全国のドクター9,227人の想いを取材
クリニック・病院 158,510件の情報を掲載(2024年5月28日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 川崎市多摩区
  4. 宿河原駅
  5. 医療法人光彩会 宿河原津田眼科クリニック
  6. 高沢 朗子 副院長

高沢 朗子 副院長の独自取材記事

宿河原津田眼科クリニック

(川崎市多摩区/宿河原駅)

最終更新日:2021/10/12

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック main

川崎市多摩区の「宿河原津田眼科クリニック」は、JR南武線宿河原駅から徒歩3分。2005年の開業以来、近隣住民の目の健康を支えている。今回取材に応じてくれたのは副院長の高沢朗子(たかさわ・さえこ)先生。1993年に東京女子医科大学卒業後、母校の付属病院や関連病院の勤務を経て、2007年から同院に勤務している。大学病院で白内障や眼瞼の手術、黄斑変性の治療などに携わっていた経験を生かして、主にこれらの疾患を担当。開業間もない頃から同クリニックの中心となって診察を続けている高沢副院長に、クリニックの特徴をはじめ、患者との心温まるエピソードから地域医療への思いまで、幅広く話を聞くことができた。

(取材日2019年2月26日)

一般眼科診療から白内障の日帰り手術まで、幅広く対応

まず、クリニックの成り立ちについて教えていただけますか?

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック1

当クリニックが開業したのは2005年ですが、津田眼科は他にも川崎市内に2院を展開しています。小田急線新百合ヶ丘を最寄り駅とする千代ヶ丘の「津田眼科」は1997年に、東急田園都市線宮前平駅前の「津田眼科クリニック」は2001年に開業しました。そもそも千代ヶ丘に開業したのは、周辺に眼科クリニックが少なく地域の皆さんからのご希望が強かったためで、その後も地域に密着した医療を提供したいとの思いから、現在の3院体制になったと聞いています。当クリニックが一番新しい施設ですので、2つのクリニックでの経験を生かし、患者さんの動線を考えたり、エレベーターをつけたりして、理想的な配置を考慮したそうです。

こちらのクリニックの特徴をお聞かせください。

白内障の日帰り手術が可能なことです。当クリニックは手術室がありますので、他の2院の患者さんも、手術はすべてこちらで行っています。患者さんの負担軽減のため、手術当日は各クリニックから無料送迎バスをご利用いただき、術前のさまざまな検査や術後経過を診るための診察は、それぞれのクリニックに通院していただいています。当院をはじめとしてすべてのクリニックは、患者さんの負担をできるだけ軽減することが基本方針です。白内障だけでなく、その他の治療や眼鏡・コンタクトの処方に関しても、患者さんに体力的にも、時間的にも、費用面でも負担がかからないようにしたいという思いを、医師はもちろん、すべてのスタッフが共有しています。

どういった患者さんが来院されるのでしょう。

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック2

私自身は加齢性疾患の診察を専門としているので高齢の方を診療することが多いですが、クリニックとしては特別な偏りはなく、地域の皆さんが、満遍なく来院されています。春先は花粉症の方が多いですし、小学校や中学校の眼科検診で視力や疾患など異常を指摘されて来院されるケースもあります。糖尿病の網膜症や黄斑変性といった網膜疾患の患者さんは比較的、多いかもしれません。当クリニックでは、血管内皮増殖因子阻害剤という抗VEGF薬の眼内注射による治療も行っています。ですから最近の傾向として、そういった新しい治療法を求めて来院される方が増えてきたと感じています。

新しい技術を積極的に取り入れ一歩進んだ治療をめざす

先生はなぜ、眼科の医師をめざしたのでしょう。

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック3

父が製薬会社で研究をしていたことが影響しています。何回か見学に行ったことがあるのですが、研究所の雰囲気や匂いが好きだったんです。それで私も研究の道に進もうと思っていたのですが、勉強しているうちに「医学部も良いかな」と思うようになって、医学部に進路変更しました(笑)。眼科を選んだのは、来たる超高齢社会において必要とされる分野だから。そういう分野は、いろんな技術や治療法がどんどん発展するだろうと考えて興味を持ちました。実際に眼科の医師になって感じたのは、はっきりした結果が出やすい科だということ。治療の結果は数字で出ますし、患者さんのリアクションもすごくはっきりしています。ですからやりがいがありますし、それに答えようとしてモチベーションも上がるのです。それが、私には向いていると感じています。

診察の際には、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

患者さんへの説明を丁寧にすることと、病名をきちんとお伝えすることです。例えば、毎回視力や眼圧を測って「変わっていないよ」とか「ちょっと回復しているね」というような、曖昧な言い方はしません。「変わっていないなら、別に数値を言わなくてもいいんじゃないか」と言う方もいるかもしれませんが、やはり患者さんは時間を割いて、もちろん診察代も払って検査をしているので、すべてのデータを見せてご説明するようにしています。病名については、症状によってははっきり区別ができない場合もありますが、それ以外はしっかりお伝えします。もちろん、患者さんにわかりやすいように、ご説明しています。病名をお伝えすることで、患者さんにも興味を持っていただけますし、お薬をきちんと飲むなど、治療にしっかり向き合っていただくことにもつながりますからね。

今後取り組みたいことなど、将来の展望をお聞かせください。

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック4

手術のクオリティーアップです。例えば緑内障の施術は専門性が高く、町のクリニックでは対応しづらいので大学病院にお送りすることになります。けれども最近は、白内障の手術と同時にできる新しい手技が出ているので、取り入れたいですね。また、今後は黄斑変性に対する新しい治療法も出てくると予想されるので、取り組みたいと考えています。もちろん私の一存ですべてに対応することはできません。けれども必要な治療や機械の導入に理解があり、バックアップしていただける環境なので、町のクリニックですが大学病院に近い、濃い内容の治療が提供できていると思います。今後も新しい技術や治療を積極的に取り入れて、患者さんに対して、さらに一歩進んだ医療を提供したいです。

地域に密着したクリニックとしてこれからも尽力したい

患者さんとのエピソードがあれば、お聞かせください。

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック5

最近、思いがけない再会がありました。百合ヶ丘に住んでいる方なのですが、私が幼い頃住んでいた父の社宅も百合ヶ丘にあったんです。近所に仲良く遊んでいた子がいて、おうちにもよくお邪魔していました。その後、父の転勤などもあり疎遠となっていたのですが、その子のお母さまが偶然にも千代ヶ丘の津田眼科に通っていて、当クリニックで白内障の手術をすることになったんです。そこで手術を担当する医師である私の名前をみて「朗子ちゃんだわ。あらあら、まあまあ」ということに。おうちの壁に落書きをしてしまい親同伴で謝りに行ったこともあったので(笑)、当時の話で非常に盛り上がりました。千代ヶ丘の津田眼科は開業から20年以上、地元の方に信頼され長く通っている患者さんが多いから、こんなことがあるのですね。

ところで休日など、プライベートな時間はどのようにお過ごしですか?

趣味はいろいろありますが、スポーツ観戦、特にサッカーやラグビーが好きなので、ワールドカップを見るために海外に行ったこともあります。最近凝っているのは日本酒です。親戚が富山の氷見で酒造りをしていて、いとこが杜氏(とうじ)をしています。その関係で、休みの日は友人たちと日本酒の会をしたり、特に仲の良い友人がやっている飲み屋の経営的なサポートをしたり……まあ、飲み会ですね(笑)。楽しく過ごしていますよ。

では最後に、近隣の皆さんや読者へのメッセージをお願いします。

高沢朗子副院長 宿河原津田眼科クリニック6

私は高齢の方を診ることが非常に多く、患者さんから通院の大変さや、治療に対する不安などをお聞きすることがよくあります。以前、下町の病院に勤務していたことがあるのですが、そこでは近所の方がお年寄りを連れて行くという文化が根づいていて、良いなと思ったものです。これからは高齢者も増えますし、ご家族はもちろん、周囲の方のサポートが大切なのです。「一人で病院に行けないから」という理由で通院できないのは、非常に残念なこと。ご自身の健康管理も大事ですけれども、困っている方を周りの人たちみんなでサポートして、支えあって、一緒に病気を治すようになれればいいですね。来院いただければ、眼科のクリニックとして全面的にサポートします。地域にお住まいの皆さんのお役に立てるようスタッフ一同、全力を尽くしていますので、よろしくお願いいたします。

Access