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津久井 真紀子 副院長の独自取材記事

加藤眼科医院

(西尾市/西尾駅)

最終更新日:2023/11/29

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院 main

40年の長きにわたり地域のかかりつけ医として親しまれている「加藤眼科医院」。加藤広子院長が開業し、現在は娘の津久井真紀子先生と母娘2代で診療にあたる。西尾で生まれ育った津久井先生は大学卒業後、斜視や小児眼科を中心に勉強を重ね、10年前から同院へ。これまでの診療や研究の経験から「幼少期の目の発達はとても重要。生後間もなくであっても気になることがあればすぐに相談していただきたい」と呼びかける。優しい笑顔とやわらかな語り口が印象的だが、私生活では4人の子どもの母親で、休日には子どもたちのために走り回っているという。公私ともパワフルに過ごす津久井先生に開業からの経緯や診療方針、力を入れている治療などについて話を聞いた。

(取材日2019年12月24日)

開業40年。母とともに地域住民の目の健康を守る

耳鼻咽喉科と眼科が一緒になっているそうですが、どういう形態のクリニックなのでしょうか。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院1

もともとは私の両親が40年前に開業したんです。同じ建物内に、父の加藤俊徳が院長を務める「加藤耳鼻咽喉科医院」、母の加藤広子が院長を務める「加藤眼科医院」があります。入り口を入ると左右に分かれていて、スタッフも含めてそれぞれで運営しています。私は10年ほど前から眼科の医師として「加藤眼科医院」に非常勤で勤務し、ほかの日は名古屋市のJCHO中京病院、中京眼科、一宮市の大雄会第一病院、などで斜視弱視の外来と手術を担当しています。ちなみに、私の夫は耳鼻咽喉科医師で現在はJCHO中京病院に、4月からは「加藤耳鼻咽喉科医院」に勤務します。

ご両親の背中を見て医師をめざされたのですか。

小さい頃から両親が働く姿を間近で見ていて、子ども心に「お医者さんってすごいな」と思っていました。私の面倒は祖母が見てくれて、診療を休めない両親が入学式や卒業式、運動会にも来てくれたことは一度もありませんでした。運動会ではお友達のご家族に混ぜてもらってお弁当を食べていたんですよ。祖母が大好きでしたし、当時はなんとも思っていませんでしたが、今考えたらちょっとかわいそうだなと(笑)。でも、やはり医師という仕事はすてきだなと思い、両親と同じ道を歩むことにしました。眼科を選んだのは、研修医時代を過ごした中京病院で眼科を回った時に面白そうだと感じたからです。研修医を終え、その後中京病院の眼科に所属して鍛えられました。私は現在も中京病院で小児眼科、斜視弱視の外来を担当させていただいているほか、研究にも参加させていただいています。

こちらのクリニックの患者層と診療内容について教えてください。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院2

患者さんは近隣にお住まいの方を中心に、小さなお子さんからお年寄りまで幅広いですね。開業当初から通われているおじいちゃん、おばあちゃんもいらっしゃいますよ。母と私の2人体制で、患者さんのご希望に合わせて担当させていただいていますが、ご年配の方はやはり母を希望される方が多いですね。あとは女性医師ということもあり、お子さんもたくさん来られます。診療内容は一般的な眼科を中心に、専門の斜視弱視、小児眼科まですべてです。オルソケラトロジーや、眼瞼、翼状片などの小手術も行っています。白内障は中京眼科をはじめ近隣施設にご紹介し、網膜剥離などの硝子体手術や難症例は連携している中京病院にご紹介しています。勉強熱心で幅広い知識と開業医として誰にも負けない経験を持つ母と、難症例が集まる中京病院での経験と最新の治療や専門分野に通じる私で、地域の患者さんに柔軟に対応させていただいています。

幼少期の目の発達を大切に。斜視弱視治療にも力を注ぐ

津久井先生の専門分野についてお話しいただけますか。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院3

斜視弱視と小児眼科に一生懸命取り組んできました。斜視というのは、正面を見たときに片方の目は真っすぐ向くけれどももう一方の目が違う方向を向いている状態をいいます。見た目の問題だけと思われがちですがそうではなく、脳科学と密接に関係しています。というのは、私たちは両目で物を見ることで、「立体視」といって物の奥行き感を認識しています。立体視は生まれた時から誰にでもあるわけではなく、右目と左目で同時に物を見ることで5歳頃までの幼少期に頭の中で育つ力なんです。大人になってからでは育てることはできません。ですから、小さい時から両目できちんと見て脳が認識する力を育てることが大事なんです。これから3Dなどが増えて立体的な感覚がより必要になってくることを考えると、今の子どもたちは私たちの時代以上に見る力をきちんと育てることが大切だと思います。

斜視の治療について教えてください。

斜視と一言で言ってもいろいろなタイプがあります。眼鏡で矯正する方法もありますが、根本的な治療法は手術です。子どもの斜視には様子を見てもいいタイプとすぐに治療が必要なタイプとがあり、大丈夫だと言われていたのにそうではなく、もっと早く治療をしていたらよかったのにと思うことも少なくありません。実は、お母さんは見慣れすぎて気づかないこともあって、おばあさまや幼稚園の先生に言われたりして受診される例が意外に多いんです。最近はスマートフォンやゲームなどの使いすぎで片方の目が内側に向く内斜視になる子が増えているのではないかという研究が全国的に進められていて私も参加しています。小さい頃に発達する視力や両眼視は一生を左右するほど大切です。斜視は症状によってはゼロ歳児でも手術をすることがあります。診察や検査も年齢や発達に応じて行えます。気になることがあればお気軽にご相談いただければと思います。

診療の際に心がけていることはありますか。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院4

まず、患者さんのお話にできるだけ耳を傾けること。そして、何にお困りなのか、何を心配されているのかを的確に捉えて、患者さんのお気持ちに沿うような診療をできるよう努めています。お子さんに対しては、嫌な思いをさせず、怖がらせないよう心がけています。特に斜視の診察などは泣いてしまうと目が見えず診察になりませんし、眼科では光を目に当てるのでまぶしいぐらいのことはありますが、それ以外に嫌な思いはしないと思います。それでも診察室に入ると不安で泣いてしまうお子さんもいらっしゃるので、優しく話しかけたり手にキャラクターを持ったりして楽しく治療を受けていただけるよう工夫しています。

温かい雰囲気を大切に、ニーズに合わせた変化も

こちらのクリニックの特色はどんなところですか。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院5

開業当初からの看護師など長く勤めているスタッフが多く、しかも皆さん地元の方なので、西尾の町のような温かく親しみやすい雰囲気が特徴でしょうか。看護師は気配り、目配りしながらきちんと仕事をしてくれるのはもちろん、ベテランが若手を引っ張ってよくまとまっていますし、患者さんに対してもとても優しいです。院内の設備やシステムなどは昔ながらのスタイルを続けているところがあり、例えば予約はクリニックの前にノートを置いて、そこに名前などを書いていただいているんですね。今どき珍しいのですが(笑)、年配の患者さんにはこの形が好評なんです。ただ、若い方にはホームページなどのほうが情報を確認したり予約を取ったりしやすいので、将来的にはより時代や患者さんのニーズに合ったスタイルも取り入れていきたいなと考えています。

休日はどのように過ごされていますか。

実は子どもが4人いまして、一番上は高校生、下の子は3歳なんです。真ん中の男の子たち2人はソフトボールとサッカーのチームに入っているので、その応援に行ったり、3歳の子はまだまだ手がかかりますし、お休みといっても仕事以上にばたばたと動き回っていますね(笑)。育児の合間には時間をつくって、勉強会や研究に参加するなど、日々アップデートするようにしています。いろいろな刺激を受けて、学んだ新しい知識を診療に生かしたいんです。毎日の診療だけでなく、こういった勉強の時間も大切にしたいと考えています。

読者へのメッセージと今後の展望をお願いします。

津久井真紀子副院長 加藤眼科医院6

ちょっと見にくいな、いつもと違うなと思われたら、些細なことでも構いませんのでなんでもご相談ください。母をお手本に日々真摯に診療に取り組んでいきたいと思っています。母の診察はとても丁寧なんです。その分時間がかかりますが、患者さんは満足してお帰りになられるので、私も同じように丁寧に診察して、皆さんの健康のためにお役に立てればと思います。

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