近藤元院長の独自取材記事

アピタフレンドリー歯科

(新潟市江南区／亀田駅)

最終更新日：2021/10/18

2004年に開院した「医療法人社団美山会アピタフレンドリー歯科」。院長の近藤元先生は新潟市出身。九州歯科大学歯学部を卒業後、市内の歯科医院で研鑽を積み、2017年から現職に就いた。クリニックはショッピングセンター2階にあり、患者は子どもから高齢者まで幅広い。「患者としっかり向き合う姿勢」を大切に、虫歯、歯周病、予防歯科など一般的な診療に加えて、審美歯科、矯正歯科、インプラント治療などにも対応する。30代の若さながら落ち着いたたたずまいの近藤先生。院長就任から5年たち、「ようやく自分のめざす方向性が定まってきました」とほほ笑む。これまでの経験を生かし、真摯に診療に取り組む近藤先生に、診療方針や力を入れている治療、歯科医師を志したきっかけなどについて聞いた。

（取材日2021年8月19日）

可能な限り歯を削らず、神経を残す治療を
矯正にも力を注ぎ、しっかりと噛める歯並びづくりを
患者と向き合い、満足度の高い医療の提供をめざす

可能な限り歯を削らず、神経を残す治療を

患者さんはどのような方が多いですか。

お子さんからご年配の方まで、バランス良く幅広い世代の方が来てくださっています。ショッピングセンターの中にあることから、ご家族連れ、親子連れが比較的多いのが特徴でしょうか。診療ユニットのすぐそばにベビーベッドとキッズスペースを備えたマザーブースを設けていますので、子育て中のお母さん方もどうぞ安心してお越しください。また、平日は休診日を除いて夜7時まで、第4土曜・日曜以外の土日祝日も診療しています。そのため、お仕事帰りの方や週末にお休みの方の来院も多いですね。主訴についてもさまざまで、虫歯、歯周病、予防歯科など基本的な診療から、審美歯科、インプラント治療、矯正歯科まで幅広いです。

診療の基本方針についてお聞かせください。

できる限り歯は削らず、神経は残すことを基本にしています。詰め物やかぶせ物をして元どおりになったように見えても、生まれながらの歯とはやはり形が変わり、どこかしら不都合が出てくるものです。汚れもたまりやすくなりますから、歯はなるべく削りません。また、虫歯の大きさなどによっては神経を取らざるを得ない場合もありますが、取ってしまうとどれだけきれいにかぶせ物を作っても歯自体が弱くなり、いずれ歯が割れて抜歯しなければならないことが少なくありません。従って、神経も極力残すようにしています。

治療をする上で重視しているのはどのようなことですか。

しっかり噛むことができる環境を整えるということでしょうか。お口の中の健康は全身の健康にも影響します。うまく噛めずに食事をするのが難しくなると栄養不足になり体力が落ちてきますし、認知症にもなりやすくなるといわれています。噛むことができる状態をキープすることは、健康寿命を延ばすためにもとても大事。お年寄りだと奥歯を失った方もおられますので、奥歯でしっかり噛めるようにするためのインプラント治療にも力を入れています。

矯正にも力を注ぎ、しっかりと噛める歯並びづくりを

噛むことはお子さんにとっても重要だそうですね。

最近のお子さんは顎が小さい傾向にあり、歯が生えそろったときに並びきれずに歯並びが悪くなってしまうことがよくあるんです。しっかり噛める状態であればいいのですが、均等に噛むことができない場合は大人になったときに歯を早く失う要因になってしまうこともあります。矯正というと歯並びをきれいにするためのものというイメージから審美面に注目が集まりますが、私は「しっかり噛むことができる状態をつくる」という観点からの矯正にも力を入れています。前歯がずれている、噛み合わせが悪いなど気になることがある親御さんは、ぜひ一度ご相談ください。矯正に詳しい歯科医師も在籍していますので、どのような状態で何が問題なのか、そして、どのような矯正方法があるのか、わかりやすくご説明いたします。

スタッフの皆さんにはどのようなお声がけをされていますか。

当院の基本スタンスとして、「患者さん第一」ということは常々伝えていますね。患者さんがどういうことに一番困っていらっしゃるのかきちんと把握して、そのお気持ちに十分配慮して寄り添うことを大切にしています。例えば、歯を削るときに水や唾液を吸引する口腔内バキュームは、置く位置によって痛みが出ることがあるんです。経験が浅いとなかなかわからないのですが、こういった点もきちんとレクチャーするようにしています。若いスタッフが中心ですので、意欲的に学んで知識や技術を身につけてもらえればと考えています。一方で、彼女たちの姿から私のほうが気づかされることも少なくありません。私自身もスタッフと一緒に成長していけたらと思いますね。

歯科医師になって良かったなと思うのはどのようなときですか。

子どもの頃、歯医者さんが怖いとわんわん泣いていたのに、成長するにつれて治療に対する姿勢が変わっていった患者さんがいました。最近その方の将来の夢が新聞に載っていて、そこに「歯科医師になりたい」と書いてあったんです。私の治療を通して歯科に対するイメージが変化して歯科医師に興味を持ってくれたのかと思うと、とてもうれしかったです。こういったことがどんどん増えるといいなと思いますし、今後もさまざまな患者さんと出会えることを楽しみにしています。

患者と向き合い、満足度の高い医療の提供をめざす

歯科医師を志したきっかけを教えてください。

父が内科医師で、やりがいを持って仕事をする姿を間近で見ていて、私も医療の分野で人の役に立てることがないかと考えたのが始まりですね。歯科を選んだのは、高校時代の先輩で歯科医師になった方の「歯科は地域に寄り添ったかたちで医療を提供できる」という言葉がきっかけです。もちろん他の診療科でも地域に根差して診療することはできますが、歯科は家族連れや2世代、3世代で来られる方が多く、患者さんとより長く付き合っていけるところに魅力を感じたんです。大学は九州歯科大学歯学部へ。卒業後は母校の大学病院に勤務する予定だったのですが、やはり地元で基盤をつくってやっていこうと思い、新潟に戻ってきました。

その後、院長に就任されるまでの経緯についてお聞かせいただけますか。

卒業して3年間、新潟市内の歯科医院で経験を積ませていただき、その後、医療法人社団美山会に入職しました。こちらを選んだのは赤柴聡理事長の「患者さんとしっかり向き合う」という理念に共感したからです。当初、赤柴理事長のもとで働くことをイメージしていたのですが、採用が決まってから院長として当院を任されることになり、最初は面食らいましたね（笑）。しばらくはさまざまな主訴の患者さんに対応するだけで精いっぱいでした。でも、勉強会やセミナーで知識を得たり、自分で勉強を重ねることで、院長就任から5年たった今、ようやく自分のめざす方向性が定まってきた感じがしています。

最後に、これからの展望と読者へのメッセージをお願いします。

患者さんに「家族や知り合いに紹介したい」と思っていただけるようなクリニックをつくっていきたいと考えています。そのために、まずは患者さんの希望に見合った治療法を提案すること。さらに理想としては、患者さんの予想以上に満足していただける医療を届けることをめざしています。さまざまな主訴の患者さんがいらっしゃいますので、お一人お一人のご希望にできる限り沿えるように、これからもしっかり勉強して皆さんのお役に立てればと思います。些細なことでも困ったこと、不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。