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井手口 英隆 副院長の独自取材記事

井手口歯科医院

(高松市/栗林公園北口駅)

最終更新日:2024/04/26

井手口英隆副院長 井手口歯科医院 main

1991年の開業から30余年。高松市中野町に位置する「井手口歯科医院」は、増改築を伴う大規模なリフォーム工事を経て、2024年4月1日にリニューアル開業した。今後は院長の井手口英章先生と副院長の井手口英隆先生が、二診体制で患者一人ひとりに寄り添った最善の歯科医療の提供をめざす。今回のリニューアルを主導した英隆先生は、歯周病態学の分野で岡山大学の教壇に立ち、同大学病院の歯周科部門を束ねてきた、歯周病治療のスペシャリスト。米国ペンシルベニア大学に留学した経験から、同院では英語圏の患者にも対応していくという。「地域の皆さんが、生涯困らない口腔環境をつくっていきたい」。清々しい笑顔で宣言する若きホープに、新たなスタートダッシュを切った同院の全貌や診療の理念を聞いた。

(取材日2024年4月6日)

地域に根差し30余年、決意の全面リニューアル

以前の歯科医院から、ガラリと印象が変わりましたね。

井手口英隆副院長 井手口歯科医院1

ええ、一番大きな変更点は、1階の駐車スペースを治療フロアにリニューアルしたことでしょうか。プライバシーに配慮した3室の個室の診療室のほか、治療の精度向上をめざすマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を備えた手術室も新たに設けています。設備の部分では、3Dで歯や骨の形状を捉える歯科用CTや、衛生的な環境を維持するための消毒・滅菌器、口腔外バキュームなどを導入しました。らせん階段を上がった2階はメンテナンスフロアとして、1階と同じく3室の診療室を用意し、お口のクリーニングやホワイトニングに対応しています。大型モニターつきのカウンセリングルーム、スタッフが体を休め英気を養うスタッフルームもこだわりのポイントです。

歯科医院の歴史と、先生のご経歴をお聞かせください。

当院は1991年に父が開業し、30年以上にわたって、この地域の皆さんに歯科医療を届けてきました。私も、ここで定期検診を受けながら育った人間の一人です。岡山大学歯学部を卒業した後は同大学病院の総合歯科で初期研修を受け、その後は歯周病を専門とする診療科に大学院生として入局。歯周科を選んだのは、日本人が歯を喪失する最大の要因が歯周病だったからです。当時は入れ歯以外の選択肢として、人工歯根を埋め込むインプラント治療も広まっていましたが、誰もが望んで入れ歯やインプラントを入れているわけではありません。私は歯周病の研究を進めることで、歯を失う根本原因にアプローチし、入れ歯やインプラントを入れる人を減らしたかったんです。大学院を出た後は大学教員の道を選び、未来の歯科医師たちに歯周病態学の指導を行っていました。

その頃に、アメリカにも留学されたとか。

井手口英隆副院長 井手口歯科医院2

大学教員2年目、歯科医師5年目の年に、ペンシルベニア大学の先生が研究員を探していると聞いて米国へ渡りました。天才だらけのような研究室で、中国人留学生と同じテーマを与えられ、どちらが早く結果を出せるかという競争も強いられていましたね。互いのデータを見せ合いながら目標を達成するプロセスには刺激を受けましたし、仕事の進め方という面でも勉強になったと思います。約1年間の留学生活から戻った後は再び大学教員を務め、2022年からは大学病院の歯周科部門の外来医長と、歯科の病棟医長を兼任。退職後は岡山県内の歯科医院4軒にローテーション形式で勤務しながら、それぞれの経営やシステムづくりを学ばせていただいていました。人は同じ環境にとどまっていると、どうしてもマンネリ化してしまいます。私は留学から5年、歯科医師になって10年目を迎えるタイミングで、新しいチャレンジをしようと高松へ帰ってきました。

歯周病治療の分野において、高い専門性を発揮

これからは、やはり歯周病の治療に注力されるのですか?

井手口英隆副院長 井手口歯科医院3

そうですね。歯周病に関しては、早期発見につなげる検査から、進行する病態のメカニズム、失われた歯周組織の再生を促す治療法まで広範囲の研究を約10年間、経験していますから、当院ではその専門性を発揮したいと考えています。手術室も、そのための設備の一つです。ここでは歯周病原菌の切除を図るオーソドックスな手術や、歯周組織再生療法などに対応します。歯周病は、お口のクリーニングをすれば治る病気ではありません。患者さんの生活習慣や癖などの影響も考えられますし、抜歯が望ましいと思われる段階でも、患者さんのご希望をお聞きした上で、治療方針を検討しなければなりません。手術室と同様に新設したカウンセリングルームでは、患者さんとじっくりお話をしながら、お一人お一人に寄り添った治療法をご提案したいと思っています。

診療の流れも変わってくるかもしれませんね。

これから当院に来院される方には、まずしっかりと総合的な検査を行います。検査の時間が増えたことで、ご負担をおかけしている部分もあるのですが、お口の環境を視覚的に把握していただくことは、治療を進める上で重要なファーストステップになると思います。その時その時の検査の結果は、当院にとっても患者さんにとっても大きな財産になるはずです。検査の後は現在のお口のトラブルに対応すべく、その方にとってより適切と判断される治療法をご説明します。大切なのは、できるだけ歯を残すこと。ただし、20歳の方と80歳の方では歯を残す治療法も変わってきますから、患者さんのご年齢も考慮します。治療においては、痛みに配慮することが大前提です。必ず表面麻酔薬を塗布してから、電動麻酔器でゆっくりと麻酔液を注入し、そして最後まで確実に、自分が提供し得る最大限の治療をやり遂げます。

歯周病以外では、どのような診療に対応されますか?

井手口英隆副院長 井手口歯科医院4

歯科医院で高濃度の薬剤を塗布し、短期的に歯の色調を明るくすることを目的としたオフィスホワイトニングや、ご自宅で長期的に進めていただくホームホワイトニング、またインプラント治療にも対応します。インプラント治療では治療の精度や安全性の向上を図るため、お一人お一人にマウスピース型のガイド装置を作製し、休診日にはインプラント治療の実績が豊富な岡山県の歯科医院に勤務しながら、知見を深めています。私のベースは、あくまでも歯周病です。ホワイトニングやインプラント治療は、歯周病の治療後、必要に応じてご提案していく方針です。

全員が医療人の自覚を持ち、地域住民の健康に貢献

気さくなスタッフさんが多いと感じました。

井手口英隆副院長 井手口歯科医院5

ありがとうございます。もともと勤めていた方も、リニューアルを機に新しく入った方も進んで新しいシステムを勉強してくださるので、非常に助かっています。この場所に愛着を持ち、やりがいを持って働いていただきたいという思いから、スタッフの皆さんには当院の設計にも携わっていただきました。実は、今回のリニューアルで一番時間をかけたのもスタッフルームなんです。居心地を良くする家具やコーヒーメーカーに加えて、女性スタッフ専用のトイレもスタッフルーム内に設置しています。さらに、当院の外にはスタッフが選んだ植物が植えられています。生まれ変わった歯科医院とともに、少しずつ成長していく植物の姿もぜひご覧ください。

今後は、どのような患者さんに来てほしいとお考えですか?

まずは、歯周病でお困りの方々です。40代、50代のお仕事が多忙な世代には、歯周病に罹患しているケースが多く見受けられます。私は、皆さんの歯が抜けていくところを見たいとは思いません。日々お忙しいとは思いますが、症状が進行し、歯を失う前に歯科医院を受診していただきたいです。加えてお越しいただきたいのは、英語を母語とする方々ですね。これは私が留学中に感じたことですが、言語の異なる国で生活していると不安が多く、特に医療機関の受診はハードルが高くなります。あの時の自分のように、不安を抱える外国の方々にも安心して治療を受けていただけるよう、当院では英語での診療に対応します。

最後に、読者へのメッセージをどうぞ。

井手口英隆副院長 井手口歯科医院6

歯科医療従事者は、検査をする、歯を削るといったルーティンワークがどうしても多くなりますが、患者さんにとってみれば、それは何度も経験することではありません。患者さんのお気持ちをくみながら接することを、私はいつも心がけています。しかるべき人にしかるべき治療を提供し、地域の皆さんが生涯困らない口腔環境をつくっていくことが目標です。歯周病を中心としたお口の病気は、全身疾患にも密接に関与するといわれています。私たちは医療人としての自覚と誇りを持ちながら、お口の健康、ひいては全身の健康にも貢献することを誓い、そして実現していきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療(1歯)/44万円、オフィスホワイトニング(上下)/3万3000円、ホームホワイトニング(上下)/1万6500円

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