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藪 剛爾 院長の独自取材記事

はとがや緑内科クリニック

(川口市/鳩ヶ谷駅)

最終更新日:2023/11/24

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック main

国際興業バスの南鳩ヶ谷七丁目停留所から徒歩1分のところにある「はとがや緑内科クリニック」は、内科および肝臓・消化器専門クリニックだ。胃や大腸の内視鏡検査や、腹部・頸部エコー検査、血管年齢検査や大腸ポリープの切除など、病院に引けを取らないほどの検査・治療環境を整備している。院長を務めるのは、肝臓・消化器の専門分野以外に、日本内科学会総合内科専門医として内科各分野の経験が豊富な藪剛爾(やぶ・こうじ)先生。総合病院で後進の指導にも携わったベテランドクターだ。肝臓・消化器が専門ではあるが、「ホームドクターとして、どのような症状もまずは診させていただきます」と話す薮院長に、クリニックの方針、開業医としての考えなど詳しく話を聞いた。

(取材日2023年6月16日)

先端の機器をそろえ、体の変化を見逃さない

前回の取材から7年が経過しました。この間の変化を教えていただけますか?

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック1

やはり一番大きかったのは新型コロナウイルス感染症の流行ですね。当院では発熱の外来を行うため、専用の部屋を備えました。ドアも入り口も一般外来とは別になっています。時間帯も一般外来の時間と重ならないように、午前中は11〜12時、午後は5〜6時として、事前に電話でご連絡の上受診していただいています。一般の外来に関しても、当日予約の完全予約制にしました。来院される前にスマートフォンから問診票を入力していただくシステムにし、院内での滞在時間を極力減らすための工夫をしています。初診の方も同じで、予約をした上で来院していただければスムーズに診察を受けていただけます。あらかじめ問診に答えていただくことで、来院された時点でカルテがほぼ完成しており、その日に行う検査、採血などの診察内容や処方する薬などを把握しておけるので、診察のスピードが上がりましたね。以前よりは患者さんの流れが良くなっていると思います。

検査機器にもこだわっていらっしゃるとか。

内視鏡は10本ほどあるのですが、数年ごとに入れ替えて、新しいのものを導入するようにしています。光源も、レーザー光源で明るいものを使っています。経鼻内視鏡と経口内視鏡、両方備えていますが、今は経鼻内視鏡の検査がメインですね。そのほかにも、睡眠時無呼吸症候群や血管年齢を検査する装置、ホルター心電図、超音波検査装置、エックス線撮影装置など一通りそろえていますね。CTとMRIはありませんが、内視鏡検査の設備は大学と同じレベルをめざしています。

日曜に日帰りの大腸ポリープ切除も行っているそうですね。

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック2

そうですね。お仕事をされている方などから、診察でわかったその日に大腸ポリープの切除もしてほしいというニーズがあったため、日曜にも大腸ポリープの切除をするようにしました。毎週日曜は半日クリニックを開けているのですが、月の半分は2人体制でやっていまして、私が外来で、もう一人の非常勤の先生が大腸ポリープの切除を担当しています。平日お仕事で通えない人もぜひご活用いただきたいですね。当院は金曜と日曜は半日クリニックを開けていて、土曜が休みなので、ほかのクリニックとあまり休みが重なっていないところも特徴かなと思います。

患者をトータルにサポートするのがかかりつけ医の役目

先生が診療の際に心がけていることを教えてください。

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック3

ホームドクターとして、患者さんのトータルサポートをすることが大切だと思っています。それが開業医の義務なのではないかと。忙しくてなかなかクリニックへ来られないから、数ヵ月分の薬を出してほしいという患者さんもいらっしゃるのですが、そうすることで病気の見落としが増えてしまっては問題です。大きな病院では起こりがちなのが、数十年通っていたのに進行がんに気がついてもらえず、かなり進行してから消化器内科を受診してがんが見つかるというケースです。採血の結果などを見ると明らかにほかの病気を疑う状態なのに、患者さんが受診しているその科の疾患しか診ない、それでは見つかる病気も見つかりません。当院では、内科の範囲においては、なるべくそういうことはないようにしたいという思いで診療にあたっています。

どのような患者さんに来てほしいですか?

医療を必要としている人に来てもらいたいですね。なんでも診ます、どんな人でも来てくださいというスタンスではなくて、当院のやっていることを理解して、ちゃんと診てほしいという方に来てほしいと思っています。問診票をしっかりご記入いただいて、それをもとにトータルで診ていくというのが当院の考えなので、問診票の重要性について理解してくださっている方のほうが、お互い気持ち良く診療時間を過ごせるのではないかと思います。患者さんの中には、一切問診票を記入されない方もいるのですが、そういう方に限っていろいろなリスクを抱えていることが多いんです。医療というのは、患者さんがご自分の体を診てほしいと思っていること、そして対話をしっかりできる状態で診察を行うこと、これが基本だと考えています。

かかりつけ医の役割について、先生のお考えを聞かせてください。

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック4

患者さんが気がつかない体の状態をお伝えするのが、かかりつけ医の義務だと思います。気づいたことをお伝えして、生活習慣の改善なり検査なり治療なりに導いて差し上げる、ここまでがかかりつけ医の役割だと思っています。専門外は診ないというのではなく、できることはできる限りやって差し上げるべきじゃないかと思いますね。当院で対応できない症状や治療に関しては、専門の医師をご紹介します。「うやむやにしない」ということを大切にしています。

地道に誠実に医療を提供するクリニックでありたい

スタッフさんへの思いをお聞かせください。

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック5

当院くらいの規模ですと、看護師2人・事務2人くらいだと思うのですが、当院では看護師が多い日は4〜5人、事務も3〜4人在籍していて、1週間の残業の時間も40時間を超えないよう、なるべく一人ひとりの負担を少なくしてストレスがたまらないようにしています。シフトもスタッフ間で調整し、今日の休みは誰で、検査は誰がつく、内視鏡担当は誰がつく、機械の責任者など細かく決めてくれています。クリニックの方向性を決める際は私が主導していますが、細かい実務は現場の職員に主体的にやってもらっていますね。自主的に動いてくれているので助かっています。

今後の展望をお聞かせください。

オンライン診療も積極的にやっていきたいですね。すでに導入しているのですが、なかなか浸透していないのが現状です。初診は難しいですが、薬の種類が少なく、症状が落ち着いている人であれば、2回目以降はオンラインで、3回に1回は来院しての診察といったかたちでも良いのではないかと考えています。もちろん半年に1回は採血します。オンラインであれば、家のことをしながら、合間で受診できるので時間を有効活用できるのではないでしょうか。当院の考えとしては、医師としてきちんとした医療を提供したいという思いがあるので、この患者さんは何が必要なのか、当院で診ることができるのか、紹介するべきなのかを判断し、患者さんを適切に導いて差し上げたいと思っています。

書類作成にも注力されているそうですね。

藪剛爾院長 はとがや緑内科クリニック6

紹介が必要だということになれば、紹介状をしっかり書く義務があると思っています。医師の中には書きなぐったような字で書かれる方もいらっしゃいますが、私はパソコンでしっかり作成します。要介護認定も、認知症の知能テストから始まって、家庭環境などの聞き取りを2〜3時間かけて2回くらい行っています。電話一本で、「書いておいてください」とおっしゃる方もいるのですが、当院では対応していません。来ていただいて、できる限りご本人とご家族立ち会いの上でしっかりお話を伺った上で書類を作成しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院でできることはなるべく丁寧に対応させていただいております。奇をてらうようなことはせず、やれることを地道に、道を外さないよう誠意を持って行っています。川口市には肝臓・消化器専門の医師は少ないので、患者さんにとって良い助言ができると思います。駅から離れたところにあるのですが、駐車場もありますし、待合室が広く30人以上座れますので、開放的な空間でお待ちいただけます。日曜も診療していますので、平日はお忙しいという方もぜひお越しください。

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