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塚本 善峰 院長の独自取材記事

あいあいクリニック

(さいたま市大宮区/大宮駅)

最終更新日:2022/10/07

塚本善峰院長 あいあいクリニック main

大宮駅西口より徒歩約1分。内科一般を診療する「あいあいクリニック」は2007年に開業。塚本善峰(つかもと・よしみね)院長は、大学病院で、神経内科を専門にアレルギーや呼吸器の疾患などにも長く関わってきた。治療がうまくいかない患者や原因がはっきりしない悩みを相談に来る患者にも対応している。「どんな場合でもやれることがあるはず。「できない」とは言いたくないんです」と話す塚本院長。西洋医学以外にも漢方や栄養学や老化について領域を広げて勉強を重ねてきた。内科医として患者の不安解消を最優先し、豊富な選択肢の提示に努めている。そんな塚本院長に、同院の診療の内容や医師としての心構えについて話を聞いた。

(取材日2022年9月15日)

頭痛やめまい、神経疾患、PMS、喘息と幅広く対応

開業されて15年だそうですが、どういうきっかけで大宮で開業されたのですか?

塚本善峰院長 あいあいクリニック1

15年前までは群馬の病院に勤めていたんです。開業したいと思いまして、あちこち開業する場所を探していました。群馬の病院にも患者さんが多くいたので、そこで開業しようかどうしようかいろいろ考えていたんですけど。大宮に来たときに、駅前の人の通りが多かったんです。埼玉は都内のベッドタウンですから、そこで開業すればいろいろな人の役に立てるのではと、大宮の駅前で開業しようと思いました。そこから毎月2回ぐらい週末に妻と来て、大宮の駅前を歩いて回り、今の場所と出合いました。

先生のご専門について教えてください。

大学病院にいた時は、内科に所属し、特に神経内科、神経難病を担当していました。神経難病の患者さんは、すぐに命に関わるというわけではありませんが、体が少しずつ不自由になっていき、だんだんつらさが増していくという疾患ばかりです。そういう方々に寄り添いながら、少しでも具合がよくなってもらいたいと、西洋医学の勉強だけでなく、漢方医学や栄養学についても勉強しました。また、神経難病は進行性ですから、老化を緩やかにできれば進行にもブレーキがかかるのではと思い、老化のメカニズムについても学びました。世界中のいろいろな医療を学びたいと勉強してきましたが、大学病院ではそういった治療は難しいので、将来そういった医療を提供しようと思うならクリニックを持つしかないと開業に至りました。

患者さんはどういった方々ですか?

塚本善峰院長 あいあいクリニック2

年齢層は幅広いですが、この辺はオフィス街なので会社勤めの方が多いですね。そういう方たちが通院されて、東京に転勤されてからも通って来られる方がいます。また、群馬の病院にいたので、15年間群馬から来てくださっている患者さんもいますね。内科というのは、外科のように手術して経過を見て治療が終わりになるものではなく、患者さんの健康と人生に寄り添っていく必要があると思うんですよ。だから、患者さんとも自然と長いお付き合いになってきますね。生活習慣病のほか、頭痛やめまい、神経内科疾患、更年期障害とPMS(月経前症候群)の患者さん、呼吸器も専門なので、喘息や睡眠時無呼吸症候群の患者さんも診ています。開業してから、風邪の患者さんは多く診てきました。忙しい会社員の方は風邪でダウンしていられないですから、できるだけ早く症状を回復させるために漢方薬を活用することもあります。

患者の気持ちを大切にする治療

こちらのクリニックの特徴についてお聞きします。

塚本善峰院長 あいあいクリニック3

他院で治療しているけれどなかなか症状が改善しない方、具合が悪いのに異常が見つからなかった方なども、多く来ていただいています。症状があるということは、何かしらの異常はあるんですよ。それを見つけ出せるかどうかが医師の仕事だと思うので、原因を見つけ出して治療し、患者さんの不安をなくしたいと思っています。また、食事改善が必要な患者さんに、和食がいいですよとか、外食はだめですなど、難しいことはできるだけ言わず、できることを一緒に探しています。例えば「外食先で注文する時に“薄味でお願いします”と言ってみてください」といったアドバイスをしたりして、今のライフスタイルをできるだけ崩さずにできることを一緒に考えたいと思っています。そうしないと長続きしないですよね。日常生活の中でのちょっとした変化を感じてもらって、それが5年後、10年後の健康につながればいいなと思います。

患者さんを尊重し、気持ちに寄り添った診療をされているのですね。

そうですね。あと、来る時はうつむいていても、帰る時には皆さんに顔を上げて帰っていただきたいと思っています。来てくださった患者さんに「これ以上改善は難しいです」とは言いたくないんですよ。保険診療以外の選択肢も増やし、選ぶか選ばないかは患者さんに自由に決めてもらっています。

医師になったきっかけを教えてください。

塚本善峰院長 あいあいクリニック4

小学校1年の時、文集に「将来の夢は医者」と書いていました。実は子どもの頃、体が弱かったんです。月に1、2回近所の内科の先生にかかっていて、調子が悪くなるとその先生の所に行って聴診器を当ててもらって薬をもらう。その繰り返しでした。具合が悪くなるたびに行っては助けてもらったので、その先生に憧れがあったんでしょうね。中学校に進むと医師になる夢は忘れてしまい、高校生の頃には小説を書いて同人誌を発行し、小説家になりたいと思っていました。ところが大学受験前、当時の仲のいい同級生はたまたまみんな歯科医師の息子で、大学は歯学部に行くと言うので、じゃ僕も医療系に行こうかと思い医学部を志望し、合格したのです。その時、母が小学校の時の文集を持ち出してきて、それまですっかり忘れていた小学生の頃の夢を思い出しました。

治療のゴールは笑顔と元気

開業して15年たって、患者さんたちに変化はありますか?

塚本善峰院長 あいあいクリニック5

世の中に情報が増えて、その中で間違った情報に振り回される人が増えている気がします。インターネットで調べて、自分はこの病気だと信じ込む方もいて、そのとおりの場合もありますが、そうじゃない場合は誤解を解くための説明に時間がかかります。昔はなかったことですね。例えば、自分を更年期障害だと思い込んでいる患者さんがいて、調べてみると違っていたり。問題ないくらい健康なのに、「もっと健康にならないと」と、強迫観念にとらわれている人がいたり。自分の健康、自分の体のことですから、情報に振り回されずに、体に正しく向き合うことが大事だと思います。

情報に振り回されないようにするにはどうしたらいいですか?

かかりつけにしている先生がいるとしても、患者さんがその先生に「こんな相談していいのかな」と恥ずかしがって、ちゃんと自分の悩みを打ち明けられないことが多いんだと思います。でもまずは話してみてください。相談したら、その先生が解決してくれるかもしれないし、「僕では無理だから」ということならば、ほかの先生を紹介してくれると思います。まずは、恥ずかしがらないで、今ある悩みを素直に打ち明けてみることが大事だと考えています。

お忙しくされていますが、お休みの日はどのように過ごしていらっしゃいますか?

塚本善峰院長 あいあいクリニック6

たまの休みの日はほとんど寝ていますけど、お笑いの番組や映画を見るのは大好きなんで、そういうのを見て笑ったりしていますね。面白かったネタは、患者さんとも共有しています。患者さんのほうもいろいろな話をしてくれて、例えば、「ビジュアル系バンドの誰々が“推し”なんだけど」と教えてくれたりしますよ(笑)。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

今世の中はすごく忙しくて、皆さんやらなければいけないことが山ほどあるわけです。その中で健康上の悩みがあっても、多くの人がそれに向き合うことを後回しにしてしまっているように思うのです。しかし健康のことは順番を後にしないでください。例えば、仕事で脳が疲れきっているのに、睡眠を削って仕事をしてしまうようなケース、きっと少なくないと思いますが、そんなことをしても能率は上がりません。それならばまず睡眠をしっかり取って健康を優先して仕事をしたほうが結果も期待できるはずです。健康を優先できない時、うまく向き合えない時は、医師に相談してほしいと思います。あと、健康診断で異常はないのになんだか元気がないという人がいますね。そういった悩みを持っている方にもぜひ来ていただきたいです。原因を突き止めるため尽力し、笑顔になれるようなお手伝いができたらなと思っています。

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