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高橋 歩 院長の独自取材記事

高橋脳神経外科クリニック

(吹田市/北千里駅)

最終更新日:2024/04/05

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック main

阪急千里線北千里駅から徒歩3分という便利な場所にある「高橋脳神経外科クリニック」。大規模病院で受診・検査するというイメージが強い脳神経外科だが、ここは地域に住む人の目線で気軽に検査・治療をしてくれるクリニックだ。また、同院は多数のクリニックが入居する医療ビル「北千里医療ビル」の1階にある。いくつもの専門分野の科が集まっていて互いに連携もしているので、どの科を受けていいかわからないという患者がその窓口として受診することもあるそうだ。院長の高橋歩先生は見た目と話しぶりからも伝わる真面目で穏やかな人柄。「早期受診が一番」と話す高橋院長にクリニックで受けるMRI検査のことや脳卒中や認知症の予防方法などを聞いた。

(取材日2017年11月2日)

MRI検査が予約・紹介状なしで受けられる

どんな患者さんが多く来られるのでしょうか?

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック1

この辺りは千里ニュータウンや箕面の住宅街があり、若い方からお年寄りまで幅広い年齢層の方がお住まいです。日本でも珍しい人口増加地域です。とはいえ、脳の病気が気になる方が多いということもあり、来られる方はどうしても高齢者が中心になりますね。打撲、めまい、物忘れでお困りの方が多く来院されます。中には脳卒中や外傷の後遺症をお持ちの方もおられるので、院内は完全にバリアフリーにしています。そのためトイレを広くしたり、検査室まで段差なしで進める配慮をしています。一方、若い人の場合だと頭痛を理由に来られることが多いですね。頭痛には片頭痛や、緊張型頭痛、群発頭痛といった一次性頭痛と脳腫瘍、くも膜下出血などが原因で起こる二次性頭痛があります。年齢に関わらず、なるべく早くに診断し、適切な治療を行うことがとても大切です。

早めの診断、治療とはどういったことでしょうか?

脳梗塞や脳出血などの病気は一瞬にして命を奪ったり、重い後遺障害を残したりしてしまいます。ですから、発症してからの治療よりも予防がだんぜん大切なんです。それと、もう一つ重要なのが早期の発見。長い間、医師をしていると、もう少し発見が早ければ重症化せずに済んだのにと悔やまれるケースも多々あります。特に高血圧や糖尿病、肥満、あるいは家族に脳卒中を経験した方がおられる人は注意が必要です。頭痛だけでなく、手にしびれがある、めまい・ふらつきがあるといった方も脳梗塞や脳腫瘍によってもたらされている場合もあります。診断・治療を受けるべきかどうかの、これといった明確な目安はありません。普段と違うな、と思ったら早めに検査を受けたほうがいい、というのが私が脳外科の医師を続けてきての実感です。

こちらのクリニックで受けられる検査について教えてください。

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック2

大きな病院などにあるものと同じMRIを設置しています。それを使い、予約なし、紹介状なしで脳や脊髄の検査が受けられるのが特徴です。「ちょっと調子が悪いな」と思っても大規模病院には足が向きづらいですよね。行くことになったとしても予約日まで何日も待たされてしまいますし、検査をするかどうかで待たされる。さらに検査で一日、結果説明で一日と診断結果を聞くまでにかなりの時間がかかってしまいます。一方、当院ですと調子が悪いその日に検査することができ、結果もその日のうちにすぐにわかります。説明はパソコンからの映像をプリントアウトして患者さんにお見せし、なるべくわかりやすく、具体的に説明するように心がけています。また、脳ドックではMRIやMRAなどの画像検査に加えて血液検査、尿検査、心電図検査などを行っています。

早期治療・予防の大切さを胸に、治療に臨む

診察で心がけておられることは何でしょう?

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック3

まずは検査の前に根掘り葉掘りと痛みの詳細を聞くようにしています。どこが痛いか、どんな時に、どれくらいにの頻度で痛みが起こるか、いつから痛いか。頭痛だけでなく、しびれやめまいなどの症状でも同じです。人によっては「そんなことより先に検査してくれ」と言う方もいるでしょうが、症状によって検査する場所も違ってくるため、検査での撮り方が変わってくるんです。例えば、その痛みの原因が頸椎疾患であることが疑われるときには、検査法に少しアレンジが必要なことがあります。詳細に話を聞かないと原因がわからないことは多いのです。検査の結果、違う科に受診した方がいいと思えば、私たちの入る「千里医療ビル」には多くのクリニックがあるので、そこや他のクリニックを紹介したりもしています。まずは、危険な頭痛かどうかを知るためにも早めに脳神経外科を受診、検査することをお勧めしますね。

検査で病気の原因がわかった後は、どうなるのでしょうか?

当院での診療は投薬と生活指導が主になります。定期的に来院していただく中で、きちんと運動をしているか、正しい食生活を続けておられるかなどを確認していきます。家庭内での寒暖の差にも気を配るよう指導しています。治療にあたるのは慢性期の脳梗塞の方や頭痛の症状をお持ちの方が多いですね。外科手術が必要な場合や脳卒中の急性期であることがわかった場合など、緊急性のある症状の方は、同じ吹田市にある国立循環器病研究センターや大阪府済生会吹田病院、大阪大学医学部附属病院、市立吹田市民病院など近隣の病院に紹介します。

病院での経験を今の診療に生かされているのですね。

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック4

神戸大学の医学部を出た後、同じ大学の脳神経外科で働いたのですが、さまざまな神経疾患を学びました。脳神経外科は、結果がすぐに現れやすく、その結果が良いことばかりとは限りません。手術には思いもよらない出来事があり、時には後遺症が残ってしまうこともあります。今でも印象に残っているのは、後遺症が残ってしまった方のケースですね。そのようなケースを多くみてきて、早期の治療・予防の大切さを学んできました。開業した理由も、そのような地域の方を1人でも多く減らしたいという思いからです。開業後は外来のみを行っていますが、うまく治療に移行できるよう地域のかかりつけ医として通いやすい環境づくりを心がけています。

「運動」と「知的活動」のデュアルタスクで認知症予防

認知症予防に、私たちができることはあるのでしょうか?

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック5

ちまたにはさまざまな情報があふれていますが、認知症予防で有用だと言われているのは「運動をすること」です。また、「知的な活動をすること」もいいと言われています。運動はウォーキングなどがいいでしょう。知的活動としては計算をしたり、物を作ったりする創作活動も良いですが、一番は人と話をすることです。コミュニケーションをとることで、脳が刺激されます。あとデュアルタスクと言って、運動しながら何かをすることも良いと言われています。

病院へ行ったほうがいい頭痛と、行かなくてもいい頭痛。どう判断すればよいのでしょう?

頭痛の場合、突然、激しい痛みが襲ってきた時は要注意です。また、普段から頭痛の症状をお持ちの方が、いつもの頭痛だろうと放っておかれ、重症化されることがあります。いつもと違う症状だなと思ったら、早めの受診・検査をお勧めしています。認知症の場合も同じです。徐々に進行するのではなく、突然、変わってしまった場合は新たな病気の発症を疑ってみてもいいかもしれません。

最後に読者にメッセージをいただけますか?

高橋歩院長 高橋脳神経外科クリニック6

現在、死亡原因における脳卒中の割合は3位から4位に減少しました。でも、決して脳卒中自体が減ったわけではありません。緊急搬送や治療技術の進歩で、ある意味、脳卒中での死亡例が少なくなっただけなんです。しかし、その後に後遺症で苦しまれる方は逆に増えています。予防するには運動と食習慣の改善。そして、早めの受診しかありません。そのためにも、脳ドックなど、手軽に受けやすいクリニックでの検査を活用していただけたらと思います。軽い症状であっても、重い病気の初期症状のケースを多く診てきました。何か普段と違うなと思ったときに気軽に相談に乗ってほしいですね。それが重篤化するのを防ぐ第一歩になりますので。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/2万8000円~

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