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秋山 良則 院長の独自取材記事

秋山医院

(仲多度郡多度津町/多度津駅)

最終更新日:2022/08/22

秋山良則院長 秋山医院 main

香川県多度津町の住宅街に位置する「秋山医院」は、昭和初期から長きにわたり、地域のホームドクターとして町の人々の健康を見守り続けている。秋山良則先生は、祖父、そして父から同院を継承した3代目院長。開院当初から変わらず内科を標榜科目としながら、現在は秋山先生の専門である消化器内科、循環器内科にも力を入れている。地域医療のネットワークを構築し、患者を基幹病院へ迅速に紹介する体制を整えるだけでなく、先代から続く在宅医療にも訪問看護ステーションと連携して取り組む。取材中に患者が次々と訪れる様子からも、同院が地域にとって欠かせない存在であることがうかがえた。「地域の皆さんのかかりつけ医として、信頼される医院であり続けたい」と語る秋山院長に、クリニックの特徴や診療体制について話を聞いた。

(取材日2022年7月14日)

先代の思いを受け継ぎ、地域医療へ貢献

こちらの医院はおじいさまが始められたそうですね。

秋山良則院長 秋山医院1

祖父が昭和初期に当院を開業したと聞いています。その後、父の継承を経て、1990年に私が受け継ぎました。標榜科目は祖父の代から一貫して変わらず内科で、現在は小児科や、私の専門である循環器内科、消化器内科にも対応しています。祖父の代から合わせると、当院の歴史は70年以上になるでしょうか。私が継承する際に診察スペースを改築したので、院内の様子は変わっていますが、開業当時から地域密着型のクリニックであることに変わりはありません。子どもの頃から祖父や父が「町医者」として働く姿を見てきて、私も自然と医師を志すようになりました。今は町医者よりも「地域のかかりつけ医」と言うほうがいいかもしれませんが、地域の患者さんに頼りにされる医院をめざす想いは先代の頃から変わりません。

地域のかかりつけ医ならではの長所についてお聞かせください。

地域の方々が気軽に何でも相談できる点だと思います。こちらで対処できる範囲の治療はもちろん行いますし、専門的な治療が必要な場合は、ほかの病院へ紹介することも可能です。当院であれば、四国こどもとおとなの医療センターや、香川労災病院、坂出市立病院などと連携しているので、すぐに対応できます。地域のかかりつけ医として、患者さんに「まずはここに行けばいい」と思ってもらえるようになるには、地域医療のネットワークを充実させておくことが不可欠ですね。

貴院にはどのような患者さんが来られますか。

秋山良則院長 秋山医院2

9割以上が地元の方です。この地域の方は皆さん人情味があって、昔ながらの町や人の良さがあると感じます。子どもの頃からずっと通っていて、先代もしくは先々代から知っているなんて患者さんもいらっしゃいます。年齢層でいうと若い方も来られますが、内科ということもあってか、ほとんどは高齢の方ですね。主訴は高血圧や糖尿病などの慢性疾患で、継続的に通われている方が圧倒的に多く、ほかには慢性肝炎や喘息、肺気腫など、人によってさまざまです。夏季であれば、熱中症や脱水症状を訴える方も増える傾向にあります。

迅速な病状把握を重視し、在宅医療にも力を注ぐ

特に力を入れていることについて教えてください。

秋山良則院長 秋山医院3

迅速に病状把握ができるよう、採血による生化学検査を導入しています。肝機能や腎機能、血糖値などは即日結果を確認することが可能です。定期的に通院している患者さんは病状を把握しやすいですが、初診の場合はそうではありません。検査をしても、「数日後に結果を聞きに来てください」と一度帰してしまうと、そのまま結果を聞きに来られないかもしれない。もしも重大な病気が潜んでいたら、そこで発見が遅れてしまいますよね。それを防ぐためにも、生化学検査は特に初診の方に積極的に受けていただいています。とはいえ、特に循環器においては画像診断が不可欠であると考えているので、重篤な疾患がある可能性を少しでも感じたら、他院を紹介して精密検査を勧めることもあります。

漢方治療も取り入れられていると伺いました。

西洋医学だけでなく、東洋医学ならではの治療についても学びたいと、製薬会社さんからの案内で漢方治療の勉強会に行っていた時期がありました。西洋医学の副作用を心配していたり、治療薬に対する不安があったりする患者さんがいらっしゃった場合は、漢方治療の選択肢を示すことで安心していただける場合があります。東洋医学もうまく取り入れながら、幅広い治療を提供できる点では、漢方について学んで良かったと思っています。

在宅医療にも対応されているそうですね。

秋山良則院長 秋山医院4

在宅医療は先代の頃から取り組んでいて、主に地域の方々のお宅を訪問しています。訪問頻度は患者さんの重症度によって1ヵ月に1回、3ヵ月に1回など、さまざまです。先ほど、地域の基幹病院と連携しているというお話をしましたが、在宅診療についても、24時間体制の訪問看護ステーションとの連携を大事にしています。訪問看護ステーションの方と交互に訪問したり、私がすぐに向かえないような緊急の場合は、ステーションの方に先に行っていただいたり。在宅医療では患者さんを最期まで看取る場合もあるのですが、様子を長く見守らせてもらった方は、その分思い入れも強くなりますね。地域のかかりつけ医として、当院になかなか来られない方もできるだけサポートしていきたいと思っています。

患者と接する際のモットーは「親切に、親身に」

患者さんと接する際に、心がけていることはありますか。

秋山良則院長 秋山医院5

とにかく親切に、そして親身に接することです。日頃の診療の際はもちろん、他院へ紹介する場合も、患者さんの希望をよく聞き取った上で、病床の空き具合なども確認しながらできるだけマッチする病院を紹介するようにしています。この「親切に、親身に」のモットーは、当院のスタッフも大切にしてくれていますよ。日頃から私が細かく言わなくても、患者さんに対して優しく親身になってくれる事務員、看護師ばかりです。あとは初診の方はもちろん、定期的に継続診療を受けに来る方に対しても、しっかりコミュニケーションを取って、変わったことがないかを聞き取るようにしています。

先生の趣味や休日の過ごし方を教えてください。

昔から旅行が好きです。感染症禍となる前は、家族でよく国内旅行に出かけていて、47都道府県はすべて制覇しています。今はなかなか難しいので、散歩をしたり、家でのんびりしたりして過ごすことが多くなってしまいましたね。とはいえ健康維持ができるよう、十分な睡眠は確保するようにしています。どれだけ忙しくても7時間は寝るようにしていると、比較的元気でいられます。今の世の中が落ち着いたら、また妻や娘たちと旅行に行きたいです。

医師として喜びを感じる瞬間について、また併せて読者へのメッセージもお聞かせください。

秋山良則院長 秋山医院6

医師として喜びを感じる瞬間は、やはり患者さんが元気になった姿を見たときですね。特にがんや心筋梗塞、脳卒中などの深刻な病気は、早期発見・早期対応ができるかどうかが非常に重要です。当院で患者さんの状態を素早く判断して大きな病院を紹介し、治療を経て無事退院されるようにといつも考えています。今後も、祖父や父から受け継いできた多度津町のかかりつけ医の役割を末永く全うしたいです。当院は外来診療はもちろん、在宅医療にも対応しています。地域のネットワークを利用して適切な病院を紹介することもできますので、まずはお気軽にご相談ください。当院は地域密着型の医院として、患者さんに信頼されるような医療機関であり続けたいと思っています。

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