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多田 雄一郎 院長の独自取材記事

多田歯科医院

(吉野川市/鴨島駅)

最終更新日:2024/02/28

多田雄一郎院長 多田歯科医院 main

1944年に開業して以来、地域で半世紀以上にわたり歯科治療を行ってきた「多田歯科医院」。2010年に同院で診療を開始し、2018年には院長職を継承した多田雄一郎先生は、時代のニーズをくみ取りながら同院を進化させてきた。歯周病やスポーツ歯科の分野においては専門的な治療も行う現在の診療体制の背景には、多田院長の努力と勤務医時代の経験がある。歯周病治療の重要性を熱心に説く一方、スポーツ好きな一面などプライベートについても笑顔で語るところが多田院長の魅力だ。「ハード面は整えたので、次はソフト面をアップデートしたい」と話す院長に、同院の歴史や設備・診療の特徴などについて聞いた。

(取材日2023年12月22日)

従来の雰囲気や方針を大切にしつつ時代に合わせて進化

初めに、歯科医院を継承した経緯を伺います。

多田雄一郎院長 多田歯科医院1

当院はもともと、1944年に私の父が開業した歯科医院なんです。当時の私は6歳くらいで、幼少期は父の仕事ぶりを見たことは一度もありませんでした。それでも父が地域へ貢献していることを知っていたので、少なくとも歯科医師という仕事にマイナスイメージは持ちませんでしたね。そんな父の存在もあって私も歯科の道に進み、大阪大学歯学部を卒業後は徳島大学病院で6年間の勤務医時代を過ごしました。そして2010年からこちらで父と一緒に診療を開始しました。開業から長い年月がたっていて、建物が老朽化していたり地盤に懸念点があったりしたので、2015年には当院を全面リニューアルすることに。そのタイミングで当院を継承し、現在の体制に至ります。

リニューアルの際に変えたところと、変えずに大切にしているところを教えてください。

デザインの部分はリニューアル前とそれほど変わっていませんね。ただ、狭かった待合室を広くしたり新たにキッズスペースを作ったりと、空間の改善を大きく図りました。昔はそれほど意識されていなかったバリアフリー化にも乗り出し、車いすやベビーカーでも通りやすくなりました。それと、次男が魚好きということもあり、待合室には海水魚の水槽を設置しています。診療室の窓にかかっているパステルカラーのカーテンは、妻の意見を取り入れました。院内設備に関しては、患者さんに快適に過ごしていただけるよう、無線LANを設置しました。歯科医院で導入しているところは少ないかもしれませんが、最近は待ち時間に携帯電話やパソコンを使う方が多いですし、スタッフも休憩時間に利用できて喜んでくれるかなと思ったんです。

継承時に診療方針やコンセプトも変わったのでしょうか?

多田雄一郎院長 多田歯科医院2

大きな変化はなく、継承後も小さなお子さんからご高齢の方まで、広い年代に対応した歯科医療の提供に努めています。その中で父は昔からお付き合いのある患者さんの治療、私は予防や歯周病といった専門分野を中心に、より幅広い治療を実施しています。リニューアルによっていわゆるハードの部分は整えられたので、次はソフトの部分の充実に注力しているところですね。無線LANの導入や水槽の設置もその一環です。もちろん治療内容も、以前は対応していなかったインプラント治療を含め、どんどんアップデートしています。現在勤務医はおらず、私と父の2人で診療しています。妻も別の歯科医院で歯科医師として働いており、当院の事務作業を手伝ってくれたり、私が出張に行くときには診療をお願いすることもあったりと、とても助かっていますね。

歯周病治療やスポーツ歯科、歯科技工士の対応力が強み

ご専門である歯周病治療の特徴や、治療の重要性について教えてください。

多田雄一郎院長 多田歯科医院3

予防的な処置は歯科衛生士を含めてチームで実施しているほか、口腔内写真やエックス線画像で現状をきちんと把握した上で、患者さんごとに必要な治療を行っています。歯周病の専門知識と技術を生かし、歯周外科治療といった専門的な処置も可能です。実際に治療するか否かの決断は患者さんご本人に委ねますが、なるべく広いご提案ができるよう心がけています。普段お仕事などで通院の時間が取れない方や、「痛くないのになぜ歯科医院に行かなければならないのか」と考える方も多いでしょう。何かしらのトラブルを感じていなくても、実際にお口の中を診ると症状が認められたり、隠れ歯周病の可能性があったりするケースも珍しくないんです。反対に、歯磨きで出血したり歯茎が下がってきたかもしれないと感じたりしても、歯周病ではないケースも存在します。やはり皆さんにはまず定期検診に来ていただきたいですね。

スポーツ選手を対象とした診療も得意とされていると聞きました。

私自身、昔からスポーツが好きなんですよ。かつてはプレイヤーでもあったのですが、今は観るのが大好きで、野球やサッカーを中心にラグビーやバレーボールなどさまざまなジャンルを観戦しています。今年だけでもサーキットや野球場に行きましたね。近年はスポーツの際に加わる負荷から歯を守るためのマウスピースが注目されており、特にラグビーでは試合時の着用が義務づけられています。当院でも大人からお子さんまでスポーツ用マウスピース作製に対応しています。

院内常駐の歯科技工士さんについても伺います。

多田雄一郎院長 多田歯科医院4

歯科技工士さんは入れ歯が専門の父の代から勤めてくださっている方で、当院とはもう30年ほどのお付き合いになりますね。通常、入れ歯やかぶせ物といった補綴物を作る際は、歯科医師が歯科技工所の歯科技工士に写真を送り作製を依頼します。しかし歯の並び具合は直接見てもらったほうが、より早く詳細に把握できます。かぶせ物の色合わせも、写真からでもある程度は色をそろえられますが、やはり細かな部分は歯科医師が歯科技工士に直接話をしたほうが、間違いが少なく済みます。また、患者さんが普段お使いの入れ歯をちょっと修理してほしい時なども、即日対応しやすいのが歯科技工士が常駐している大きなメリット。患者さんにとっても私たちにとっても非常に心強い存在ですね。

勤務医時代のノウハウを生かし適切な診断・治療に注力

診療で心がけていることはありますか?

多田雄一郎院長 多田歯科医院5

あくまで患者さんのご要望が第一ですが、基本的にはこちらから強く治療をお勧めしてはいません。さらに言うと、原因がはっきりしていないのに治療を始めるのは好ましくないと考えています。例えば患者さんに「この辺りが痛い」と言われたら、まずはしっかり検査を行い、適切に診断した上でトラブルの原因にアプローチします。とりあえずで治療を始めてしまうと後々トラブルに発展しかねませんし、患者さんとしても不安でしょうからね。そしてコミュニケーションを図る際は、一人ひとりの性格に合わせて言葉選びや話し方を工夫しています。

現在につながる勤務医時代のご経験も伺います。

勤務医時代にお世話になった徳島大学病院では、総合歯科診療部という歯科治療全般を行う部門にいました。その部門は自由な雰囲気があり、許可が下りれば他科の見学もできて、インプラント治療や親知らずの抜歯治療などにも携われました。開業医に近い診療を経験でき、その上、上司の先生にサポートしてもらえるという恵まれた職場でしたね。現在の当院の治療には、徳島大学病院時代に習得したテクニックを生かしています。そんな私のやり方を父は反対せず、応援してくれるのでありがたい限りです。父は昔ながらの職人気質なタイプで、子どもにとってはちょっと怖いかもしれません(笑)。でも、患者さんから信頼されているのは確かです。だからこそ、父が大切にしているものは受け継ぎ、盗める部分も盗みながら、必要に応じて当院を新しくしています。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

多田雄一郎院長 多田歯科医院6

今後は少しずつデジタル化に乗り出していく予定です。例えば、当院ではマイナンバーカードを健康保険証として使えるよう機器をご用意しています。他にもキャッシュレス決済の導入など、患者さんにとって利便性の高い環境を整えていきたいですね。また、ご来院くださる皆さんには、院内に足を踏み入れてから会計を終えるまで、なるべく快適に過ごしていただきたいと思っています。そのためにアットホームな空間づくりに取り組み、診察時もきちんとコミュニケーションを取りながらより良い治療のご提供をめざしています。何かお困り事があればぜひ一度お越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1本31万円~、スポーツ用マウスピース作製/6000円~、ホワイトニング/2万2000円

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