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お腹の不調を感じたら
受けておきたいピロリ菌検査

岩崎内科

(松山市/本町四丁目駅)

最終更新日:2022/09/27

岩崎内科 お腹の不調を感じたら 受けておきたいピロリ菌検査 岩崎内科 お腹の不調を感じたら 受けておきたいピロリ菌検査
  • 保険診療
  • 自由診療

胃がんの発生リスクを高める可能性のあるピロリ菌だが、その感染者数は国内に数千万規模でいるといわれている。多くのピロリ菌感染者は、自覚症状がないまま暮らしており、それは胃炎や胃潰瘍、胃がんのリスクと隣り合わせに暮らしているようなもの。消化器内科を診療する「岩崎内科」では、疾患の早期発見・早期治療のためピロリ菌検査にも注力。「胃がんの家族歴がある人、家族にピロリ菌に感染している人がいる場合は、ぜひ早めに検査を受けてほしい」と話す岩崎竜一朗副院長に、ピロリ菌の実態や検査の方法、また除菌方法について話してもらった。

(取材日2022年9月8日)

無症状でも感染している可能性が。胃がんの家族歴がある人は早めの検診で予防を

Qピロリ菌とはどのようなものですか?
A
岩崎内科 気になることがあれば、一度相談してほしいと話す竜一朗先生

▲気になることがあれば、一度相談してほしいと話す竜一朗先生

ピロリ菌は胃粘膜に生息するらせん型の細菌で、正式名称はヘリコバクター・ピロリ菌。胃粘膜の老化を進行させてがん化を引き起こす可能性があるほか、胃・十二指腸潰瘍や胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病などとの関連性がわかっています。感染経路ははっきりとはわかっていませんが、口を介した感染や幼少期の食べ物、生水の摂取が大部分といわれています。そのため上下水道が十分普及していなかった時代に生まれた団塊世代以前の人の感染率は約50%と高いのですが、若い世代の感染率は約10%と低くなっています。

Q患者さんからよく相談される症状は何でしょうか。
A
岩崎内科 患者一人ひとりに寄り添い丁寧に話を聞く

▲患者一人ひとりに寄り添い丁寧に話を聞く

胃のむかつき、胃もたれ、空腹時の胃痛、食後の腹痛、食欲不振などの胃の症状の相談は多いです。それらの症状が繰り返すような場合は、ピロリ菌感染が関係している可能性があります。持続する腹痛と黒い便を伴う場合には、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の可能性が高いので、至急受診して相談してください。ただし、ピロリ菌感染により胃炎が進行しても無症状の方も多くいらっしゃいますので、症状がないからといって必ずしも問題がないとは言えません。

Qピロリ菌の検査方法を教えてください。
A
岩崎内科 経験豊富な竜一朗先生による負担の少ない内視鏡検査を実施

▲経験豊富な竜一朗先生による負担の少ない内視鏡検査を実施

ピロリ菌の検査・治療は内視鏡検査により行います。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃がんの治療後である場合に限り、保険診療の適応になります。内視鏡検査を受けて、胃粘膜にピロリ菌に感染しているかもしれない特徴が確認できれば、生検、血液検査、便検査、呼気によるピロリ菌検査などを行います。もし、内視鏡検査をしないでピロリ菌の検査を行う場合は自費診療となります。ピロリ菌の主な感染時期は乳幼児期で、それ以後に感染することは少ないといわれているので、気になる人は若いうちに検査をしておくことをお勧めします。

Qどのように除菌治療を行うのですか?
A
岩崎内科 尿素呼気試験で効果測定を行う

▲尿素呼気試験で効果測定を行う

内視鏡検査で胃炎が確認され、ピロリ菌検査が陽性であれば除菌治療をします。ピロリ菌の除菌療法は、胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗菌薬の合計3剤を同時に1日2回、7日間服用します。除菌後4週間以上経過したら、尿素呼気試験という試験で効果判定を行います。これは朝絶食の状態で来院後に息を調べる検査で、試薬を服用し、飲む前後の息を調べます。除菌治療は、薬の飲み忘れや途中での中断がないようにすることが必要ですので、正しい服用を心がけてください。服用方法に問題がなければ、除菌が期待できます。もし除菌に失敗した場合は薬剤を変更して2次除菌治療を行います。

Qこちらでの胃がん対策について教えてください。
A
岩崎内科 精度の高い検査を提供できるよう心がけている

▲精度の高い検査を提供できるよう心がけている

胃がんは50歳代以降にかかる人が多く、がんによる死亡原因の多くを、日本の男女ともに胃がんが占めています。当院の検診は胃カメラによる内視鏡検査。検診の場合は規定により鎮静剤の使用はできませんが、経鼻内視鏡も導入しており、口からの検査に比べて嘔吐反射が少なくなると見込めますのでお勧めです。愛媛県後期高齢者医療にご加入の方と、2023年2月28日までの期間限定で松山市国民健康保険加入者は無料で検査を受けられます。症状のある人や検診で要精査になった人は鎮静剤が使用可能な保険診療で検査します。内視鏡検査は、胃がんの発見が期待できるのに加え、無症状のピロリ菌による胃炎の患者さんの発見も期待できる機会です。

ドクターからのメッセージ

岩崎 竜一朗副院長

ピロリ菌除菌で胃がん予防が望めます。年齢が若いほど、また粘膜萎縮の程度が軽いうちに除菌するほど胃がんの予防効果が期待できることがわかっていますが、実態としてはピロリ菌に感染していても無症状で過ごされている場合がほとんどです。胃がんの家族歴があったり、家族にピロリ菌に感染している人がいる場合は必ず検査を受けるようにしてほしいと考えています。また、ピロリ菌の除菌後は胃がんのリスクは確実に減少しますが、リスクそのものは長期にわたり残存します。除菌成功後にがんが発見される場合もあり、10年以上経過後に胃がんが発症したケースも。ですから除菌後も1~2年に1回は内視鏡検査を受けるようにしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ピロリ菌検査/5000円

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