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片山 文彦 院長、片山 大河 先生の独自取材記事

医療法人社団星林会 小児科内科落合医院

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2023/07/05

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院 main

小田急線の本厚木駅からバスで15分ほどの住宅街にある「医療法人社団星林会 小児科内科落合医院」。1970年の開院以来、50年以上にわたり地域の人々の健康を守ってきた歴史あるクリニックだ。先代の院長からの診療モットーは、「体を診るだけでなく、心を診ることができる医師をめざす」。その想いは現在、片山文彦院長と院長の長男である片山大河先生に引き継がれ、心の通う医療で訪れる患者の笑顔を守っている。庭には季節の花々の中に美しい花時計が作られるとともに、駐車場から院内には点字ブロックが施されている。アットホームな院内で優しくほほ笑む文彦院長と大河先生に、かかりつけ医としての真摯な思いを聞いた。

(取材日2023年3月28日)

長きにわたり地域の住民の健康を守り続けるクリニック

まずはクリニックの歩みと特徴について教えてください。

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院1

【文彦院長】初代院長である私の義父・落合豊が開院したのが1970年で、50年以上にわたり地域医療に貢献してきました。2005年に現在の建物が完成し、2代目院長として私が「体を診るだけでなく、心を診ることができる医師をめざす」という義父の思いとともに当院を引き継ぎました。私の専門は小児科ですが、赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで、3世代にわたる患者さん達のかかりつけ医として病気への不安を取り除き、皆さんの健康を守りたいという思いで幅広い診療に対応しています。

在宅医療や医療的ケア児のショートステイにも対応しているそうですね。

【大河先生】通院が困難になっても最後まで責任を持って診させていただけるよう、在宅医療にも注力しています。在宅医療のいいところは、クリニックの診療ではわからない患者さんの住環境や家庭での様子がわかること。患者さんが家でご家族のサポートをどのように受けているかなどを把握できれば、よりパーソナリティーに配慮したきめ細かな診療が可能になります。
【文彦院長】医療的ケアを必要とするお子さんや重症心身障害のあるお子さんの短期入所事業HugHugも始めました。日帰りのみですが、入所中は担当看護師が付き添い、食事、排せつ、清拭を行い、身体的に可能であればお散歩、お絵描きや本の読み聞かせなども行います。希望される方は事前予約の上、お申し込みください。また、オンライン診療にも対応可能です。

診療方針について教えてください。

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院2

【文彦院長】患者さんが大学病院に行かずに済むように、その手前で病気を発見し、アプローチを図る「予防する医療」もクリニックの役割だと思っています。そのためには日々の診療はもちろん、地域全体の健康に対する意識を高めていく活動も必要だと思います。
【大河先生】大学病院で重症化した患者さんを診る度に「せめてもう少し早く見つけることができていれば」と、悔しい思いをすることが多々あります。質の高い検査と丁寧な問診で病気の早期発見に努めると同時に、心疾患や脳疾患のリスクを高める生活習慣病に関しては、早い段階から介入してサポートしたいと思っています。管理栄養士による食事指導も可能です。

病だけを診るのではなく、心を通わせ人を診る診療

診療のみならず、さまざまな面で患者に寄り添う努力をされているのですね。

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院3

【文彦院長】幅広い知識を持つことが患者さんの気持ちの理解に役立つのではと思い、いくつか資格を持っています。保育士の資格は小児科で子育てをしている親御さんの大変さを目の当たりにする機会が多かったことが取得のきっかけです。意外と役に立つのは気象予報士の知識。喘息や花粉症などお天気が体調に影響する病気もありますからね。臨床美術士は、絵を描く、オブジェを作るといった創作活動を通して認知症の方と交流を図るために取った資格です。診療以外でも、患者さんと一緒に絵を描いてコミュニケーションが取れたら、相談しやすい雰囲気づくりができるかなと考えています。

循環器内科ではどのような疾患に対応しているのでしょうか。

【大河先生】大学病院では急性心不全や不整脈、急性心筋梗塞や狭心症などの心疾患を診ることが多いですが、クリニックではそのような疾患の兆候を早期に見つけ、早期治療につなげることをめざしたり、高血圧や糖尿病、高脂血症などいわゆる生活習慣病の患者さんを診たりしています。また、睡眠時無呼吸症候群なども診ます。睡眠時無呼吸症候群は重症の疑いがあれば、検査入院のできる病院を紹介して専門的な治療におつなぎすることもできます。「いびきくらいで」と思われる方も多いと思いますが、放置すると血液中の酸素濃度が低下し、慢性的な睡眠不足から事故を起こしたり、動脈硬化や脳卒中、心不全などの心血管疾患を引き起こしたりするリスクが高まります。家族にいびきを指摘されたら、早目に受診することをお勧めします。

さまざまな面で患者さんに寄り添う努力をされているんですね。

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院4

【文彦院長】医師として心がけていることは、先代の院長の頃から今日まで変わりません。患者さんはどういう思いでここに来て、何を期待されているのかを考え、その思いに答えることです。そのためには病気を診るだけでなく、患者さんの顔色や目をよく見て、お話には注意深く耳を傾けるようにしています。その後で、診察や治療をさせていただいて患者さんの不安を取り除き、安心して笑顔で帰っていただけることができれば何よりの幸せです。
【大河先生】子どもの頃、なぜかよく祖父から「絵を描け」と言われていました。大人になってから理由を聞いたら、「絵を描くときには対象物を観察する必要があるから、医師になって人を診るときに役立つと思った」と言っていました。今思えば、その言葉には患者さんの気持ちや生活背景をくみ取る力を養えという意味があったと思います。

高度な専門性と、心の通う医療でより一層の地域貢献を

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院5

【文彦院長】小さい頃からお付き合いのあった患者さんが成人式のあいさつに来てくれたり、親になってお子さんを連れて来てくれたりすると、小児科をやっていて本当に良かったと思います。当院は小児科にも内科にも対応しているので、いくつになってもずっと家族で通い続けられるというメリットがありますね。

今後の展望をお聞かせください。

【文彦院長】2023年4月より医師を増やし、月曜から土曜まで一部を除き2人体制で診療しています。月に1~2回、土曜を担当するのは私の次男・片山大地先生です。小児科が専門で、特に新生児からの発達に関する分野を得意としていますので、お子さんの発達について不安や疑問のある方は、一人で悩まず気軽に相談していただければと思います。
【大河先生】私は普段は大学病院に勤務し、今は心臓超音波検査を専門に学んでいるのですが、ゆくゆくはこちらに戻ってくるつもりです。超音波によって心臓の大きさや動き、弁の状態などを観察し、弁膜症などの心疾患の早期発見につなげていきたいですね。

最後の読者へのメッセージをお願いします。

片山文彦院長、片山大河先生 医療法人社団星林会 小児科内科落合医院6

【大河先生】何科を受診すればいいかわからないというような時でも、気軽にご相談ください。最初にかかる医療の窓口として、かかりつけ医をもっと気軽にご活用いただければと思います。
【文彦院長】当院は循環器内科を長男の大河、小児科を次男の大地が担っていく予定です。医師の言葉には重みがあることを自覚し、これからも互いに切磋琢磨し合いながら、常に上をめざして努力していってほしいと思います。

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