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不定愁訴などさまざまな不調
体のバランスを整えるための漢方治療

安江内科クリニック

(岐阜市/田神駅)

最終更新日:2023/06/26

安江内科クリニック 不定愁訴などさまざまな不調 体のバランスを整えるための漢方治療 安江内科クリニック 不定愁訴などさまざまな不調 体のバランスを整えるための漢方治療
  • 保険診療

高血圧症など慢性疾患を多く診る「安江内科クリニック」。中には検査をして異常がないにもかかわらず「体がだるい」「イライラが続く」など原因不明の不調を抱える患者もいる。安江晃子院長は20年以上、漢方薬についての学びを深めてきており、西洋医学では対応が難しい疾患や症状に対して処方することが多いという。「熱を下げる、咳を止める、といったピンポイントの西洋薬に比べ、漢方薬は体のバランスを整えることが期待でき、さらにターゲットとする症状以外の不調もよくなると見込めることがあります」と話す安江院長。「何科にかかったら良いのかわからない」「検査で異常はいが、相談したい」と不安や心配を抱えて訪れる患者を優しく受け入れている。同院で行う漢方治療について教えてもらった。

(取材日2023年4月10日)

体の不調は我慢せず相談を。基本的な検査をした上で体の力の「底上げ」のために漢方薬を選択肢の一つに

Qこちらではどのような相談が多いですか?
A
安江内科クリニック 漢方薬は体全体の力の底上げにつながる

▲漢方薬は体全体の力の底上げにつながる

当院は、近隣にお住まいの高齢の患者さんが多いです。高血圧症や高脂血症といった生活習慣病から内科のさまざまな病気で来られています。中には「どこの科へかかって良いかわからない」という方もあり、診察して専門機関での治療が望ましい場合はご紹介しています。最近多いのは、新型コロナウイルス感染症が流行してから外出や運動をしなくなり、筋力が低下してふらふらするという訴えです。体力だけでなく気分が落ち込んでいる方も見受けられます。本来はまずしっかりたんぱく質を摂取して運動するということが望ましいのですが、なかなかそれだけでは難しいというときに漢方薬を処方します。

Q他にも漢方薬が処方される症状はありますか?
A
安江内科クリニック さまざまな症状に漢方薬は用いられる

▲さまざまな症状に漢方薬は用いられる

多いのは不定愁訴と呼ばれる、診断のつかない症状です。ほてりや発汗、イライラ、不眠など、いわゆる更年期障害の時に現れる症状や、検査をしても異常がないのに体の不調が続くというときは、その人その人の訴え、体質、状況を総合的に判断して漢方薬を処方します。不定愁訴に対しては長期にわたって服用していきますが、即効性を期待して漢方薬を使う場合もあります。例えばこむら返りや風邪などです。私自身は、喉が痛い、二日酔いでつらい(笑)といったときや、花粉症の症状がひどい日に漢方薬を追加しています。日常的にすぐ取り入れられるのも漢方薬の良さですね。

Q漢方薬を使用する治療の流れについて教えてください。
A
安江内科クリニック 患者一人ひとりに寄り添って診察してくれる

▲患者一人ひとりに寄り添って診察してくれる

まず患者さんのお話を聞きます。症状だけでなく生活背景、女性であれば月経についてお聞きすることもあります。エックス線、超音波など基本的な検査に加え、必要に応じて検尿や採血も行います。例えば「体がだるい」という症状では甲状腺の機能は低下していないか、貧血はないかなどを検査し、異常がみつからない場合は漢方治療を念頭に置いた問診、視診、触診をさせていただきます。最初から漢方ありきではなく、診断して病気を除外してからということです。漢方薬はまず2週間ほど服用して様子を確認します。その後続けて使用していくかどうかを相談させていただきます。飲みにくいときや効果が見込めない場合は薬を変更することもできます。

Q漢方薬のメリットはどんなことでしょうか?
A
安江内科クリニック 漢方薬は西洋薬との併用も可能

▲漢方薬は西洋薬との併用も可能

メリットは、症状の改善だけでなく体質改善にもつながり本来の治癒力向上を図れる点だと思います。例えば風邪の場合は、西洋薬のように「咳を止める」「痰を抑える」といったピンポイントではなく、体全体に潤いをもたらすことで咳を楽にして痰も出しやすくすることが期待できるというイメージです。つまり体全体の力を底上げするといった付加価値が望めるのです。例外もありますが、副作用が少なく他の薬との飲み合わせもさほど気にしなくて良いこともメリットです。また、「ホルモン治療は抵抗がある」「婦人科には行きづらい」という女性にも選択肢に入れてもらいやすいです。もちろん必要と思われる場合は婦人科受診をお勧めします。

Q漢方薬で患者側が注意することはありますか?
A
安江内科クリニック 気軽に相談してほしいと話す安江院長

▲気軽に相談してほしいと話す安江院長

食物アレルギーがある方は、生薬によってはまれにアレルギー反応を起こすことがあるので医師への相談が必要になります。日常生活では、バランスの取れた食事を取ることや近所を少し歩くといった軽い運動をとり入れることも大切です。しかし原因不明の体調不良で悩んで来院される方はストレスや不安を抱えておられることが多いため、当院ではお話をよく聞いた上で、飲み方以外の注意をすることは特にありません。まずは漢方薬を始めてみましょう、ということだけをお伝えしています。ただ最近では複数の病院から漢方薬を処方されている方もあり、そういう場合はいったん薬の整理をしてみることから始まります。

ドクターからのメッセージ

安江 晃子院長

漢方薬は、ドラッグストアでも買えますが、自分に合った薬を選ぶのは難しいものです。病院やクリニックでは診察してその方に合わせた用法・用量で処方することができます。漢方薬を処方されたら、定期的に通院して体調をチェックするようにしましょう。2週間ほど飲んでも効果がないと感じた場合はやめてしまうのではなく、相談してくだされば薬を変更するなど他の提案をすることができます。これは西洋薬でも同じです。不安や不快に思うことがある時や健康相談がしたいときは我慢せず、お気軽に相談にいらしていただければと思います。漢方薬で何かお応えできることもあるかもしれません。

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