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八木 正樹 院長の独自取材記事

八木歯科

(大津市/唐橋前駅)

最終更新日:2023/10/16

八木正樹院長 八木歯科 main

瀬田の唐橋や建部大社から近く、歴史的な街並みの中にある「八木歯科」。地域の歯科医院として歴史を刻んできた同院は、2代目となる八木正樹院長のもとで診療内容を拡充し、2022年に大規模なリニューアルを果たした。日々多くの患者が訪れているだけに、待合室を広げ新たな感染症対策を行うなど心地良く過ごせる空間に。診療面ではマイクロスコープや口腔内スキャナーなどを活用し、より専門性の高い精緻な治療にも取り組む。忙しい中でも診療技術の向上に注力する八木院長がめざしているのは「患者さんが自分の歯をなるべく長く使い続けられる治療」、そして「また来たくなる歯科医院」だ。高度な診療にも情熱を注ぎつつ、明るく親しみやすい人柄が魅力の八木院長に、リニューアルのこだわりや診療全般への思いを聞いた。

(取材日2021年11月23日/再取材日2023年9月1日)

全面的な増改築で診療環境がより快適に

今回のリニューアルで、外観から大きく変化していますね。

八木正樹院長 八木歯科1

建物を道路側へ大きく増築しました。多くの患者さんが来られるようになると、待合室では立ってお待ちいただくこともあり、とにかく待合室を広げたかったのです。増築後は多くの椅子を並べられるようになり、隠れ家のようなキッズスペースも。今回、土足のまま院内へ入れるようにしたので、履き替えの手間がなくなりご高齢の患者さんをはじめ、多くの患者さんに好評です。逆に、お子さんは靴を脱いで遊べる場所がうれしいみたいですよ。またトイレにはおむつ交換台を置き、院内はベビーカーでも移動しやすくするなど、お子さん連れでも快適に過ごせるように心がけました。感染症対策にも力を入れ、天井埋め込み式の強力な空気清浄機を新たに設置し、壁面のクロスは既存の診療室も含めてすべて抗ウイルス仕様のものに貼り替え、自動精算機を導入。診療と工事で大変な時期もありましたが、できあがってみると予想以上に清潔感があり、雰囲気も明るくなりました。

診療設備も、一層充実されたとか。

まず、メンテナンス用のパウダー・クリーニングの機械をさらに増設しました。微細な水流や専用のパウダーを歯に吹きつけ、汚れを落とします。歯や歯茎への負担も軽くなったと思いますし、施術後の爽快感も感じていただけるのではないかと思っています。それから根管治療などで使用するマイクロスコープは2台目を導入し、専用の診察室と待合スペースも設けました。また、3Dの口腔内スキャナーを導入しました。型採りが不要になりますし、将来的には撮影したデジタルデータをCT画像データと組み合わせて、インプラントのシミュレーションや、治療計画、さらに技工物の作成にも生かしたいですね。

では改めて、診療内容をご紹介ください。

八木正樹院長 八木歯科2

多いのはむし歯や入れ歯、歯周病の治療ですね。基本的には予約制ですが、痛みのある方や詰め物・かぶせ物が急に取れてお困りの方は、お断りすることなく時間を調整して診察しています。近隣の方には、訪問診療も行っています。むし歯が深ければマイクロスコープでの根管治療が可能ですし、技工物もほぼ院内の技工部門で対応できます。また最近ではむし歯よりも歯周病で歯を失う方が多く、歯周組織や骨の再生を促す歯周組織再生治療にも注力しています。それでも歯を失うことがあれば、インプラント治療も実施。治療が終了した大人や歯が生えたお子さんには予防歯科や定期検診をお勧めし、歯並びが気になるお子さんには顎顔面矯正を行います。なるべくご自身の歯を長く使い続けてもらうために、口腔をトータルに捉えた診療をしています。

保険診療を中心に、多彩な治療ニーズに応える

矯正など、お子さんの歯科治療について教えてください。

八木正樹院長 八木歯科3

現在、お子さんの口腔内は二極化しており、しっかりケアしているお子さんが多い半面、進行したむし歯が治療できていないお子さんもいて心配です。また口腔機能発達不全症という新しい病名ができるぐらい、お口周りの機能が未発達なお子さんも増えています。歯並びについては顎顔面矯正を行っており、ご本人では取り外しができない装置を使って上顎を効率的に広げ、骨格を正しい位置に近づけていくことで整った歯並びをめざします。矯正には時間がかかりますが、お子さんとの信頼関係を深め、自主性を育みながらの治療を心がけています。それから、歯並びや口腔機能の育成には「噛む」ことが重要で離乳食が大きな役割を果たすのですが、その時期の保護者は忙しく通院が難しいですよね。ですからできれば妊娠中から通院して、妊婦さんの食事の指導や歯のケアを受けるとともに、離乳食の指導や食べさせ方、食事中の姿勢なども学んでほしいと考えています。

専門性の高い施術も含め、多岐にわたる治療を行うのはなぜですか?

やはり「できるだけ患者さんご自身の歯を残す」ことを大事に考えてきましたし、「医療者は勉強し続けるのが当然」という環境で学んだことも大きいですね。今は患者さんも多くの情報を収集されていますので、「こんな治療を受けたい」と相談されたときに、期待にきちんと応えたいのです。新型コロナウイルス感染症の流行以前は毎週のように各地へ勉強に行って、歯周組織の再生治療や、顎関節を調整して噛み合わせの安定を得るための治療などを習得しました。それらの知識や技術がようやく私の中でつながり、トータルに診療できるようになったと感じていますが、新たな機器を導入したこともあり、学びたいことはさらに増える一方です。

ただ、専門性の高い治療では費用面も心配になります。

八木正樹院長 八木歯科4

私はどんな治療でも行いたいのですが、同時に、保険診療で対応できるのであればきちんとその中で行うべきだとも考えています。だから、まずは保険診療で治療を行い、どうしても難しい場合には自費診療も視野に入れるようにしています。また、個人の歯科医院としては珍しいと思いますが、さまざまな治療法を提供するために施設基準を整えるなど、できる限り保険診療内で治療できる環境づくりにも努めてきました。インプラント治療や歯列矯正など自費診療でしかできないものもありますが、状況に応じて費用負担が軽い方法をご提案することもあります。そして保険診療、自費診療を含め、さまざまな治療を当院内で実施できること自体が、費用面でもかなり大きなメリットになると考えています。

患者が「また行こう」と思える歯科診療をめざして

訪問診療にも取り組まれています。

八木正樹院長 八木歯科5

当院はこの地域で40年以上診療を続けていますので、通い続けてくださる患者さんの高齢化を痛感しています。通院が難しくなるとご家族が連れてこられることが多いのですが、都合が合わず、なかなか受診できないことも。訪問診療を必要とする患者さんはさらに増えていくでしょうし、簡単なむし歯や入れ歯の調整でしたら訪問診療でも十分対応できる時代です。そこで、この春からは新たに女性の歯科医師が訪問診療に加わりました。初診の方については口腔内の評価や口腔ケアなども行っていますので、気軽にご相談ください。

リニューアルを終えた、今の思いをお聞かせください。

父から院長を受け継いで以降、診療内容の拡充とともに「今困っている患者さんを断らない」ことも徹底してきました。実際に新規の患者さんは、これまで治療してきたけれど良くならなかったという方や新しい治療法を受けたいという方、あるいは急に症状が出たものの、他では予約が取れなかったという方が多いですね。今回の増改築では、そのような患者さんを1人でも多く受け入れたいという思いもありました。新しい機器を活用することで専門性が高く痛みの少ない治療に近づけますし、画像を使ったよりわかりやすい説明ができる、またスタッフも効率よく動けます。日常的な治療やメンテナンスから専門性の高い治療まで切れ目なく提供して、地域の方の口腔の健康を支え続けていきたいです。

最後に、患者さんや読者へのメッセージをお願いします。

八木正樹院長 八木歯科6

定期的に歯科を受診されている方は、ご高齢になっても歯が残っている割合が高いと実感しています。一方、特に若い方では症状が出てから慌てて受診されるケースも多いです。これは患者さんの意識の持ちようもあると思いますが、歯科医院にも問題がある。つまり、治療の痛みや待ち時間といったマイナスの印象が残り、「あまり行きたくない場所」になっているんですね。当院ではリニューアルを機に、患者さんに「また行ってみようかな」と思ってもらえる環境と診療を、今まで以上にめざしたいと考えています。新型コロナウイルス感染症で歯科医院から遠ざかっていた方も、ぜひこの機会に、早期の治療や予防歯科、歯科検診を考えてみてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~、顎顔面矯正/48万4000円~、歯周組織再生療法/3万3000円~

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