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麻生 暁 院長の独自取材記事

麻生クリニック

(福岡市中央区/天神駅)

最終更新日:2023/07/06

麻生暁院長 麻生クリニック main

福岡市天神の中心地に建つ、アクロス福岡の4階にある「麻生クリニック」。2022年の開院以来、感染症や消化器疾患など身近な症状の診療はもちろん、上部・下部内視鏡検査を駆使した病気の早期診断、早期治療に注力してきた。麻生暁(あそう・あきら)院長は日本消化器病学会消化器病専門医の資格を持ち、クローン病や潰瘍性大腸炎といった難病にも対応するほか、無症状で発見が難しいとされる膵臓がんの診断などを得意としている。「健康診断で異常が見つかったら放置せずに早めの精密検査を受けること。当クリニックではウェブから内視鏡検査の予約もできるので気軽に受けてほしい」と呼びかける麻生院長に、これまでのキャリアやクリニックのモットー、診療の特徴などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年5月22日)

患者のニーズに合わせながら傾聴を重視した診療を

患者さんと向き合う際に大切にしていることはありますか?

麻生暁院長 麻生クリニック1

一度の受診だと難しいのですが、じっくりと話をしてどこに病気になる原因が隠れているのかを見極めることを重視しています。ご本人に問題がないというケースもありますが、例えば眠れないという相談があったとして、その原因が病気なのか、加齢なのか、仕事や家族関係の悩みなのかによって、対応は大きく変わります。特に難病の場合は病気を自覚するまでの経緯や病歴などが治療のヒントになるので、しっかりとお話を伺うようにしています。初診時にはお話を伺うために、それなりにお時間をいただくのですが、お仕事で忙しい、用事があるなど、患者さん一人ひとりの予定に合わせて柔軟に対応するようにしています。

クリニックのホームぺージに「はたらく人の内科 胃腸内科」とありますが、何か工夫されているのですか?

働いている世代というのは、何か症状があったとしても病院に行く時間が確保できず、そのままになっているというケースも少なくありません。当クリニックは天神の中心部にありますので、空いた時間に来ていただいて悩みを解決してあげられたらという想いがあります。ですから土曜日の午前中も診療していますし、待ち時間を可能な限り短くするため、スマートフォンを活用した予約システムの導入や問診のウェブ化なども推進しています。

現在はどのような相談でいらっしゃる方が多いのですか?

麻生暁院長 麻生クリニック2

割合的には高血圧や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病で通院している患者さんが多いでしょうか。健診異常があった際の精密検査で胃カメラや大腸カメラを希望される方、あるいは健康診断で受診される方もいます。年代的には勤務先がクリニックから近いという働き世代の方々が中心です。私自身、地域で働く人たちに専門性のある医療を提供したいと考えていますので、胃がんや大腸がんの検査、あるいは若い世代がなりやすい消化器系の難病で困っている方にももっと受診いただきたいと思っています。患者さんから信頼されるクリニックを前提として、同業のお医者さんからも専門性を信頼されるようなクリニックをめざしています。

身近な病気から難病までさまざまな消化器疾患に対応

先生が医師という仕事や消化器内科を専門にしようと思われたきっかけを教えてください。

麻生暁院長 麻生クリニック3

父や祖父が医師という医師家系で育ってきたので、ある種、自然の流れで医療の道を志しました。理系でしたので建築などにも興味があったのですが、やはり幼い頃から父たちの背中を見てきたという影響は大きかったのだと思います。そして大学卒業後は九州大学の第3内科に入局し、消化器疾患を中心にがんや難病の治療に特化した高度な治療をおこなってきました。消化器内科は内視鏡を使った検査や手術などが自分でできますし、医師一人である程度完結できる領域だと思っています。昔から割と手を動かすことが好きでしたから、そこに魅力を感じて消化器内科という道を選びました。

消化器内科を専門とする医師としてのこれまでのご経歴を教えてください。

大学病院や関連病院での勤務が長く、胃がんや大腸がんなど消化器がんの治療を中心に携わってきました。それに加え、膵臓がんの診断にも力を入れてきました。膵臓がんは自覚症状がほとんどないために見つかりにくく、症状が出てからでは手遅れといわれるがんです。そういう難治の膵臓がんをすこしでも小さいうちに発見できるよう、内視鏡検査については研鑽を重ねました。さらに高度な技術を身につけるためにフランスに留学しました。帰国後は大学の教員として技術指導のためシンガポール、ベトナム、タイ、中国など、アジア地域にも飛び回りました。また、難病であるクローン病、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の治療にも長らく携わり、現在のクリニックにおいても対応しています。

そうして開業を迎えられたわけですが、何かきっかけがあったのでしょうか?

麻生暁院長 麻生クリニック4

大きな病院に勤務していると、さまざまな制約があるために自分の理想の医療を多くの人に提供できないことがあります。もちろん組織ですから仕方のないことではありますが、もっと自分のできる医療を身近な患者さんに届けたいという想いから開業を決意しました。ここ天神は働いていらっしゃる方が多く、健診で異常が見つかり精密検査を受けたいけれど時間がないという人も少なくありません。また潰瘍性大腸炎など難病を抱えながら働いていらっしゃる方たちもいます。そうした方たちが仕事の空き時間や休憩時間に利用できるようなクリニックになれたらと思います。もちろんおなかが痛い、風邪をひいたといった身近な病気でも良いですし、生活習慣病などの相談にも対応しているので、気軽に来ていただきたいですね。

患者はもちろん同業者からも信頼されるクリニックへ

潰瘍性大腸炎やクローン病に対応されているのは一つの特徴ですね。

麻生暁院長 麻生クリニック5

いずれも腹痛や下痢、血便など一般的なおなかの症状であり、しばらくすれば治るだろうと最初は見過ごされがちです。難病といわれる所以は原因が一つではなく、一旦発症すると治ることが難しい、病気とうまく付き合っていく必要がある点です。さらに治療を難しくしているのが経過とともに原因が変わること、またその原因が検査をしてもわかりにくいということです。以前は症状を抑えるための治療に留まっていたのですが、現在は腸の変形、閉塞、穿孔を防ぎ臓器を守ることが大切だと考えられるようになってきました。また患者さんが急激に増えて、対応できる病院が足りない状態で、診断や治療までに時間がかかり困られて大きな病院を受診され初めて診断されるケースも増えています。高度な知識と経験がないと診れないこともあり、忙しく時間のない世代に発症しやすい病気であることを加味すると気軽に受診できる専門クリニックの存在意義は大きいと思っています。

生活習慣病の患者さんが多いそうですが、診療で気をつけていることはありますか?

ひとは健康に長生きするために規則正しい生活習慣は不可欠ですが、指導で改善をめざしていくには限界があります。そのため私はどちらかというとお薬の力を借りながら治療を行うというスタイルです。一生を粗食で過ごすことも、運動をずっと続けていくことも難しいですからね。とはいえ、生活習慣病改善のために食事や運動への配慮は欠かせないもの。両方を頑張るということは困難ですから、食事のコントロールが上手な女性には食生活の見直しを、運動に取り組みやすい男性には運動を勧めるなど、性別や個性を見極めながら、手をつけやすいところから改善していくように提案します。

最後に読者の方にメッセージをお願いします。

麻生暁院長 麻生クリニック6

開業してから実感したことですが、健診で異常があったとしても再検査を受けられない人が多いという問題があります。何かしらの症状が出てから受診された方の中には、何年か前から数値に異常があったというケースも考えられます。当クリニックでは健康診断自体を受けることもできますし、その後の精密検査や治療も継続して受けることが可能です。健康診断を受けたいという方はもちろん、胃がん検診や大腸がん検診など、気になることがあればご相談ください。

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