充実を図った託児システムを生かす
親子に向けた歯科診療
たきした歯科医院
(福岡市早良区/藤崎駅)
最終更新日:2022/05/17
- 保険診療
家族で通える地域のかかりつけとして、さまざまな配慮の中で歯科医療を提供する「たきした歯科医院」。同クリニックでは、子育て世代の患者が親子で気兼ねなく受診できるよう、0歳から6歳頃までの乳幼児・未就学児を対象とした託児システムを導入している。親が診療を受けている最中は、専門のスタッフが子どもたちと一緒に過ごし適切にサポート。院長の瀧下護先生と副院長の瀧下絢子先生は、子どもたちの診療はもちろん、むし歯予防のための生活指導や歯科衛生士と連携した歯磨き指導にも注力している。「私たちも3人の子どもを持つ親。だからこそ、同じように子育てに奮闘する患者さんたちが安心して通える歯科医院にしたいと思っています」と話す絢子先生に、託児システムの特徴や診療におけるメリットなどを聞いた。
(取材日2021年2月2日)
目次
小さな子を持つ患者に、親子そろって安心して受けられる歯科診療を
- Q託児システムを取り入れようと思われたきっかけは何ですか?
-
A
院長の父である先代から引き継いだクリニックなので、開業してからしばらくは高齢の患者さんが大半でした。徐々に近隣のご家族が3世代で受診されるようになり、若い方の割合が増え始めると、「子どもがいて思うように通えない」といった声が聞こえてくるように。そこで最初の頃は、抱っこひもを用意して不慣れながらもスタッフがお子さんたちのお世話をしていました。患者さんたちを支えたい一心で何とか対応を続けている中で、子育てをしながらの歯科受診に悩む方が想像よりも多くいるとわかったので、本格的な託児システムを考え、地域のニーズに応えられるよう取り組んでいます。
- Qどういった託児サービスが受けられますか?
-
A
託児を担当する常勤の歯科助手スタッフは、保育士の資格を持ち、もともと保育の現場で豊富な実務経験を培ったプロです。その専門性を生かして、年齢に合わせたお世話を行っています。新生児から託児可能で、赤ちゃんは、抱っこしながらあやしたり、寝かしつけたり。遊べるお子さんは、一緒におもちゃで遊んだり、本を読んで聞かせたり、親御さんの診療が終わるまで退屈せずに楽しく過ごせるよう柔軟にサポートしています。人見知りの時期で泣いてしまうお子さんもいると思いますが、ご遠慮なくお申しつけください。託児は、診療のご予約時に伝えていただくのが基本ですが、痛みなど緊急の受診の際も利用可能です。
- Q子ども連れで受診しやすい設備を用意されているそうですね。
-
A
当クリニックは2020年に改装し、より小さいお子さん連れの方に配慮した環境を整えました。院内は土足で上がれ、ベビーカーを診療室に持ち込むことも可能。お子さんが眠っている場合は、そのまま起こさずに治療を受けられます。キッズスペースは、お子さんの声が聞こえ、目が届きやすいよう診療室内に設置。しかも、そのすぐ横の診療ユニットとの仕切りはガラス張りになっているので、治療中も小さなお子さんをしっかり見守れます。トイレには、おむつ交換台とベビーチェアを設け、乳幼児を持つ患者さんが安心して来院できるよう工夫しました。
- Q診療面ではどんなメリットがありますか?
-
A
託児システムは、親御さんの治療中にお子さんのお世話をするだけでなく、小さな時から歯科の環境に慣れさせることができる側面もあります。実際に親子で受診される方は少なくありません。むし歯菌がまだいない0歳の時から適切に口腔内を管理すれば、その後のむし歯リスクの軽減が期待できるのはもちろん、治療の負担も抑えられます。当クリニックでは、むし歯を予防するための生活習慣の指導にも注力。親御さんだけでなく、3歳以上のお子さんには直接、むし歯のでき方やおやつの食べ方の指導をわかりやすく楽しい雰囲気で行っています。きちんと話せばお子さんでも理解でき、親御さんと本人の両方にアプローチするほうが伝わりやすいですね。
- Q子どもたちのむし歯予防にも力を入れているそうですね。
-
A
歯医者さんごっこができるおもちゃや、使わなくなったミラーなどの歯科器具をはじめ、キッズスペースには工夫した遊び道具を置いています。その大きな目的は、当クリニックで習慣的に楽しく過ごし、子どもたちに歯科医院は怖い場所ではないと感じてもらうため。こうした配慮をすることで、歯磨き指導の際に自然と積極的になってくれる子が少なくありません。これまでの託児経験を生かしてつくったマニュアルをスタッフと共有し、お子さんと接する時には無理強いせず、優しく応対するよう徹底しています。定期健診では、子育て経験のある歯科衛生士をはじめ、親身に患者さんに寄り添うスタッフが適切なメンテナンスに努めています。