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花粉やダニが引き起こす
アレルギー性鼻炎の治療

谷口耳鼻咽喉科

(西宮市/夙川駅)

最終更新日:2024/04/15

谷口耳鼻咽喉科 花粉やダニが引き起こす アレルギー性鼻炎の治療 谷口耳鼻咽喉科 花粉やダニが引き起こす アレルギー性鼻炎の治療
  • 保険診療

アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやカビ、ダニなどが原因となって起こる「通年性」と、花粉が原因で飛散時期に発症する「季節性」に分けられる。アレルギーを引き起こす原因物質が鼻の粘膜や体内に侵入することによって、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみ・喉の違和感といった症状が発現するのが特徴だ。どちらも年々増加の一途をたどっていることから、最近では「国民病」とまで言われるようになった。また全体の患者数が増加しているだけでなく、発症の低年齢化も確認されている。アレルギー性鼻炎のつらい症状を和らげるためにはどうすれば良いのか。「谷口耳鼻咽喉科」の石田春彦院長に受診のタイミングや治療法について詳しい話を聞いた。

(取材日2024年4月4日)

早めの受診で自分に合った治療法を選択することが重症化回避とQOL向上の鍵

Qアレルギー反応はなぜ起こるのでしょうか?
A
谷口耳鼻咽喉科 穏やかで優しい口調が印象的な石田院長

▲穏やかで優しい口調が印象的な石田院長

アレルギー反応には、ダニ・ほこり・カビなどが原因となって起こる通年性と、スギやヒノキなどの花粉が原因で引き起こされる季節性があります。そうしたアレルゲンが鼻の粘膜に入り、アレルギー発症の原因となるIgE抗体量が一定レベルを超えるとアレルギー反応が起こって症状が出るようになります。近年増加している通年性アレルギー性鼻炎はハウスダストなど季節を問わず存在するものが原因となる総称で、季節性アレルギー性鼻炎は主に花粉など飛散する季節が決まっているので花粉症と言われていますが、原因となる物質が異なるだけで、鼻の粘膜などで起こるアレルギー反応は同じです。

Q具体的な症状を教えてください。
A
谷口耳鼻咽喉科 検査を受けることでアレルゲン物質の早期発見につながる

▲検査を受けることでアレルゲン物質の早期発見につながる

症状の多くは、通年性・季節性ともにくしゃみ・鼻水・鼻詰まりといったものです。くしゃみと鼻水は、ヒスタミンという物質が鼻粘膜内の神経に作用し、その神経の反射で起きると考えられています。また鼻詰まりは、ロイコトリエンという物質などが粘膜のむくみを起こしたり、炎症細胞を鼻粘膜に集める働きをすることによって起こります。花粉症の場合は、目のかゆみ、涙が出やすいという症状や、最近は喉の粘膜に花粉が付着することで、喉がイガイガするなどの違和感や咳を訴える人もいます。

Q検査方法について教えてください。
A
谷口耳鼻咽喉科 採取した血液で41項目のアレルギー検査ができる機器も導入

▲採取した血液で41項目のアレルギー検査ができる機器も導入

まずは診察で症状を聞き、鼻の内部をチェックします。鼻粘膜の状態や鼻汁などからアレルギー性鼻炎と診断できる場合もありますが、その後の治療やセルフケアの面から考えると血液検査でアレルゲンを特定することが望ましいです。当院では、指先から採取した2~3滴の血液でアレルゲン41項目を調べる検査を行っています。注射器を使用しないので、幼児でも受けやすい上に、30分程度で結果がわかるのでメリットは大きいでしょう。

Q治療方法はどのようなものがありますか?
A
谷口耳鼻咽喉科 鼻詰まりが強くなる人にはレーザー治療の選択も可能

▲鼻詰まりが強くなる人にはレーザー治療の選択も可能

内服薬・点鼻薬・点眼薬による治療がメインです。内服薬にもいろいろな種類があり、眠気の出にくいものや1日の服用回数を1回にできるものなど、患者さんの生活スタイルに合わせて適した処方が行われます。また、鼻詰まりが強くなる人にはレーザー治療が有用な場合もあります。さらに、スギ花粉とダニのアレルギー性鼻炎を対象とした舌下免疫療法も治療法の一つです。3~4年間と治療に時間はかかるものの、根本的な改善が望めますので、当院では舌下免疫療法にも力を入れています。幅広い治療法から、ご自身で選択することが可能です。

Qどのようなタイミングで耳鼻咽喉科を受診すれば良いでしょうか?
A
谷口耳鼻咽喉科 セルフケア法の指導を受け、定期的に検診を受けることが大切

▲セルフケア法の指導を受け、定期的に検診を受けることが大切

アレルギー性鼻炎の場合は、くしゃみや鼻水といった症状から「風邪かな?」と自己判断してしまいがちですが、専門の医師による検査を受けることでアレルゲン物質の早期発見につながります。その上で、通年性・季節性ともに早めの治療を開始することが重要なポイントです。特に花粉が原因の場合は、飛散時期に入る前に治療を始めれば、重症化を防ぎ症状の抑制を図ることもできるでしょう。むやみに市販薬を服用するよりも、医師から正しいセルフケア法の指導を受け、定期的に検診を受けることも大切です。

ドクターからのメッセージ

石田 春彦院長

アレルギー性鼻炎は、重症化すると睡眠不足や集中力の低下などを伴い、QOLの低下につながりやすくなってしまいます。しかし、専門の医師によってアレルゲン物質を特定し、早めに治療を始めることで症状を抑えることもめざせます。最近は、ライフスタイルに合わせてさまざまな治療法を選択することもできるので、不快症状を我慢せずに受診しましょう。当院では患者さんが十分に納得して治療を受けられるよう、お話をしっかりと聞き、丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけています。質問にもできる範囲でなるべくお答えしますので、わからないことは何でも聞いてください。

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