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清水 周哉 院長の独自取材記事

山川内科

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2023/07/27

清水周哉院長 山川内科 main

栄駅から徒歩数分の大型医療ビル5階にある「山川内科」。1985年に山川育夫先生が開業し、2022年4月に山川先生の娘婿である清水周哉先生が2代目院長に就任した。清水院長は病院勤務医時代、胃や大腸をはじめ肝臓や膵臓などを対象とした消化器内科から、肺を診る呼吸器内科まで幅広く経験を積んできた。中でも「胆膵」といわれる胆嚢や胆管、膵臓の病気の診療を得意とする。現在はこれまでに培った経験をもとに生活習慣病など一般内科に加え、山川前院長の専門である呼吸器内科も対応。「これまでどおり温かい雰囲気を大切に、患者さんが相談しやすく頼りになるクリニックでありたいと思います」と清水院長は語る。穏やかで謙虚な清水院長にクリニックの特徴や今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2023年6月3日)

経験を生かし一般内科に加え胆膵疾患も診る

きれいで明るく清潔感あふれるクリニックですね。

清水周哉院長 山川内科1

ありがとうございます。2022年4月の院長就任に合わせて院内を改装しました。限られたスペースですので物を整理し、床を張り替えて壁紙も新しくしました。院内のレイアウトも変更し、スタッフの動線を短くしました。処置室は血液検査や点滴の際に使用していますが、いずれは私が得意とする内視鏡検査もできたらと思っています。診察室のチェアも新たに導入し、そのまま電動でベッドに変化します。その場ですぐにおなかを診たり、エコー検査をすることもできます。

院長に就任されるまでの経緯を教えてください。

前院長で現在名誉院長の山川育夫先生は私の義父です。私は大学卒業後、大学病院や総合病院に勤務し、主に消化器内科で胃や大腸、肝臓、胆道、膵臓などのがんを含む病気の検査、治療に携わっていました。当院を継承する前には、在宅医療も行っているちくさ病院に3年間勤務し、開業医として重要なプライマリケアや一般内科診療についてより学びを深めました。消化器内科を専門とする前は循環器内科にも在籍していましたので、ペースメーカーの挿入や心臓カテーテル検査もたくさん経験してきました。当院でも腹部だけでなく心臓の超音波検査も行っています。これまでの経験を生かし、総合的な内科診療を行っていきたいと考えています。

いわゆる「胆膵」、特に胆嚢や胆管、膵臓を専門にされたのはなぜですか?

清水周哉院長 山川内科2

出身である名古屋市立大学の消化器内科は、胃や大腸の消化管グループ、肝臓グループ、胆膵グループに分かれていました。もともと胆膵領域に興味があったことと、医師になりたての頃にお世話になった先生が胆膵専門でその先生からお声がけいただいたことが理由です。胆膵系の病気は検査がとても重要なんですが、内視鏡検査は得意でしたし、やりがいがありましたね。例えば胆管が石や腫瘍で詰まると胆汁という消化液がたまって腫れてくるのですが、内視鏡を通して胆管に管を入れ、詰まりの解消を図ると、胆汁が一気にどばーっと流れ出ると望めます。それをモニターで確認できたら達成感、やりがいにつながると思います。

患者との対話を大切に温かい雰囲気づくりに努める

どのような方が来院されますか?

清水周哉院長 山川内科3

高血圧症や脂質異常症、糖尿病など生活習慣病、咳、腹痛、発熱などの方がよく来られています。私が胆膵専門ということで、ビル内の他科の先生から、血液検査で肝臓や胆管、膵臓、腫瘍マーカーなどの数値が高く胆膵疾患の疑いがある方が紹介で来られることもあります。以前勤務していた病院から、膵のう胞の経過観察をお願いされることもあります。もちろん慢性閉塞性肺疾患や気管支喘息など呼吸器疾患に関しても診療していますが、山川先生がもともと呼吸器内科を専門として注力されていたこともあり、名古屋市内はもちろん、県外から来てくださる患者さんもいらっしゃいます。高齢の方も多く来院されますが、栄という場所柄、近くにお勤めのビジネスマンも多いですね。

こちらではどのような検査ができますか?

肝臓の硬さを評価するための先進の腹部超音波検査、頸動脈・心臓超音波検査、心電図、血液検査、肺活量などを調べるための肺機能検査などの検査ができます。エックス線写真とCTは当ビル内にあり、すぐに撮影することができます。内視鏡検査はビル内のクリニックへ紹介し、MRIは近くの施設で受けていただきます。胆膵の病気の発見にはCTやMRIでの検査がとても大事です。胆膵領域のMRIは胆嚢、胆管、膵臓を画像で詳しく確認できるMRCPを使用し、CTと合わせて放射線科の先生と私が読影しダブルチェックを行っています。当ビルは検査環境が整っていることが強みですね。胆膵の病気でいえば急性疾患など重篤な状態の場合はすぐに大規模病院へ紹介します。胆膵の病気でいえば、通院されている方は膵臓内に袋状の液体がたまる膵のう胞がある方が多いですね。悪性になる可能性がありますので経過観察が必要です。

診療の際、心がけていることを教えてください。

清水周哉院長 山川内科4

患者さんが話しかけやすいような姿勢でいることを心がけています。患者さんに正面から向き合って診療するために、医師と患者さんの話をカルテに入力するシュライバーと呼ばれるスタッフも配置しました。以前はどうしてもパソコン画面に目がいくことが多かったのですが、今は患者さんと正面から向き合うことができるようになりました。スタッフは長く勤めている人ばかりで、患者さんに「おばあちゃんは元気?」「あの話はどうなった?」などと声がけをしてくれており、患者さんの表情がふっと和むような話をいろいろとしてくれるんです。院長就任前から、当院に週1~2日診療に来ていたのですが、当時からそのようなやりとりを見るのが好きでした(笑)。わかりやすい言葉で丁寧に説明することも心がけ、「医師」対「患者」というより「人」対「人」として礼儀を大切にしていきたいですね。

ぬくもりあるホームドクターをめざして

先生が医師をめざした理由は?

清水周哉院長 山川内科5

私が生まれたのは横浜で、その後は父の仕事の関係で九州や海外で暮らしたこともあります。まったく医師の家系ではありません。思春期特有の悩みなのかもしれませんが、高校生の頃、将来を考えた時に、自分に自信が持てず、どうしたらいいのか苦しんでいました。それでも仕事をして生きていかなければならないので、どうせなら人のためになる仕事をしようと思い、医師をめざしました。今は医師としての経験をしっかりと積んできましたので、自信が持てるようになりました。私の持てる力を尽くして患者さんのお役に立ちたいと思っています。

名誉院長である山川先生はどのような方ですか?

すごく優しくて患者さん思いです。診断は適切で説明も丁寧ですし、患者さんからの信頼も厚く、本当に尊敬しています。かつて私が診療に来ていたときに、受付で「今日は山川先生じゃないの?」という残念そうな患者さんの声が聞こえてきたことがあり「すみません……」と思った記憶があります(笑)。今も呼吸器内科について私の疑問に答えてくださったり、院長として経営について教えてくださったりしています。山川先生のようにホームドクターとして適切な医療を行い、これまでどおりぬくもりと安心感のあるクリニックでありたいです。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

清水周哉院長 山川内科6

当院も所属するエスエル医療グループは、ほぼすべての専門領域がそろっています。専門領域ではない患者さんを適切な科に紹介し合ったり、カンファレンスを一緒に行ったりと連携力が強く、総合病院のような診療ができます。私は内科一般をはじめ、何でも診させていただきますが、中でも呼吸器疾患と胆膵疾患の検査、治療で力を発揮できるかなと思います。検査設備も充実していますので、これまで長く通ってくださっている方はもちろん、近くで働いている方も気軽に来てくださればうれしいです。胆膵の病気は初期には症状がないことが多く、健康診断の血液検査の項目であるアミラーゼの数値が1つの指標になります。数値が高いときや心配なときは相談していただければ、専門の医師としてアドバイスさせていただきます。

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