自然な噛み心地をめざす
口腔内全体を捉えたインプラント治療
加茂歯科医院
(福岡市博多区/博多駅)
最終更新日:2022/08/02
- 自由診療
虫歯や歯周病、食いしばり、あるいは交通事故などの原因によって歯を欠損するリスクがある中、失ってしまった咬合を取り戻すためにいくつかの治療法がある。一つは取り外しのできる義歯。もう一つは両隣の歯を支えにしたブリッジ。そして骨の中に土台を埋め込み、その上に義歯を作っていく治療がインプラント治療だ。中でもインプラントはブリッジなどのようにほかの歯に負担がかからず、残っている歯の維持にもつながるため、欠損治療の手段として大きなメリットがある。しかしながら、「加茂歯科医院」の加茂公平院長は「単にインプラント治療を行っても、口腔内全体で捉えなければ長持ちさせるのは難しい」と警鐘を鳴らしている。そんな加茂院長に口腔内全体を捉えたインプラント治療について、その特徴と治療の流れを聞いた。
(取材日2022年4月6日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラント治療のメリットを教えてください。
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A
ブリッジや取り外しの義歯は、どうしても支えとなる歯に負担がかかってしまい、結果、その歯が悪くなっていくというケースも少なくありません。一方インプラントは周りの歯を削らずに支えとなる歯を守ることができます。また、顎の骨に埋め込まれるため固定性が強く、顎位や咬合に影響を及ぼしにくいなど、多くのメリットがあります。私たち歯科医師としても、天然歯を削ることには抵抗感があります。単独で欠損を補うことができるインプラントは大きな役割を担っています。実際、私も食いしばりが強く歯が折れて欠損している箇所があるのですが、義歯とインプラントを試した結果、インプラントのさまざまなメリットに気づかされました。
- Qこちらでの治療の特徴についてもお聞かせいただけますか?
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A
当院の治療には、局所の治療ではなく口腔内全体を捉えた総合的な歯科診療を行うという特徴があります。そのためインプラント治療においても、欠損した箇所だけを見て治療するのではなく、顎の位置や噛み合わせなども把握しながら治療していきます。歯を失った原因を改善しなければ、せっかくインプラントを入れたとしても長持ちさせることは難しいですからね。同じインプラント治療だとしても、人によって歯の使い癖、歯の使用頻度、食事の趣味嗜好も違いますから、そうしたことも含めて治療内容を検討する必要があります。またもう一つの特徴は保証があること。インプラントに限らず自費診療のものに関しては、5年間の保証制度を設けています。
- Q治療後に気をつけたほうが良いポイントはありますか?
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A
もちろん埋入のポジショニングや咬合の状態など、インプラント治療を行う過程も非常に大切ではありますが、加えて、治療後のメンテナンスも重要です。実は天然歯は常に動いていきます。なので、定期的に噛み合わせを確認しなければなりませんし、清掃状態が悪ければ歯周病のようなインプラント周囲炎にかかってしまいます。そのため当院ではインプラント治療を受けていただいた患者さんには、定期的にメンテナンスに来ていただくようにしています。放置していると大がかりな治療が必要になってしまうというリスクを避けるためにも、しっかりとしたセルフケアを行っていくことも必要です。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1口腔内の状態をチェック
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まずは口腔内の状態を詳しく検査。口腔内写真、エックス線写真を撮り、欠損部位だけではなく治療すべき箇所の洗い出しを行う。場合によっては虫歯や歯周病の治療、顎位や咬合の調整などを先に行い、口腔内の環境を整えることもある。そうすることで、インプラントを長期間維持できる環境の構築をめざしていく。
- 2歯科用CTを使って骨の状態を確認
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環境が整えば、入れ歯やブリッジ、インプラントの中から治療法を選択。インプラント治療を受けることを決めたら、歯科用CTで骨の状態をチェックする。撮影データをもとにシミュレーションを行い、インプラントを埋入するポジションや角度などを細かく調整。状況に応じて手術時のガイドを作成することもある。
- 3口腔状態に応じて治療計画を立案
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骨の状況を踏まえ、治療期間や料金、インプラントの素材などを相談の上決定。骨の状況だけではなく、歯の有無、歯茎の状態を踏まえて治療方法を確定させていく。顎の骨が不足しているなどさまざまなケースに応じて、土台をしっかりと整えることで結果的に「見た目も清掃性も優れたインプラントにつながる」と加茂院長。
- 4インプラント治療
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口腔状態に応じた治療計画をもとに、インプラントを埋入していく。インプラントと骨が定着した後は補綴物を装着。一般的には下顎で2ヵ月半、上顎で4ヵ月程度を要する。仮歯で1ヵ月間ほど様子を見ながら、咬合の状態に問題はないか、清掃が難しい部分がないかなどを細かくチェックし、最終的な補綴物を着ける。
- 5定期的なメンテナンスでインプラントを維持
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補綴物を装着したら、まずは1〜2週間後に状態をチェック。以降は1ヵ月ごとに清掃状態を確認し、メンテナンスの期間を決めていく。メンテナンス時にはクリーニングを行うほか、インプラントがぐらついていないかなど状態を確認する。本来の歯と同様に、日々のセルフケアで清潔に保っていくことが重要だ。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/33万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。