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吉本 彰夫 院長の独自取材記事

吉本歯科医院

(高松市/潟元駅)

最終更新日:2021/12/27

吉本彰夫院長 吉本歯科医院 main

高松市の郊外にある「吉本歯科医院」は、2001年5月に開院したインプラントに強みを持つクリニック。三角の屋根が特徴的な外観で、院内は木材を基調とした落ち着いた空間に高級感も感じられる。院長の吉本彰夫先生は「自分の家族にできる治療かどうか? 私自身が受けたい治療かどうか? 10年後の患者さんの歯の健康を見据えて治療にあたる」という思いのもと日々診療にあたる。大きなジェスチャーと的確な比喩表現でわかりやすく説明してくれる様子から、日頃の診療でも、患者への説明に配慮している様子がうかがえる。吉本院長に歯科医師を志したきっかけや同院の診療の特徴、休日の過ごし方について話を聞いた。

(取材日2021年10月4日)

頼れる歯科医師として地元屋島で開院、院内もこだわる

歯科医師を志そうと思ったのはいつからですか?

吉本彰夫院長 吉本歯科医院1

小学3年生の時に学校検診で歯科医院に行くように言われたことがきっかけ。子どもの歯が大人の歯に生え替わるから診察をと言われ受診したものの、痛かった思い出があります。悪いことをしたわけでもないのに、なんでこんな痛い思いをするのかと思った記憶です。何より、この地域には歯科医院が少なかったので、自分の家族や私自身が受けたい治療を提供できる歯科医院があればとも。それで、私の家は歯科家系ではなかったものの、歯科医師をめざすようになったのです。九州大学を卒業、岡山大学大学院を修了した後は岡山大学病院で診療経験を積み、2001年に当院を開院しました。

こちらの歯科医院の内装や設備でこだわった点はありますか?

2001年に開院後、院内は1回抗菌壁紙に張り替えました。昔は白い病院のイメージが強く、白い院内は怖いイメージを持つ方も多いと思い、怖さを軽減するために木目調の壁紙にしました。患者さんとスタッフの通路である動線を完全に分離させています。スタッフは滅菌した器具や外科器具を運ぶこともあり、患者さんがぶつかると危ないので完全に分けています。また開院した当時はHIV感染症がまだ流行していた時期でしたので、院内の感染症対策にも配慮して、院内の空気を除菌するオゾン発生紫外線装置も備えています。治療・検査設備に関しては、脳外科や眼科でも使われている手術用顕微鏡のほか、インプラント周囲炎に対応できるEr:YAGレーザーや炭酸ガスレーザー、インプラント光機能化減菌処理システム、サージカルガイドや骨模型作製用3Dプリンタ等も導入。また、当院ではインプラント治療に力を入れ専用の手術室を開業当初より設置しています。

こちらのクリニックのインプラント治療の特徴について教えてください。

吉本彰夫院長 吉本歯科医院2

私はインプラントのグラフトレス即時負荷術式の開発に尽力されたポルトガル出身のパウロ・マロ先生にリスボンのマロクリニックで直接指導を受けた日本人歯科医師の一人で、グラフトレス術式をはじめ、質の高いインプラント治療に努めてきました。インプラントの手術は私が行い、大学から一般社団法人日本歯科麻酔学会歯科麻酔専門医の先生をお呼びし5人以上のスタッフで実施。これまで多くの手術を手がけながら、なぜ院内に歯科用CTがないのか聞かれますが、歯科用CTの多くが骨の有無や形態しか把握できないため。当院では骨内部が硬いかスポンジのようにやわらかいかまで、詳しくわかる高額な医科用CTを置く病院に検査を受けに行っていただきます。最近は骨粗しょう症の患者さんが増えていて、術後インプラントと骨が結合しないことが報告されているため、CTと同じく病院で事前に骨密度検査、血液検査や心電図検査も受けていただくようにしています。

インプラント治療以外では、矯正にも力を入れていますね。

マウスピース型装置による矯正に2007年から取り組んでいます。費用を抑えて提供できるのがマウスピース型装置を用いた矯正で、ブラケット矯正と比較して目立ちにくいのがいいですね。食事の時にブラケットやワイヤーが唇に当たるのが痛いという方もいましたが、マウスピース型装置を使った矯正であれば、食事をする時や歯を磨く時は装置を外すことができます。ただし、矯正装置の種類によって対応できる症例が違うので、症例に応じて精査する必要があります。当院では、マウスピース型装置を用いた矯正で対応できない場合、最初はブラケット矯正にして、その後にマウスピース型装置の使用に切り替える例が増えています。患者さんそれぞれニーズが違いますので状況により使い分けています。

患者のニーズをくみ取り、情報発信も継続的に行う

診療で心がけていることはありますか?

吉本彰夫院長 吉本歯科医院3

患者さんのニーズをくみ取った治療の提供のため、患者さんがどのような悩みで来院したか、何に対しお困りなのか、最初のカウンセリングでお話をお聞きするように心がけています。多くの患者さんは「歯が痛い」「入れ歯が合わない」というお悩みで来院されますが、実際に詳しくお話を聞くと、お悩みの原因が単なる痛みだけじゃない場合もあるんです。例えば、お孫さんと一緒に旅行に行きたいのに、歯のせいで家族と一緒の食事が取れないつらさが隠れていたりします。そのような背景もしっかりくみ取り、患者さんが求める治療を提供していきたいと思っています。患者さんによって治療にかけられる費用や時間が異なりますので、何を優先した治療計画にするのかを決めていくためにもカウンセリングは重要です。

患者さんに渡すニュースレターやホームページなどを使い、情報発信も行ってますね。

はい。前から講演会などに呼んでいただいた際は、聞きに来てくれた方が帰ってからも見直せるよう講演録を作ってましたし、診療でも患者さんがご自宅に帰ってからご家族に相談しやすいよう、説明したことや治療内容について資料をお渡ししてきました。ですが、紙媒体だと印刷や保管経費がかかってしまうので、ホームページで情報発信するように変え、実際に治療を受けられた患者さんにはニュースレターをお渡ししています。これは、既存の患者さんの声をもとに作った冊子で、患者さんの想いなども載っており、お口の健康や治療について正しく知っていただくために役立ててほしいと思います。

痛みに配慮した治療にこだわっていると聞きました。

吉本彰夫院長 吉本歯科医院4

麻酔の針は、細ければ細いほど痛点間隔による痛みの感じ方が少なくなるため、当院では歯科針の中でも一番細い35Gを採用しています。しかし、細い針は力が加わると折れることがあり、もしそれがお口の奥だと折れた針が回収できないリスクがあり、お口の手前のほうに麻酔を打つときは35Gの針を、口の奥はそれよりも少し太めの33G針を使い、麻酔を打つ場所によって針の太さを変えています。薬剤が冷たいと体温との温度差で冷痛を感じるため、体温に近い温度に温めて麻酔します。薬剤を注入する際も勢いよく入れると圧迫痛を感じるので、当院では麻酔を注入する機械を使い、ゆっくりと一定圧にて薬剤を入れ痛みの軽減に努めています。

熱意を持って仕事に取り組み、日々研鑽に努める

スタッフが働きやすい環境づくりにも熱心に取り組んでおられるとか。

吉本彰夫院長 吉本歯科医院5

ええ。休みたいスタッフは休みを取れるようにしていますし、有給休暇もすべて消化されています。育児休業や産前産後休業明けのスタッフも多いですし、辞めたスタッフが戻ってくることも多いですよ。スタッフのためにできることは、ほぼやっているのではないでしょうか。女性が子育てをしながら働けている職場として、子育て応援企業として香川県知事賞を受賞させていただいたこともあります。スタッフが気持ち良く働ける環境づくりは当院の役目だと考えていますし、それがひいては患者さんへの対応やクリニックの雰囲気にも良い影響を及ぼすと考えています。

休日はどのように過ごしているのでしょうか?

仕事が趣味、楽しくて仕方がないんです。 診療時間外も歯科の勉強をしたり、学会認定の専門医をめざされる先生の指導をしたりしています。今はオンラインで、普通ならなかなか会えない海外や専門外の先生からも、情報を得ることができる時代になりました。また、症例研究会なども、以前なら実際に現地に行く必要がありましたが、今はどこでもオンライン配信で、興味があるものはすべて見ることができるようになりました。とても便利な時代になったのはうれしいのですが、かえって睡眠時間が足りなくなりますね。

将来の展望についてお聞きします。

吉本彰夫院長 吉本歯科医院6

今後は後進の育成に取り組みたいと考えています。治療技術はもちろん、論文で発表できるように指導していきたいですね。 患者さんへの情報発信も継続したいですし、やりたいことがいっぱいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療(静脈内鎮静麻酔手術・土台・上部冠)/1本 66万円~、グラフトレス術式によるインプラント治療/330万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/22万円~、ワイヤー矯正/88万円~、下顎の固定式入れ歯(インプラントオーバーデンチャー)/220万円〜

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