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泉 大輔 院長の独自取材記事

泉胃腸科医院

(松江市/松江しんじ湖温泉駅)

最終更新日:2023/12/27

泉大輔院長 泉胃腸科医院 main

1987年の開業以来、松江市で長年地域医療に尽力してきた「泉胃腸科医院」。2020年に同院を継承した泉大輔院長は、前院長が大切にしてきた診療方針を継承しつつ、2023年に同院を移転・新築。専門性の高い技術と先進の医療機器でもって苦痛の少ない内視鏡検査をめざすだけでなく、便秘や肛門周辺のトラブル、生活習慣病などの内科全般と、発熱の外来にも対応し、小児から高齢者まで多くの患者に対応している。院内は、大腸内視鏡検査専用のトイレや個室のリカバリールームが設けられるなど、患者の気持ちに配慮した設計が随所に見られ、リニューアルによってより受診しやすい環境に。経験に裏付けされた自信を垣間見せつつも、決して偉ぶることなく気さくで話しやすい院長に、同院が診療において重視していることなど、詳しく話を聞いた。

(取材日2023年11月14日)

早期発見・早期治療をめざし、消化器内科の道へ

木がふんだんに使用され、明るくて広々とした院内ですね。

泉大輔院長 泉胃腸科医院1

ありがとうございます。当院は前院長である私の父が「がんの早期発見・早期治療」をめざし、1987年に開業しました。そして、2023年に新築・移転を行い、10月から今の場所で新たなスタートを切りました。リニューアルに際してこだわったのは、シンプルで機能的でありつつ、明るくて開放的な空間にすることでした。特に待合室については、患者さんがゆったりと過ごしていただけるように広く設計してあります。また、私の専門分野である胃と大腸の内視鏡検査についてはスペースを拡充させ、専用のトイレをご用意するなどして患者さんがより受診しやすい環境になりました。発熱症状のある方については、通常の玄関とは別に感染症室専用の入口を設け、ほかの患者さんと動線を分ける配慮をしています。

医師になられたのはやはりお父さまの影響からでしょうか。

そうですね。一番身近な職業が「医師」でしたし、実家と医院が近かったので、学校から帰宅するとよく見に行っていました。開業時はまだ幼稚園児だったんですが、今来院されている患者さんの中にはその頃の私を知っている方もいて、「あの小さかった大ちゃんが」と言われることもありますよ(笑)。父が立ち上げた医院、そして頼って通ってきてくれる患者さんの健康を守っていきたいと、私も自然とこの道を志していましたね。当院はあえて予約制にしていないんですが、それは父の診療モットーである「来た人は全員診る」という姿勢を受け継いでのことです。予約制にするとどうしても「はい、ここでストップ」と区切らなくてはならないので、「その日に来たい人が来られる医院」であるよう、できる限り力を尽くしています。

ご専門に消化器内科を選ばれたのも自然な流れだったんですね。

泉大輔院長 泉胃腸科医院2

もちろん父の影響もありますが、大がかりな手術を行う消化器外科に進もうと考えた時期もあったんですよ。ですが、「なるべく早期で発見する」ということがいかに患者さんにとって重要かを実感して、内視鏡検査を行う消化器内科に進むことを決断しました。状態が悪くなってから外科で治療するというのはなかなか大変で、患者さんの体の負担も大きいんです。それよりも、なるべく早く見つけて治療につなげるということのほうが患者さんにとって有益だと考え、内視鏡を中心に研鑽を積んできました。

苦痛の少ない内視鏡検査をめざし、便通異常にも対応

内視鏡治療について詳しくお聞かせください。

泉大輔院長 泉胃腸科医院3

内視鏡については、病院に勤務していた頃にESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)という非常に細かい操作が要求される治療を数多く行っていましたので、安心してお任せいただければと思います。また、胃カメラや大腸カメラでポリープが見つかった場合、取れるポリープはすべてその場で取りますので、あらためて受診しなくても良いというのが当院の特徴の1つです。ほか、当院では鎮静薬を使用した内視鏡検査は行っていませんが、その代わりにこれまでに培った技術を生かし、更にアップデートさせていくことで、苦痛の少ない検査になるよう尽力しています。使用する医療機器に関しても、常にアップデートし、先進のものを導入するようにしています。

便秘などの便通異常や、痔についても診ていただけるそうですね。

はい。現在、島根大学医学部附属病院には「便通異常のための外来」、いわゆる便秘のための外来が開設されているんですが、その立ち上げに携わらせて頂きました。便秘や下痢症状が「実は大腸がんの初期症状だった」というケースもあります。大学での経験を生かせたらと思っておりますので、便通でお困りのことがあったらご相談いただけたらと思います。痔に関しては、当院の肛門外科でお尻の膿を切開したり、小さなポリープを切除したりすることができます。痔の根治術などの手術は当院では行うことができませんが、速やかに専門の医療機関をご紹介しますので、お尻で何かお悩みがあればぜひ一度ご相談ください。

診療の上で大事にされていることは何ですか。

泉大輔院長 泉胃腸科医院4

やはり早期発見・早期治療を第一にめざすということと、最初から治療方針を決めつけるのではなく、患者さんの症状に合わせて治療を考えることをモットーにしています。「この病気だから、この治療」というのはもちろんあるんですが、それだけでは快方につながらないことがあるんですね。特に消化管の病気というのは、胃がんや食道炎のように目で見てわかる疾患と、胃腸の動きや胃酸の酸性状況などの機能的な疾患が絡んで複合的になっているので複雑なんです。ですから、症状を見ながらお薬を足していったり、逆に引いていったりという微調整が欠かせません。そのため、患者さんのお話をよくお聞きし、お一人お一人の症状に合わせた治療を行うことを大切にしています。その分、待ち時間が少し長くなることもあって申し訳ないのですね。二診制で対応するなど、できるだけスムーズな診療を行えるように努めています。

生活習慣病などの内科全般の診療にも対応

胃がんや大腸がんなどを早期発見するために、内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるべきですか。

泉大輔院長 泉胃腸科医院5

胃カメラは20歳、大腸カメラは40歳になったタイミングで、症状がなくても1回は受けていただきたいと皆さんにお伝えしています。胃カメラに関しては、ピロリ菌の有無を把握しておくことが重要で、「お酒は飲まない」「ピロリ菌もいない」という方は、2年に1回のペースで松江市が実施している胃がん検診などを利用していただければと思います。一方、ピロリ菌の除菌を図った後の方や、飲酒や喫煙歴がある方は毎年の受診をお勧めしています。大腸カメラに関しては、症状がなくても5年に1回をお勧めしています。ただ、健康診断などで便の潜血検査が陽性になった方は「痔だ」と思い込まず、なるべく早く受診なさってください。実は、大腸は「どれほど一生懸命に見ても2割は見逃す可能性がある」と言われるほど、複雑な形状の器官です。大腸ポリープを取った方も、2年後にもう一度、見逃しがないかの確認をする意味も含めて受けていただければと思います。

プライベートではどのような趣味をお持ちですか。

一番の趣味は釣りですね。月に1回か2回、船に乗って海釣りに行って、釣った魚を自宅でさばいているんです。もちろん魚をさばいた後は台所の掃除まできちんとやります。もしも奥さんに怒られるようなことになったら、もう行けなくなりますから(笑)。たくさん釣れたときには、サクにして当院のスタッフにも配っているんですよ。毎年イカ釣りにも行きますが、イカは冷凍保存できるので喜んでもらえますね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

泉大輔院長 泉胃腸科医院6

当院は、内視鏡や便通異常の治療を得意としていますが、健康診断や内科全般にも対応しています。糖尿病や高血圧などの生活習慣病でいらっしゃる患者さんは非常に多いですし、肛門のトラブルでは10代、20代の若い方もいらっしゃいますので、気になる症状があればお気軽にご相談ください。受診に予約は必要ありませんが、内視鏡検査については秋口から冬にかけてご予約で埋まることが多いので、春先から6月くらいまでの時期の方が比較的受診しやすいと思います。循環器や呼吸器の病気、また手術が必要と思われるケースなど、当院で対応できないものについては地域の医療機関と連携し、信頼できる医療機関をご紹介します。その点についてもご安心ください。お体で何かお悩みがあるとき、当院が窓口となってお話を伺えればと思います。

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