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亀谷 崇 院長の独自取材記事

伊勢かめや眼科

(伊勢市/宇治山田駅)

最終更新日:2021/10/12

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科 main

宇治山田駅から東へ徒歩15分ほど、伊勢市神田久志本町に位置する「伊勢かめや眼科」。亀谷崇(かめや・たかし)院長が2013年にこの地で開業した同院は、近視矯正法のオルソケラトロジーに力を入れているほか、白内障や緑内障、翼状片の日帰り手術にも対応。患者層は幅広く、近隣エリアはもとより、志摩市や津市など遠方から訪れる人も多いため、駐車場は広めにつくられ、車でも通いやすくなっている。周囲には学校が多数あり、コンタクトレンズの診療を希望する子どもたちも多く通っているそう。白とブラウンを基調とした清潔感あふれる院内で、オルソケラトロジーほか、同院の強みなど幅広く聞いた。

(取材日2020年10月29日)

地元伊勢で、目に悩みを抱える人たちをサポート

医師をめざされたきっかけを教えてください。

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科1

両親ともに開業医なこともあり、いつの間にか自然な流れで医師をめざすようになりました。小さい頃に、母が務めていた愛知医科大学病院に通っており、その時から医療を身近なものに感じ、高校1年生くらいで医師になると決めました。父も母も内科の医師なので、内科に進もうかとも思いましたが、白内障手術に興味を持ち眼科の道を選びました。もともと、私自身が中学生の時に近視になり「どうして近視になるのだろう」と、疑問に思ったのも眼科を選んだ理由です。名古屋大学の医学部を卒業してからは、愛知県の病院でさまざまな経験を積みました。そんな時、父が白内障になり相談を受けたのです。結局、私のところで手術をしたのですが、その時父も年をとったのだと感じ、伊勢に帰って開業することにしました。

美しい建物ですが、こだわりのポイントはどんなところでしょうか?

建物をラウンド型にしたところですね。当院の設計は、眼科クリニックの設計を数多く手がけている方にほとんどお任せでお願いしました。普通の四角い建物より、印象的にしたいと思っていました。場所も目立つところにしましたし、多くの方の目に留まればうれしいです。院内はすべてバリアフリーで、トイレも広くしています。待合室だけでなく、検査スペースや通路も広めに設計しているので、車いすの方でも移動しやすくなっています。また、待合室の天井は高めで、外からの光だけでなく照明も設置し、開放感のある雰囲気にしています。3ヵ月に1回、業者に頼んで清掃してもらっているので、院内はいつも清潔です。通常の清掃はスタッフが行いますが、常にきれいにしているほうが頑張って掃除してもらえますね。

勤務医から開業医になられて、どのようなところに変化を感じましたか?

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科2

一番の違いは、診察や治療以外にも山ほど仕事があることですね(笑)。電球が切れたとか、インターネットの調子が悪いなど備品のことまですべて自分で判断しなくてはいけないので、こんなに大変なのかと驚きました。開業する前に、周囲からこういった面が大変とは聞いていたのですが、思っていた以上に大変でした。いつも発注しているものだったらスタッフが対応してくれますが、イレギュラーなことが起きるとバタバタしてしまいます。勤務医の時は、総務など対応してくれる専門の部署がありましたからね。開業医になってから、そういった方々のありがたみを感じました。

オルソケラトロジーで近視の矯正を

オルソケラトロジーを希望される方は、どんな方ですか?

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科3

現在当院においてオルソケラトロジーを希望される方は、20歳未満で近視進行抑制を目的とする方が多いですね。就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを入れていただき、視力を矯正していくもので、起きている間は眼鏡やコンタクトレンズをつける必要がないものです。近年はお子さんでも近視に悩んでいる方がたくさんいますので、お子さんの近視進行抑制として選択する親御さんも多いです。三重県内ではオルソケラトロジーを行っている眼科がまだ数少ないので、多くの方に知っていただきたいですね。

こちらのクリニックの強みを教えてください。

白内障や緑内障、翼状片の手術が受けられることです。勤務医時代に、さまざまな手術の経験を積んできたので、それを生かして対応しています。低侵襲にこだわった緑内障手術も数年前から始めましたので、この手術を受けるために足を運んでくれる患者さんもいます。また、翼状片は紫外線など目への刺激が主な原因のため、長時間屋外で過ごす漁師さんなどがなってしまい手術となるケースが多いです。翼状片の患者さんは、名古屋にいた時よりも伊勢のほうが多い印象もありますね。当院には入院施設はありませんので、入院が必要な患者さんや年齢や体調の具合で日帰り手術が難しい場合は、大きな病院をご紹介しています。

緑内障の治療にも注力されているそうですね。

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科4

はい。緑内障の治療は、治療効果がわかりにくくドロップアウトする方が多いのが課題です。なので、当院ではまず患者さんに、緑内障治療を継続するため、わかりやすい緑内障の説明ツールを導入しています。また、眼圧を記録したカードをお渡しし、これまでの数値と比較しやすくすることで治療の励みにしてもらえるようにしています。このような工夫を1~2年続けてきた結果、緑内障患者さんの治療継続率がかなり改善しました。全国的にはおよそ半数の方がドロップアウトしてしまうともいわれる中で、当院はほとんどの方が継続してくださっています。また、白内障手術においても、高齢になり、体が思うように動かなくなる前に、手術することをお勧めしています。

緑内障を周知させ、高齢者の視野を守りたい

どんな医師でありたいと考えていらっしゃいますか?

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科5

名古屋記念病院にいた時に、大学から指導に来ていただいた先生がいたんですが、その方みたいな医師になりたいですね。人格者で、どんな時も決して怒らず朗らかだったんです。指導する時も、必ず悪いところを指摘する前に良いところを言ってくれました。その当時、私はまだ30歳で、一番若い部長だったので不安もたくさんありましたが、その先生がいると安心していられました。開業した今でも、まだまだ足元にも及ばないと思いますが、あの先生のような医師になれたらなという気持ちはあります。また、勤務医時代に眼科の基本を教えてくれた女性医師の先輩もすごいなと思った方でした。自分の患者さんは診察から手術、術後の診察に至るまですべてご自身でされていました。休日でもわざわざ出勤して、普通ならほかの医師に任せるような場面でも、その姿勢を徹底していたのです。その先生の責任感の強さも見習いたいですね。

患者と接する際に気をつけていることは何ですか?

患者さんと一緒に画像を見て確認し、わかりやすく説明することです。あと、できるだけカルテは後で入力するようにして、患者さんと目を合せるようにしています。眼科はとにかく画像が多いので、電子カルテを使って過去の画像をすばやく出し、時短の工夫もしながら診察しています。また、眼科のことだけでなくご家族のことや仕事のことなど、さまざまなことを話してくれる患者さんもいるので、時間の許す限り話を聞きます。そうすることで、最初は気難しかった患者さんとも信頼関係が築けたことがありました。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

亀谷崇院長 伊勢かめや眼科6

近年、高齢者の間で罹患者が増えている緑内障ですが、自覚症状がないまま進行していることもあります。強度の近視の方だと、30代で緑内障と診断される方もいるんです。緑内障は徐々に視野が狭くなり、長生きすればするほど失明のリスクも上がってしまいます。社会の高齢化が進む現代では、男性は85歳、女性は90歳くらいまで視野を保つことを目標にしていくべきだと考えています。なので、特に自覚症状がない方も1年に1度程度は、緑内障の検診に来ていただけるとうれしいです。治療が必要な方は、一緒にしっかり治療していきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー/両眼(初年度費用):16万5000円(税込)
片眼(初年度費用):11万円(税込)
レンズ交換費1枚:5万5000円(税込)
2年目以降の管理費:3万3000円(税込)

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