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深井 浩一 先生の独自取材記事

深井・加藤歯科医院

(新潟市西区/寺尾駅)

最終更新日:2022/08/09

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院 main

JR寺尾駅から車で約3分、新潟市西区の大通りに面した場所にある「深井・加藤歯科」。日本歯科大学や新潟大学で長年にわたり、臨床・研究・教育に携わってきた深井浩一先生が、妻である加藤まり先生とともに2005年に共同で開業した。歯周病と予防を専門に、小児歯科・口腔外科に対応しており、大学での研究に裏打ちされた丁寧な治療と口腔ケアで地域の歯科医療に貢献している。人と話すことが大好きというオープンな人柄が魅力の深井先生をはじめ、明るい笑顔で対応してくれるスタッフなど、アットホームな雰囲気にあふれた歯科医院だ。「患者に寄り添った診療」を第一に、怖いという歯科医院のイメージを変えていきたいと語る深井先生に、開業にあたっての理念や診療へのこだわりについて聞いた。

(取材日2022年4月6日)

予防と口腔ケアで健康を守る歯科をめざして開業

まず最初に、ここで開業した理由を教えてください。

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院1

実はここは医師だった祖父が内科の医院を開業しようとして用意していた土地でした。しかし早くに亡くなってしまったため、その夢はかなわず、孫である自分がこの土地を引き継いで開業に至りました。ここは昭和40年代に開発されたエリアで、通勤先が県庁や区役所の公務員が多く住むエリア。新潟大学も近くにあり、研究者や大学関係者も多くいます。そのため歯科医療については、先進的かつ主体的な考えをもった方が開業当初から比較的多かったと思います。どんどん歯を削って、きれいになればそれでいいという治療よりも、歯の健康を大切にしようという考え方が進んでいて、予防や口腔ケアの重要性を理解してもらいやすい環境でした。今では、いい場所で開業できたなと思っています。

開業にあたって院内のデザインにもこだわったと伺いました。

職場は患者さんだけではなく、仲間のためにもあるものだと考えています。ともに働く仲間が「今日も仕事が面白かった」と思えるような場所にしたいという想いで、デザインについては設計士と1年くらい時間をかけて考えましたね。患者さんのプライバシーを十分配慮した上で、廊下は8の字を描くように設計し、院内は自由に歩き回れる形です。患者さんが歩く際も、ほかの人をよけて歩かなくていいように、スムーズに移動できる空間をめざしました。また、2階には講習室も備えていて、県内外の歯科医師や歯科衛生士の方を呼んで、歯周・予防の講習会もしています。新型コロナウイルスの影響で縮小実施になっていますが、地域の歯科医師や歯科衛生士が育ってくれればという気持ちでこうした講習室も造りました。

ロゴや歯科医院の名前にもこだわりが?

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院2

建物の外壁には壁画「リンゴの花咲く木」、側面には赤、白、青のロゴマークで、ニューヨークの街を上空から見た様子を表しているんです。人が動いて街が活性化していくイメージが欲しくてこのロゴにしました。当院の名前は、私と妻の連名と最初から決めていましたね。お互い研究者としてこの名前で多くの論文を出してきたので、その名前をちゃんと残そうと、迷いなく決まりました。歯科医院の名前に使ったフォントも、歯科の怖いイメージを変えたくて、丸くてやわらかい古代中国の書体を採用。ここは健康を守ってくれる安心できる場所なんだというイメージを持ってほしくて、ロゴや書体にもこだわりました。

歯周病を専門に、患者に寄り添った治療を提案

どんな患者さんが来院されていますか?

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院3

周辺には学校が多く学生も来ますが、圧倒的に成人が多いですね。私と妻は2人とも日本歯周病学会歯周病専門医であり、衛生士も歯周病について専門的に学んでいますので、40代から高齢の方の治療が多い印象です。もちろん歯周病だけではなく、虫歯・義歯の方もいらっしゃいますし、口の中のチェックが希望という患者さんもいらっしゃいます。特徴としては、長く通われている患者さんが多いということでしょうか。10年以上の方なら毎日、中には30年以上私が担当している患者さんもいらっしゃいます。長期間、地域の患者さんの歯を守ってきました。これまで大学で研究してきた知識や技術を動員して、こうした幅広いニーズに応えてきました。治療方針のベースとなるのは、自分が取り組んできた研究や論文。歯が割れてしまっても、抜かないで済むような治療を重視しているので、他の歯科医院で抜かないと駄目と言われた場合でも一度相談してほしいと思います。

歯周病に着目した理由は何ですか?

大学卒業時に、歯周治療学をやってみないかと大学院に誘われたことがきっかけでした。若い頃は「もっと手術したい」「新しい医療機器を使ってみたい」「最先端の研究がしたい」という想いが大きかったのですが、ある時に先輩から「お前がやっているのは治療だけど、ケアじゃないな」と言われたことがあったんです。確かに先進の技術を使って治療を終えても、適切な口腔ケアを続けなければ治療後の状態を維持できず、結局うまくいかなくなることに気づきました。人と対話し、じっくり付き合いながら治療していくという歯科医師をめざしていたので、長いスパンで患者さんに付き合っていく歯周病がそのスタンスにも合致し、専門的に取り組んでいこうという気持ちになりました。

診療にあたってのポリシーを教えてください。

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院4

「抜かない」「削らない」「かぶせない」17年前、開業時に当院入り口に掲げた私たちの理想です。もちろん症状やケースによっては、歯を削ったり、抜いたりしなくてはならない状況はありますが、歯を抜くのはこれで最後にしてあげたいという想いで、治療と同時に予防や口腔ケアの重要性も説明しています。日々のケアはどうしても患者さんの自助努力が必要になりますので、なぜ必要なのかできるだけ丁寧に説明しながら、だんだんと虫歯や歯周病になりにくい口腔環境にしていけるようにフォローしています。治療方法を提案する際も、はやりの治療法を追い求めるのではなく、きちんと治療できるかどうかに重点をおいて治療を提案しています。患者さんに心を寄せて、一緒に生きていくという姿勢で治療にあたることがポリシーです。

人生を楽しく生きるサポートをしていきたい

そもそも歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院5

父は脳外科医、母は産科医、祖父も医師で、先祖代々の医師の一族でした。周囲が医師ばかりのため、かえって最初は同じように医師になるのに抵抗があったんです(笑)。動物の行動学を学びたいと考えていたので、大学は水産学部に行こうと思っていました。残念ながら水産学部はかなわず、念のためと受験していた日本歯科大学新潟歯学部には合格。母の友人の歯科医師に「歯科医師の道もいいんじゃないか」とアドバイスされたことがきっかけでこの道に進みましたが、大学に入って多くの素晴らしい友人に恵まれ、勉強が楽しくなり、臨床・研究だけでなく、歯科医師や歯科衛生士を育てる教育にも情熱を注ぐことができました。

ボランティア活動も行っていると伺いました。その原動力はどこから?

大昔の話になりますが、江戸時代から明治にかけて、コレラがここ新潟でもはやりました。当時、感染症で命の危険がある中、治療に二の足を踏む医師もいたと聞きます。そんな状況で、私の先祖は「医師というのは普段守られている仕事。こういう時に行かなければ医師じゃない」と言って治療に尽力し、結局自身も感染して亡くなってしまったと聞きました。これがわれわれの医師としての生き方だと、小さい頃から代々教えられて育ってきたので、ボランティア精神というか、人を助けたい、人に寄り添って生きたいという信念が培われたんだと思います。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

深井浩一先生 深井・加藤歯科医院6

今後は、ホームケアを指導できる歯科衛生士をさらに増やしていく予定です。スタッフはとても優秀で信頼できる仲間。彼らに「今日もいい仕事をしたな」と感じてもらえるように、今後も講習や勉強会を通じて、知識や技術を伝えていきたいと思っています。患者さんには、当院で自分の歯を守る術を身につけてほしいと思います。歯の健康は、体全体の健康や顔の印象にも大きく関わってきます。70代、80代になっても自分の歯で食事をし、話をし、歯を見せて笑えるようにするには、30代、40代、50代がすごく大切な時期です。今から歯の健康を守ることで、これからの自分の人生を楽しんでいきましょう。当院が、皆さんの人生の楽しみをサポートできる場所でありたいと願っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

床矯正/3万8500円~
小児咬合誘導/7万1500円~
メタルボンド/12万6500円~

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