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木下 正史 院長の独自取材記事

きのした歯科医院

(久留米市/荒木駅)

最終更新日:2024/05/15

木下正史院長 きのした歯科医院 main

西鉄バスの工業大学前バス停より徒歩約3分の場所にある「きのした歯科医院」。和風な内装がおしゃれな明るい雰囲気の歯科クリニックだ。院長は2代目である木下正史先生。父が開業した同院を、歯周病治療、インプラント治療、義歯・補綴、虫歯治療、矯正など、幅広い診療に対応しながら守り続けている。「こんなに小さな当院が今まで続けられているのは、通ってくださる地元の皆さんのおかげにほかなりません。地元の皆さんに長く通っていただき、楽しくお付き合いできる関係性をこれからも大切にしていきたいですね」と、笑みを見せる木下院長。患者のニーズに応えることを大切にしているが、さまざまな研鑽を積んできた木下院長ならではの考えもあるという。今回は歯科治療への姿勢や同院の特徴について詳しい話を聞いた。

(取材日2024年4月6日)

先輩歯科医師に導かれオールラウンドな歯科医師に

先生は2代目院長だそうですね。

木下正史院長 きのした歯科医院1

父が40年以上前、私が生まれた頃に開業しました。今でも短時間ですが父も診療に出ており、昔から長く通っておられる患者さんの対応をしています。きっとできるだけ長くその方々を責任持って診たいと考えているのでしょう。私が当院に戻ってきたのは2021年のことです。北海道医療大学歯学部に進み、やはり地元の九州で働きたいと考えて、すぐに久留米で勤務医として働き始めました。とはいえ、子どもの頃から明確に歯科医師をめざしていたというわけでもないんです。もともと自分で塗装までやるほどにプラモデル作りが好きで、この手先の器用さは歯科にも生かせるのではないかと考え、この道を選びました。

さまざまなところで勉強されたとお聞きしました。

最初に勤めた久留米市「田島歯科矯正口腔外科クリニック」では、インプラント治療を専門的に行っていて、初めてインプラント手術のアシスタントも務めました。田島院長とはそう年は離れていないのですが、長崎大学の助教なども務めた方で、年齢が近いのにこんなに素晴らしい先生がいるのか、と衝撃を受けました。1年半ほど勤めたところでインプラント治療以外も学びたいと考え、久留米市小森野の「くすだ歯科医院」に勤めました。楠田院長はオールラウンダータイプ。大学卒業後にすぐに開業され、勉強をしながらたくさんの症例を診てこられた方です。そこで紹介されたのが歯周病・インプラント専門のスタディーグループでした。

セミナーなどにも参加されたのですね。

木下正史院長 きのした歯科医院2

そのスタディーグループでは、歯周病とインプラント治療は切り離せないという考えで、この考え方との出合いはそれまで以上に、「実家を継ぐまでにもっと勉強しなくては」と思うきっかけにもなりました。その後、縁あって鹿児島の「メイプルクリニック」で院長を務めることになりましたが、当時の自分の技量では行き詰まることも多く、霧島にある歯科クリニックの先生のご紹介で、別の勉強会にも参加しました。こちらはオールラウンドな勉強会で、歯内療法や虫歯治療、義歯などについて幅広く勉強しました。こうやって1年に必ず何らかのセミナーに通うことを10年以上続け、「これなら実家に帰っても大丈夫だ」と思えたのが2021年のことです。

レベルの高い治療で、地元の患者へ恩返しをしたい

今はどのような患者さんが来ていますか?

木下正史院長 きのした歯科医院3

メンテナンスへの意識が高い方が非常に多いなと感じています。日によっては午前中全部がメンテナンスの患者さんだったりすることもあるので、私自身がメンテナンスに入るようにもしています。当院に戻ってきて改装をした際、内覧会などは行わず、チラシを自分の足で配って回りました。そのチラシを見た方が最初はちらほらと来てくださり、今は予約でかなり埋まっているというありがたい状況です。父の代からの患者さんもいますし、地元の方に支えられてこのクリニックを運営できていると実感しています。支えてくださる地元の皆さんへの恩返しをしたいという意識で、スタッフ一同、治療に取り組んでいます。

診療で心がけていることは何でしょうか?

患者さんのニーズに応えることです。そのためにもこれまでさまざまな勉強をしてきました。インプラント治療では必ずガイドとなる手術用のテンプレートを使います。自由診療にはなりますが、義歯(入れ歯)だとわかりにくく、装着感も良いことが期待できるノンクラスプデンチャーにも対応しています。勉強し、診療をする中で感じたのが、インプラントや矯正、補綴など、いずれにせよ最終的には咬合(噛み合わせ)が大事だということです。インプラントの治療は行いますが、それがすべてだとは、私は思っておりません。まずは歯を欠損した箇所を義歯でしっかりと噛めるようにめざすことが大事で、どうしても義歯が合わない方のみ、何度も治療の意思を確認した上で、インプラントを行うようにしています。

インプラント治療に慎重になるのはなぜでしょうか?

木下正史院長 きのした歯科医院4

お年を召されて自然と認知症が出てきたりすると、どうしても介助が必要になります。その際により安全性に配慮できるのは、義歯だと思うのです。インプラントだと手入れがしにくく、誤嚥性肺炎のリスクも考えられますが、義歯であればすぐに手入れができ、口腔内を清潔に保ちやすい。それに、もしかするとインプラントを抜くことになるかもしれません。補綴治療やインプラント治療などを行う以上、逆に取ることも考えて治療しなければならないと、尊敬する先生もおっしゃっていました。自分自身も、何度も考えた上でこの答えにたどり着きました。治療するからには責任を持って最後まで付き合う、そして咬合を整えることを重視すると、外科治療がすべてではないと考えています。

子どもの歯科教室など、楽しいイベントも視野に入れて

メンテナンスにもそれらの考えは反映されていますか?

木下正史院長 きのした歯科医院5

もちろんです。当院では先端のエアフローを導入し、歯への侵襲を抑えたメンテナンスに努めています。歯科衛生士と一緒に東京のセミナーにも行きました。インプラント治療を求める方がおられる一方、インプラント手術はしたくない・できるだけ抜歯をしたくないという方もおられます。エアフローの勉強をして以降、私自身の中にあった「外科治療が勝るわけではない」という考えが一層深まったこともあり、保存療法を望まれる患者さんにも、よりしっかりと向き合うようになりました。いずれにせよ大事なのは患者さんの意思・ご希望です。治療のメリット・デメリットなどすべてをお伝えした上で患者さんに選んでいただき、それにしっかりと応えるのが私のモットーです。

待合室にはキッズルームもありますね。

妻が保育士なので、お子さんに喜ばれそうな飾りつけなどもしてくれますし、壁に鉄板を入れて飾りをマグネットでつけられるように、というのも妻のアイデアです。押しピンやテープを使わないので何度でもきれいに飾りつけができて、プロのアイデアはすごいなと思います。近くに女性の歯科医師が開院している小児歯科があるため、子どもの患者さんはそう多くはありませんが、親御さんがお子さんを連れて治療やメンテナンスに来られ、その間お子さんを保育士である妻がしっかり見ている、ということができるので、皆さんも安心しておられるのではないかと思います。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

木下正史院長 きのした歯科医院6

スタッフと「いつかやりたいね」といつも話しているのが、当院で行う歯科の体験教室です。お子さんが歯科の機器に触れたり、模型を作ったり、「なぜエックス線検査が必要なのか」の勉強会なども行ってみたいですね。ありがたいことに忙しくしているのですぐにはできないかもしれませんが、これも支えてくださる地元の患者さんへの恩返しの1つですから、いずれ必ず実現したいと考えています。診療においては町のパン屋さんに行くような気軽さでいつでも気兼ねなく連絡いただき、ここで私とたくさん楽しくお話しし、スタッフともぜひ仲良くしてほしいですね。そうして長く地元の皆さんとお付き合いができれば本当にうれしく思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ノンクラスプデンチャー/8万8000円~、インプラント治療/25万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/55万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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