奥歯を重視した矯正
美しい笑顔と噛み合わせの安定をめざす
スマイルオン矯正歯科
(伊丹市/伊丹駅)
最終更新日:2021/12/03
- 自由診療
「矯正をするには、健康な歯を抜歯をしないといけない」と、考えている人もいるのではないだろうか。これまでの矯正は前歯の歯並びを重視するため、歯列のスペースを広げるために抜歯を余儀なくされることが多かった。しかし、「医療法人社団 スマイルオン矯正歯科」の篠原範行院長は、前歯ではなくまずは奥歯に注目。倒れた奥歯を立て直すことで歯が並ぶスペースを広げ、できるだけ抜歯をしない矯正に努めている。「矯正の目的は、ただ歯並びをきれいにするだけではありません。きちんと噛めて、口角が左右にキュッと上がる美しいスマイルができ、それらが長期にわたって安定することをめざしています」と話す篠原院長に、矯正の考え方や重視する点について話を聞いた。
(取材日2019年4月9日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q矯正において重要視していることは何ですか。
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A
これまでの矯正は、前歯をきれいに整えることに重点が置かれてきました。しかし歯並びに問題がある場合、奥歯が内側に倒れていることが多く、それによって歯が並ぶスペースが狭くなり、上下の歯が正しく噛み合っていないことがあります。奥歯が倒れた状態は柱が傾いた家と同じで、一部の歯や歯を支える骨に負荷をかけてしまい、歯を長持ちさせることが難しくなります。また、歯列のアーチが狭いまま歯並びだけを改善しても、口角を広げた美しいスマイルをつくることは困難だと考えます。当院では、奥歯を立て直して歯列の土台を本来あるべき状態に導き、根本的な問題を解決した上で、長期に安定した美しい歯並びと正しい噛み合わせをめざします。
- Q歯を抜かない矯正を大切にしているそうですね。
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A
横になった奥歯を立て直すと、自然に隙間が生まれ、歯列のスペースが広がることが期待できます。一般的な矯正は、歯が並ぶスペースを広げるために小臼歯を抜歯することが多いのですが、当院ではすぐに抜歯の判断をせず、まずは奥歯をまっすぐに立て直してから、必要性があるかを再検討します。ただ、非抜歯矯正を目的にしているのではなく、奥歯を中心に歯列を整えることで、結果的に抜歯の必要性がなくなることにつながるというものであり、抜歯が必要になる方は当院でもおられます。抜歯が悪いというのではなく、本当に必要な抜歯かどうか見極め、その上で抜歯を行うことが重要だと思います。
- Q矯正にかかる期間の目安を教えてください。
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A
当院で行っている、固定式のブラケット装置と取り外し可能なマウスピース型装置、どちらを使っても2年から3年かかります。その後は最低2年間、夜間に保定装置を装着してもらい、後戻りを防止します。矯正はそこで一旦終了しますが、その後も患者さんの希望に応じて、経過観察のための通院や保定装置の継続使用などに有料で対応しています。矯正は長期にわたるものであり、中には一生のおつき合いになる方もおられます。お子さんが楽しく通院できて、成人の方が気持ち良く過ごせるような院内づくりにこだわり、スタッフ全員が患者さんとのコミュニケーションを大切にすることを心がけています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリングと口腔内のスキャニング
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まずはカウンセリングを行い、歯並びの悩みや矯正に対する希望をヒアリング。口の中を確認し、光学カメラを用いて口腔内の精密な情報を採取する。スキャニングは4、5分で終わり、デジタル化された3D画像をその場で確認することができる。画像をもとに口腔内の現状、矯正の流れ、装置の種類などの説明を行い、費用や期間に関する質問をすることもできる。プリントアウトした画像を持ち帰ることも可能。
- 2検査と矯正プランの立案
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歯並びの問題を分析するため、エックス線撮影や各種検査を実施。パノラマエックス線では把握しにくい骨の中の歯根や埋没歯は歯科用CTでの撮影を行い、さまざまな角度から3次元で確認する。矯正中は虫歯のリスクが高くなるため、唾液検査によって虫歯や歯周病のリスクをしっかり把握しておく。その後、検査結果とデータをもとに歯を動かす道筋を検討。矯正装置はスキャンデータをもとに作製するので歯型を採る必要はないそうだ。
- 3小児には早期矯正を実施
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成長過程にある子どもの場合、永久歯が生えそろう前の段階で早期矯正を行う。歯列の土台となる顎や骨格の成長をコントロールしておくことで、永久歯に生え変わってからの本格矯正をスムーズに行うことをめざす。矯正は本人のやる気が大切なため、早期矯正までは親が準備し、その後本格的に矯正を開始するかどうかは本人の意思で決めることができる。
- 4本格矯正の開始
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11歳以降の患者は、本格的な矯正から開始となる。同院ではワイヤーでも目立ちにくいものや、マウスピース型装置に対応。取り外しが可能で透明なマウスピース型の装置は、奥歯を重視した矯正とも相性が良いといわれるが、1日20時間以上、装着する必要があるなど、それぞれの特徴を聞いて決めることができる。2~3年で矯正が終了した後は、保定装置を使って後戻りを防止していく。
- 5矯正終了後も親知らずのフォロー
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親知らずは、隙間のないところに無理やり生えてこようとするため、歯並びを悪くする要因になりやすいという。親知らずが生えるのは、18歳ぐらいから。矯正が終了した後もタイミングを図りながら親知らずの状態をチェックし、必要だと判断された場合は抜歯を行う。抜歯したら半年後に一度来院し、経過を確認する。
自由診療費用の目安
自由診療とは初診相談料金:2000円、検査診断料金:7万円、早期矯正(小児):44万円~、本格矯正(小学校高学年以降):100万円〜、早期矯正から本格矯正への移行:早期矯正と本格矯正料金との差額 ※金属のブラケット装置、透明なブラケット装置、マウスピース型装置のいずれも費用は変わりません。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。