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金杉 和男 院長の独自取材記事

K・クリニック

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日:2022/08/05

金杉和男院長 K・クリニック main

東急田園都市線・横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅から3分ほど歩くと、「K・クリニック」が見えてくる。院長兼理事長の金杉和男先生が開業して35年になる同院は、アクセスの良いのどかな住宅街の中にある。駐車場も完備されているため自動車でも来院可能。中に入ると、待合室の椅子は感染症対策のためにビニールシートで仕切られ、安心して診察を待つことができるような空間だ。金杉院長は、聖マリアンナ医科大学の開院5年前から医師人生を歩んできたベテランドクター。専門の乳腺外科・消化器内科をメインに、「大学病院並みの治療を気軽に受けられる街のクリニック」をめざして日々の診療にあたっている。診療方針から未来のビジョン、長い医師人生のターニングポイントなどについて話を聞いた。

(取材日2022年5月25日)

大学病院並みの医療を地域に提供していきたい

駅からも近くて便利な場所にありますね。どんな患者さんが多く来院されますか。

金杉和男院長 K・クリニック1

昔からずっと通ってくれている患者さまも多いですね。開業してからもう35年になりますから、私と一緒に年を重ねた患者さまや子連れのママさんもよく来ますよ。診察時間の間は、子育て経験のあるスタッフが子どもを預かることができるため、落ち着いて診察を受けられるかと思います。ベビーカーでも気にせず来院してほしいですね。住宅街なこともあり、近所に住んでいる方が多いですが、町田や世田谷、そして相模原のほうから通ってくださる方もいます。現在は女性患者が多く、男女比は2対8というところでしょうか。乳腺外科はもちろんのこと内視鏡検査にも力を入れているため、男性にも気軽に受診をしていただきたいです。

内視鏡検査では病院との連携が充実しているそうですね。

当院では、聖マリアンナ医科大学病院内視鏡センターと連携を図っています。長年検査に従事している先生方にお手伝いいただくことで、大学病院と同じ内容の検査を実施できるよう体制を整えました。検査は、食道・胃・十二指腸内視鏡、大腸内視鏡に対応しております。同日に上部と下部の検査を行うことも可能です。内視鏡検査は、大学病院で受けると1日がかりになってしまい、予約をしに行く日、検査を受ける日、結果を聞く日と、計3回病院へ行く必要があることも多く、患者さまの負担を少しでも減らしたいという想いで体制を整えました。当院では大学病院並みの検査を、街のクリニックで気軽に受けていただくことを大切にしているため、安心してご来院いただきたいですね。

2022年4月よりマンモグラフィ検査や訪問診療など体制が変化したそうですね。

金杉和男院長 K・クリニック2

はい。マンモグラフィは、女性の放射線技師が担当する曜日を増やしました。最初は土曜だけでしたが、現在はそれに加えて月・火・木・金も対応しています。この検査自体は2年前に導入したのですがやはり、マンモグラフィ検査は患者さまからの需要が大きいと感じています。女性の技師が担当することで、より安心して検査を受けることができるのではないでしょうか。さらに、今年の5月からは訪問診療もスタートしました。高齢の患者さまが多くいますから、病院へ通うのが体力的につらくなってしまったという話をよく聞ききます。来院する負担を減らしたいという想いから、自宅を直接訪問して診療する訪問診療も始めました。自宅はもちろん、老人ホームなどの施設にも対応できるので、気軽に連絡してほしいですね。

夜遅くの需要に応えるため開業

開業したきっかけについて教えてください。

金杉和男院長 K・クリニック3

昼間に働いている人が、仕事帰りに寄れるようなクリニックがあったらいいのではと考えたのが始まりでした。約35年前はテレビの深夜放送が始まったり、朝7時から深夜23時まで営業するコンビニがオープンしたりと、夜遅くに利用できるサービスの需要が高まりつつある時代だったのです。開業当初は、患者さまが仕事を終えてから立ち寄れるように夜間診療専門のクリニックをオープンしました。

乳腺外科にはどんな時に受診したらよいでしょうか?

乳がんの診療は早期発見・早期治療が基本です。年間10万人の女性が乳がんになるので、定期的に診察を受けていただきたいと思っています。乳房にしこりを触れなくても乳がんが存在することがあります。若いうちから自身の体を守るためにも受診していただきたいですね。乳がん以外には良性乳腺疾患、例えば乳腺症、線維腺腫、のう胞症や急性乳腺炎、乳腺膿瘍などの炎症性疾患にも対応しています。

助産院からの紹介で来院される方も多いそうですね。

金杉和男院長 K・クリニック4

助産院という分娩を専門とする施設から紹介されて、当院を受診する患者さまは非常に多いですね。母乳が乳腺に詰まって乳腺炎をこじらせてしまい、看護師や保健師、助産師の手に負えない状態になってしまったというケースもあります。その場合、乳房を切開して膿を出す処置をする必要があります。当院ではその処置を普段から行っているため安心して来院いただきたいです。

コンビニのような身近さで大学病院水準の治療を

開業までにも長年のキャリアを積まれていますが、勤務医時代で印象に残っていることはありますか。

金杉和男院長 K・クリニック5

50年近く昔の話ですが、聖マリアンナ医科大学病院に開院当初から勤務していまして、当時は乳腺外科の患者がほとんどいませんでした。そこで、いかにして患者を集めるか工夫し、病院周辺の町内会に声をかけることにしました。主婦の方たちに自己健診をやってもらい、もし乳房にしこりがあるように感じたら聖マリアンナ医科大学病院に来てもらうよう伝えました。その結果、徐々に患者さまが増えていったのです。実際に大学病院では外科医として乳腺以外でも消化器疾患の手術も手がけました。

これからクリニックとしてめざしていきたいビジョンを教えてください。

理想としているのは、大学病院に準じた診療を、大学病院に行かずとも街のクリニックで受けられる状態をめざしています。例えば現在、新型コロナウイルスの感染防止という点から、混雑しがちな病院へ行くのをためらう方が増えています。そんなときに、当院のようなクリニックへ行くというのを選択肢に入れていただきたいと思います。そのために重視しているのが、病院とのネットワークや地域医療との連携です。横のつながりをつくるということですね。大学病院はもちろん、近隣にある複数のクリニックとも連携しているので、わざわざ遠くの大きな病院へ行かなくても、それらのクリニックを紹介することですぐに必要な検査を受けられるような仕組みができています。クリニックならではの機動力を存分に生かしていきたいですね。

読者にメッセージをお願いします。

金杉和男院長 K・クリニック6

少しでも気になる症状があれば、悩まずに早めに来院してほしいです。病気になってからではなくて、「未病」の段階、つまり病気になる前に診せに来てもらうのが一番ですね。一般的に、男性のほうが身体的な不調や違和感への対処を後回しにしてしまい、症状が悪化してから受診する傾向があるように思います。当院は乳腺外科に加えて消化器内科も専門にしています。また、日常での小さなけがや各種の予防接種などにも幅広く対応しています。仕事が忙しい……と受診を先延ばしにせず、皆さん、早めの受診を心がけてください。

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