察が終わるのはとても魅力的ですね。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック2

はい。特に障害者支援施設の患者さんは、治療内容を話してもなかなか理解できない場合もありますし、じっとしているのが苦手で急に動いてしまうこともあります。そういった時に無理やり押さえつけて治療をするとトラウマになり、それが原因で歯科恐怖症になることもあるのです。例えば、初めて子どもを歯医者に連れてくる場合、親はなんとかして早く治療を終えたいと思うでしょう。私たちはその期待に応えようと、あの手この手を使います。しかし、そこで無理に治療してしまうと、後々の恐怖心につながってしまうことも多いんです。そもそも、最初に怖い思いさえしなければ、ある程度大人になった時に「歯医者=怖い」というイメージを持たなくなります。ですので、とにかく私たちが大事にすべきことは、歯科治療に対する恐怖心を植えつけないことだと思っています。そのための選択肢の1つに、静脈内鎮静法があるんです。

長い人生をトータルで見据えた歯科治療をめざす

静脈内鎮静法について、もう少し詳しく教えてください。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック3

鎮静剤を混ぜた点滴をし、うとうと眠っている状態で治療していきます。痛みや音が怖いという人でも、眠っていれば恐怖心を持たずに受けられます。90分くらい持続するので、例えば普通なら1本しか治療できないところを、何本かまとめて治療もでき、インプラント治療に使用することも多いです。忙しくてなかなか歯医者に何回も通えない、という場合にもお勧めです。大学病院などで全身麻酔の治療をする時は入院が必要ですが、日帰りできるのもメリットでしょう。もちろん、安全性も重要視しており、麻酔は普段大学病院の手術室で、全身麻酔の症例をいくつもこなしている麻酔の専門の先生が担当します。

患者さんが静脈内鎮静法を受けるメリットは何でしょうか?

やはり、気づいたら治療が終わっていることでしょう。当院ですと、患者さんは近隣住民が多いのですが、わざわざ遠方から来る方ももちろんいます。静脈内鎮静法を取り入れている歯医者は、まだまだ少ないのが現状です。私は麻酔の知識を身につけてから開業しましたが、それでも安全を考慮して慎重に麻酔を扱いつつ、一方でどれだけ患者さんに負担をかけない治療ができるかを常に考えています。静脈内鎮静法を希望されて受診された患者さんでも、予算や適応などの理由で結果的に静脈内鎮静法を使わないことになる場合も少なくありません。もしそうなったとしても、これまでの診療経験から適切な方法を判断し、他の選択肢をご提案可能です。

負担をかけない治療とのことですが、静脈内鎮静法以外にも診療方針についてお聞かせください。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック4

私は歯科医師としての経験はもう長いので、こういう治療をすれば将来的にはこうなるだろうというのはだいたい想像がつくようになりました。治療方針としては、長い人生において、トータルで歯が長持ちすることを心がけています。例えば、歯を削るか削らないか、どちらがいいのかは患者さんによるので、明確な正解はありません。それでも私は、今とりあえずといった目先の治療をするのではなく、できれば歯を長持ちさせて、何回も歯医者に通わなくて済むようになることを最優先に考えています。長い目で見た時に、患者さんと歯に負担をかけないようにするためには、何をすべきかを見極めることが大事かなと思っています。

静脈内鎮静法で歯科治療のイメージを変える

お休みの日のリフレッシュ方法があれば教えてください。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック5

休みの日には山登りをしています。雲海をみるのが大好きなんです。山に登って、朝起きた時に山小屋から眺める雲海は格別です。登り始めは、どうしてこんなに苦しい思いをしなければならないのだろうと思うのですが、山頂に着いて一晩泊まって朝日を見ると、やっぱり来て良かったなって思うんです。もし1週間休みが取れたら、5日は山にこもっていたいくらいですね。山登りはリフレッシュ方法でもありますし、健康維持のためでもあります。歯科医師の仕事も足腰が基本ですので、寝たきりにならないためにも、日頃から鍛えておかないと駄目なんです。あとは車も好きなので、山に行くまでの道のりは、愛車に乗って景色を眺めながら走っています。

今後の展望についてお聞かせください。

もっと世の中の人にこの静脈内鎮静法を知ってほしいという気持ちを持っています。障害者支援施設でこの治療法に出合い、これで歯科医院のイメージを変えられるかもしれないと思いました。これからも広く周知していきたいですし、「歯医者=怖い」のイメージを払拭したいですね。治療法をきちんと選択すれば、そんなに怖くないということを多くの人に知ってもらいたいです。子どもの頃に歯医者は怖いところというイメージを植えつけなければ、大人になってからもっと通いやすくなると思います。歯医者に定期通院している人は、人口のごくわずかともいわれています。残りの人たちは、痛みがひどくなるまで我慢するそうです。そうやって歯医者になかなか来ない人たちに、手遅れになる前に来てもらえるよう、歯科業界全体でイメージを変えられるようにしたいですね。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

徳田幸祐理事長 シープデンタルクリニック6

歯科の治療法もどんどん新しいものが出てきていますが、私はなるべく自分の歯で噛めることを一番に考えた治療を心がけています。たとえ患者さん自身が希望する治療法があったとしても、長い人生を思って勧めないこともあります。目の前のことだけでなく、20年30年、その先のことまで見据えた治療をすべきだと思っています。将来のことを思えば、やはり受診が早いことに越したことはありません。ですから、静脈内鎮静法を使うにしても、使わないとしても、まずはただ相談する気持ちで歯科医院に行ってみましょう。一旦相談してから、どんな治療を受けるかを決めれば良いのです。私は患者さんがもし自分の家族だったら私はどういう治療をするだろうか……いつもそんなことを想像しながら向き合っています。決して派手ではないけれど、基本に忠実に。歯科医院選びに迷われている方は、ぜひ当院にお越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

静脈内鎮静法/8万8000円~、インプラント治療/46万2000円~、抜歯/8800円

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