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上原 雄一郎 院長の独自取材記事

ウエハラデンタルクリニック

(立川市/砂川七番駅)

最終更新日:2024/03/12

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック main

歯を残したいと希望する人や、歯科医院を怖がる子どもへの診療に力を入れる「ウエハラデンタルクリニック」。同院は、多摩モノレール砂川七番駅から徒歩5分の場所にある。上原雄一郎院長は、群馬県にある前橋中央歯科医院の分院長を15年ほど務めた後、2014年に同院を開業。鏡を口に入れる動作一つにも患者への負担を考慮するなど、診療にこだわりがある上原院長。特に根管治療に力を入れ、セカンドオピニオンとして来院する患者も多い。院内の雰囲気は温かく、歯科医師だけでなくスタッフも患者と信頼関係を築いていることが、その会話から伺える。そんな同院をけん引してきた上原院長とはどういった人物なのか、診療や患者への想いを聞いた。

(取材日2024年2月8日)

治療の進行状況を可視化し患者と共有する

治療計画書を作成されるそうですが、どういったものでしょうか。

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック1

治療計画書には、患者さんのお口の中の画像や治療の計画を記載しています。治療が終わるごとに治療箇所や治療方法、次はどういった治療を行うのかを治療計画書に基づいてお話しします。流れとしては、初回は画像を撮影し、2回目は治療計画の説明とカウンセリングを行います。カウンセリングには30分ほど時間をかけます。治療計画書があると、患者さんも理解しやすくなり安心していただけるでしょうし、私も説明漏れを防止できるので、双方にとってメリットなのです。

金属をできるだけ使わない治療について教えてください。

金属アレルギーがある方もいらっしゃいますし、非金属の保険適用の範囲も広がってきたため、金属を使わない治療を積極的に取り入れています。金属ではない詰め物には、白い詰め物でレジンというものがあります。通常、レジンを詰める際には均一に流し込み、表面を平らにすることが多いのですが、当院の治療では平らにはしません。そもそも、人の歯の表面は平らではないですよね。くぼみや溝があり、上下の歯が凸と凹で噛み合って食物を砕き、歯の溝を通って食物が口腔内を回るようにできています。そうした状態を再現するために、当院ではレジンの詰め方に独自の工夫を施しているんです。通常の方法に比べると手間は3~4倍かかりますが、詰め物の耐久性も変わると思うので、こだわっています。

特に力を入れている治療は何でしょうか。

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック2

根管治療です。歯周病を除いて、抜歯の原因の多くは歯の根っこの治療がうまくいっていないことにあるようです。歯の根っこのことを根管といいますが、根管の先に大きな病巣ができると歯を残すことは難しくなり、放っておくと顎の骨にまで影響を与えかねません。しかし、根管の病巣をしっかり治療できれば、歯を残すことも望めます。どうにか歯を残したいと、セカンドオピニオンとしていらっしゃる方も多く、せっかく頼ってきてくれた患者さんのために、われわれもできる限りのことをしようと努力してきました。根管治療は地道な治療のため、歯科医師の根気と技術力が問われます。歯の保存こそ歯科医師の仕事だと思いますので、当院では抜歯は最後の手段として、まずは根管治療を提案しています。根管治療に年齢は関係ありませんので、歯を少しでも残したい方はご相談ください。

患者一人ひとりと向き合い、治療は決して妥協しない

診療で心がけていることを教えてください。

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック3

開業前は、前橋の歯科医院で分院長として15年ほど勤めていました。患者数が多い歯科医院でしたので、次々と患者さんを診なければなりません。患者さんの口の中だけを診る日々の中で、もっと一人ひとりの患者さんを、「その人」として診られる診療がしたいと思い、開業を決意しました。また、勤務医時代は治療に時間をかけられないことで歯がゆい思いもたくさんしたので、開業後は妥協のない治療を行うことをモットーにしています。何事もプロはストイックでなければいけないと思うんです。ある野球選手がインタビューで「現状には満足していないが、今のベストを出しきることを積み重ねてきた」と語っていて、その言葉がとても胸に響きます。私も昨日より今日、今日より明日と腕を磨いて、より高いレベルの治療を提供していきたい。丁寧でありながら迅速な治療ができるように、今も成長の途中だと思っています。

「いい歯科医師」とはどんな人物だと考えられますか?

転居などで通院できなくなってしまう患者さんによくお伝えするのは、「根っこの治療をしっかり説明してくれる歯科医師を見つけてください」ということです。例えば、歯並びがきれいになったら目で見てわかりますよね。でも根っこの治療は患者さんはエックス線検査をしなければわからない。いい歯科医師とは、見えないところの治療を丁寧にできる人だと私は思っています。見えないところを丁寧に治療する歯科医師は、他の部分も手を抜かないはずです。「いい歯医者さんに診てもらっていたのですね」と自分が患者さんに言うことがあるように、他院の歯科医師にもそう言われたい。ですので、私は外から見える見えないに関わらず、すべての治療を丁寧に行っています。

スタッフの教育にも力を入れているそうですね。

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック4

はい。スタッフへの教育にはとても時間を使いました。当たり前のことですが、歯科医院の運営は歯科医師だけではできません。いくら歯科医師の腕が良くても、スタッフの接遇や技術が悪ければ患者さんは満足してくれないでしょう。ですので、治療中に気になることがあれば、その場で本人に伝えることも以前はありました。診療にこだわる私の姿勢が伝わったこともあってか、今では同じように気をつけてくれるようになりました。ありがたいことに長く勤めてくれるスタッフが多いため、スタッフ同士はとても仲が良く、家族のような感覚です。

幼少期から歯科医院が関わることを重視

こちらで行っている保育サービスはどのようなものですか?

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック5

保育士さんと提携し、保護者の方の治療中に保育を行うサービスを行っています。予約の際に保育を希望とお伝えください。特に女性は、妊娠中にホルモンバランスの崩れによって歯肉炎になりやすく、出産後もそのままにしてしまうと歯周病に移行する恐れがあります。妊娠中から継続して治療を続けることが大切です。また、お子さんも小さい頃から歯科医院に慣れることで、歯科治療への恐怖心を抱きにくくなり、その後のお子さんの歯科検診や診療もスムーズにできるようになると感じます。

歯科医院を怖がるお子さんにはどのような対応をされますか?

当院ではお子さんを押さえつけて治療をすることはありません。当院に来られるようになるところから、段階を経て徐々に診療を行います。最初は怖いと泣いていた子も、通い続けることで「甘い薬で歯磨きをしてもらえて、終わったらカプセルトイができる楽しい場所」というイメージに変わるような対応をめざしています。最後は自分から進んで診療台に座れるようになることを目標に接していますので、当院のスタッフにお任せください。

麻酔にもこだわりがあるそうですね。

上原雄一郎院長 ウエハラデンタルクリニック6

歯科治療での麻酔注射には痛いイメージがあると思います。当院の麻酔注射は、患者さんがいつ注射したのかわからないほど痛みを感じにくい処置をめざして行います。歯の神経に麻酔を効かせるためには、骨膜という骨の表面に注射しなければなりません。通常は最初から骨膜に注射をするため、針を刺す部分に痛みが生じ、さらに麻酔液を注入したことで骨膜が剥がれて痛みます。当院の場合は、まず歯茎の表面に麻酔薬を塗り、注射針の先をほんの少し引っかけるように刺します。そして引っかけた先からごく少量の麻酔液をゆっくり時間をかけて浸透させ、徐々に深くまで麻酔液を行き渡らせます。そうすることで、骨膜に麻酔注射をしても痛みを感じにくくなることにつながります。時間はかかりますが、患者さんの負担の軽減につながっていると自負しています。お子さまの抜歯でもこの方法を採用しています。

今後の展望についてお聞かせください。

開業した時に立てた10年以内に法人化するという目標を、今年達成できる見通しになりました。法人化するといっても、今と大きく変わることはありません。開業で実現したかったことは、患者さん一人ひとりをしっかり診て、しっかりと治療を行うことであり、それは今でも同じです。今後もスタッフとともに、患者さんのためにできることを追求していきたいと思います。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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