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子どもの中耳炎は
忍耐強く治療を続けることが大切

藤巻耳鼻咽喉科医院

(市川市/南行徳駅)

最終更新日:2023/10/12

藤巻耳鼻咽喉科医院 子どもの中耳炎は 忍耐強く治療を続けることが大切 藤巻耳鼻咽喉科医院 子どもの中耳炎は 忍耐強く治療を続けることが大切
  • 保険診療

細菌感染などにより中耳が炎症を起こし、激しい痛みや発熱、耳垂れ、聞こえづらさなどの症状が出る中耳炎。中でも子どもがかかりやすい急性中耳炎は、3歳頃までに多く、何度も繰り返すことがある。熱がある時に鼻が出たり、もともと中耳炎を繰り返したりしている子どもなら、耳鼻咽喉科のチェックを受けることが重要である。「藤巻耳鼻咽喉科医院」は、子どもの中耳炎の治療にも力を入れており、薬物療法に加え、外科的な処置も院内で積極的に実施できる体制を整えている。藤巻豊院長に加え、息子で耳鼻咽喉科一般のほか頭頸部外科も専門とする藤巻充寿副院長や、小児科が専門の藤巻有希先生が診療を担当する。「たとえ時間がかかっても、治療を続けることが大切です」と語る藤巻院長に、中耳炎の原因や治療法などについて聞いた。

(取材日2023年9月25日)

繰り返したり長引いたりすることの多い子どもの中耳炎。薬や外科的治療で根気強く改善をめざしていく

Q中耳炎とは、どのような病気ですか?
A
藤巻耳鼻咽喉科医院 耳鼻咽喉科と小児科の連携で、適切な対処を行うことができる

▲耳鼻咽喉科と小児科の連携で、適切な対処を行うことができる

中耳炎には、急性中耳炎、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎、慢性中耳炎、好酸球性中耳炎、真珠腫性中耳炎などがあります。中でも小さな子どもがなりやすいのが、急性中耳炎と滲出性中耳炎です。急性中耳炎は、鼻や喉から耳に細菌がうつり炎症を起こす感染症で、耳の激しい痛みや発熱、耳垂れ、耳が詰まったような感じになる、耳が聞こえなくなるといった症状が出ます。しかし、小さな子どもの場合は症状をうまく伝えられず、機嫌が悪くなったり、ぐずったり、常に耳を気にしたりということも少なくありません。特に、急性中耳炎は3歳頃までに非常に多く、成長するにつれて徐々に減っていくほか、何度も繰り返してかかることがあるのも特徴です。

Q滲出性中耳炎についても教えてください。
A
藤巻耳鼻咽喉科医院 少しの異変でも放置せずに相談することが大切

▲少しの異変でも放置せずに相談することが大切

滲出性中耳炎は、急性中耳炎後に炎症が残ったり、ほかの原因で炎症が起きて膿が滲出液となってたまったりすることで起こります。特に、子どもの場合は扁桃腺やアデノイドの肥大が、発症や長引かせる原因にもなります。滲出性中耳炎になると耳が聞こえづらくなり、声が大きくなる、耳がふさがっているような感じがするなどの症状が出ます。急性中耳炎のような激しい痛みはほとんどないことから、病気に気づかないこともあります。しかし、そのままにしておくと手術が必要になることもあります。また、1歳くらいだと言葉の発達が遅れる可能性もあるため、呼んでも反応が鈍い場合には、小児科と耳鼻咽喉科の両方にかかれば安心でしょう。

Q子どもはなぜ中耳炎を繰り返すのでしょうか?
A
藤巻耳鼻咽喉科医院 時間がかかっても、治療を続けることが大切ですと話す藤巻院長

▲時間がかかっても、治療を続けることが大切ですと話す藤巻院長

急性中耳炎は、中耳に細菌が感染して起こる炎症や、膿がたまることが原因です。子どもは大人と比べて耳管が太く短いことや、耳と鼻の位置の高低差が小さく耳管が水平に近いことなどから、風邪をひいたときに喉や鼻汁にいる細菌が、耳管を通って中耳に感染しやすいのです。加えて、保育園などに通っている子どもは、ほかの子どもから細菌をうつされることもあります。これらによって中耳炎を繰り返すのです。また、生後約6ヵ月までは、母親からもらった免疫機能があるのですが、それ以降は自分で免疫を作ります。しかし、中には特定の免疫力が低い子どももいて、それが原因で中耳炎を繰り返す場合もあります。

Q具体的に、どのように治療を行っていくのでしょうか?
A
藤巻耳鼻咽喉科医院 院内で外科的な処置を行うこともできる

▲院内で外科的な処置を行うこともできる

急性中耳炎では、症状が軽ければ消炎剤や抗生物質を投与します。また、中等症から重症の場合は鼓膜を切開し、中にたまっている膿を排出します。3歳以下で鼓膜切開を繰り返す重症の場合には、鼓膜換気チューブを挿入します。それでも急性中耳炎を繰り返す場合には、血液検査で細菌感染に関係する免疫グロブリンであるIgG2を測定します。その値が極端に低い場合には、IgG2を補充するための免疫グロブリン製剤を投与することも有用です。また、RSウイルスによる咳の感染症は中耳炎との合併率が高いため、治療が終わるくらいのタイミングで耳鼻咽喉科の診察を行うことも有用です。

Qこちらのクリニックで行う治療の特徴を教えてください。
A
藤巻耳鼻咽喉科医院 医師が複数在籍し、一人ひとり時間をかけ丁寧に診療を行う

▲医師が複数在籍し、一人ひとり時間をかけ丁寧に診療を行う

当院では、消炎鎮痛剤や抗生物質による薬物療法に加え、鼓膜切開や鼓膜換気チューブなど外科的な処置も院内で積極的に実施します。必要な場合は、順天堂大学医学部附属浦安病院とも密に連携します。私は耳鼻咽喉科を広く診療した経験を持ち、外科手術にも力を入れています。耳鼻咽喉科一般のほか頭頸部外科も専門とする藤巻充寿副院長や、小児科が専門の藤巻有希先生も診療を担当しています。耳や鼻、喉の幅広い病気や症状に加え、小児科が連携して対応することで、患者さんが複数のクリニックに行く必要もなく、病気の診断や治療を完結できるよう体制を整えています。

ドクターからのメッセージ

藤巻 豊院長

小さな子どもの急性中耳炎は、3歳くらいまでは普通にかかりますし、繰り返したり、なかなか治らなかったりすることも少なくありません。さらに、大人になるまで繰り返すことで、手術などが必要になることもあります。そのため、年単位で時間がかかっても、投薬や鼓膜切開、鼓膜換気チューブなど症状に合わせて適切に治療を行い、少しでも良い状態を保っておくことが大切です。たとえ時間がかかっても、治療を続けることが大切なのです。

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