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和泉 賢一 院長の独自取材記事

いずみ内科医院

(高松市/屋島駅)

最終更新日:2023/01/31

和泉賢一院長 いずみ内科医院 main

高松市高松町、喜岡寺の目の前に位置する「いずみ内科医院」は、住宅と田畑が広がるのどかなエリアで地域住民の健康を守り続けてきた。1985年に先代院長が開業し、息子である和泉賢一先生が2年前に院長に就任。和泉院長は大阪府の市立病院で研鑽を積み、香川県済生会病院では循環器内科医長を務めた。虚血性心疾患や心不全といった心臓の病だけでなく、循環器との関係性が深い生活習慣病にも精通する。「病気のこと以外でも、何でも相談してほしい」と話す和泉院長からは、地域のかかりつけ医としての熱い使命感が感じられた。先代の志も一緒に継承し、地域医療への貢献をめざす和泉院長に、医院を継承した経緯や患者との向き合い方、今後の展望などを聞いた。

(取材日2022年11月10日)

地域に深く根差し続ける医院を父から継承

院長に就任されるまでの経緯をお聞かせください。

和泉賢一院長 いずみ内科医院1

当院は先代院長で現在理事長である父が、およそ40年近く前の1985年に開業しました。私が2歳のときのことです。私は生まれも育ちも高松町で、高校生までこの地元で過ごし、大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)へ進学しました。医師になりたいと思ったのは、やはり父の影響でしょうか。卒業後は循環器内科を専門とし、大学病院で研鑽を積んだ後、大学と同じ大阪府にある市立ひらかた病院に勤務しました。帰郷後は香川県済生会病院で循環器内科医長を務め、2年前からは済生会病院で外来の医師として勤務を続けながら、当院の院長に就任。このタイミングで実家へ戻ったのは、循環器内科の医師として満足のいく経験を積めたからです。父が70歳を超えていたという事情もありました。

これまでに、どんな症状の患者さんを診てこられたのですか。

心臓を専門として広く全般的に診療・診察を行ってきましたが、特に虚血性心疾患や心不全の患者さんをよく診ていましたので、これらの疾患の治療経験は豊富だと思います。ひらかた病院の時は、病院の規模が大きく診療科も多かったので、内科の中でも循環器内科に特化して経験を積んでいたのですが、済生会病院では急性心筋梗塞の患者さんに行う緊急心臓カテーテル治療のほか、肺炎など広く内科の疾患に対応していました。済生会病院には4年勤務していましたので、当時から引き続き当院へ来てくださっている患者さんもいらっしゃいます。幅広い治療によって得た知識と経験を、これからも当院での診療に生かしていきたいです。

現在の患者さんの主訴はいかがでしょう。

和泉賢一院長 いずみ内科医院2

父が糖尿病を専門としていましたので、現在も生活習慣病で通院されている患者さんが多い印象です。年齢層はご高齢の方が多く、高血圧の投薬管理など、全身管理を含めて診療させていただいています。また、私が引き継いでからは超音波検査や不整脈のホルター心電図など、循環器に関する検査が可能な医療機器を新たに導入しています。動悸や脈が飛ぶ感じなど不整脈が疑われ るような症状がある時は、1日検査機器をつけて普通に生活していただくホルター心電図を、動いた時の息切れや胸の痛みがある場合は運動負荷心電図をお勧めします。また、心電図異常がある場合や心臓に雑音がある場合は心臓超音波検査を提案させていただきます。

すべては患者のために。患者に合った治療を提供したい

診療体制についてお教えください。

和泉賢一院長 いずみ内科医院3

医師は理事長と私の2人体制です。理事長の診療時間は火曜日の午前中と金曜日の午後で、理事長の診療時間以外は、私が診療しています。私が感染症専用の外来や、検査で席を外している場合は理事長が診療する場合もあります。また、以前から通院されていた患者さんが中心となりますが、昼休みの時間などを使っての往診にも対応しています。

先代と一緒に診療されるようになって、学ばれたことはありますか。

寛容さ、でしょうか(笑)。父が専門とする糖尿病の治療は、お薬を飲むだけではなく、食事や運動など生活全般を見直し、血糖値をコントロールしていくことが重要です。医師の立場からは、「これがいい」という治療案はすぐにわかりますが、患者さんのご事情は実にさまざまです。「ストレスが多く、どうしても甘い物が欲しくて食べ過ぎてしまう」という方や、「食事の管理をしてくれていた家族が、体調を崩してしまった」という方もいらっしゃいます。そのようなときに、まずは患者さんのご事情ごと受け入れ、一緒に考えようとする父の姿から、患者さん本位の診療とは何かということを、非常に多く学んできました。かつて、父は地域に根差した医院にしようというポリシーを持って開業したと聞きました。私は院長になってまだ2年ですが、父のその想い、志も一緒に引き継ぎながら、地域医療に貢献したいと思っています。

診療をする上で、やりがいを感じる瞬間をお教えください。

和泉賢一院長 いずみ内科医院4

職業柄、患者さんが突然亡くなるということがあります。これは大阪でも高松でも経験してきましたが、「もっと自分に何かできたのでは」と、どうしても考えてしまいます。「前にお話ししたときは、あんなにお元気だったのに」と。ただ、もし仮に学生時代に戻ったとしても、私は循環器内科を専門に選ぶと思います。心不全などは薬が有用かどうかもダイナミックにわかりますし、心筋梗塞や狭心症などの治療も同じく、治療の結果がダイレクトに実感できます。患者さんが回復に向かう姿を目の当たりにできると、やはりやりがいを感じます。

地域のかかりつけ医として、何でも相談できる医院に

休日はどのようにお過ごしですか?

和泉賢一院長 いずみ内科医院5

わが家には子どもが3人いますので、休みの日は家族と過ごすことが多いです。公園や買い物に行ったり、習い事の発表会を見に行ったり、普通のお父さんとして過ごしています。その他に、最近は新型コロナウイルス感染症の影響であまりできていないのですが、トライアスロンという趣味もあります。大学生になってから挑戦するようになり、コロナ禍の前には、石垣島の大会や、丹波、赤穂の大会にも出場しました。このコロナ禍が落ち着いたら、また大会に出場したいです。

今後の展望をお聞かせください。

これまでの地域に根差した医療を続けながら、患者さんにとってより良い医療を受けていただけるように、当院で行えることはさらに発展させつつ、詳しい検査や治療が必要であれば大きな病院に限らず他の医療機関との橋渡しを行っていきたいです。そして他の医療機関へご案内して終わるのではなく、地域へ帰って来られた後も、連携先の先生の意図をくみながら、患者さんに合った治療をしっかりと引き継いでいきたいです。

最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

和泉賢一院長 いずみ内科医院6

地域の皆さんのかかりつけ医として、病気のことだけでなく、介護関係のことでも、まずはご相談いただければと思います。当院で対応できることは適切に対応させていただきますし、対応が難しい事例については、相談先をご紹介することもできます。いずみ内科医院は、あと3年で40周年を迎えます。これからも高松市高松町で、地域の皆さんを支え続けますので、お困り事があればお気軽にお越しください。

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