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患者や家族の気持ちに寄り添い
丁寧に向き合うアレルギー治療

唐木田こどもクリニック

(多摩市/唐木田駅)

最終更新日:2023/05/31

唐木田こどもクリニック 患者や家族の気持ちに寄り添い 丁寧に向き合うアレルギー治療 唐木田こどもクリニック 患者や家族の気持ちに寄り添い 丁寧に向き合うアレルギー治療
  • 保険診療

子どものアレルギー疾患には、アトピー性皮膚炎や気管支喘息などさまざまな種類があり、アレルギー疾患を持つ子どもは年々増えているといわれている。アレルギー疾患は、長く上手に付き合っていくことが必要な場合も多い。だからこそ自分の体のことをわかってくれているかかりつけ医院で継続的に診てもらえれば、患者にとっては安心感が増すだろう。「唐木田こどもクリニック」の飛田正俊院長は、アレルギーを専門として、10年以上にわたり地域のかかりつけ医院として子どもやその家族のアレルギー疾患の治療に注力している。今回は、検査や治療方法、家庭で気をつけるべきことなど、じっくりと語ってもらった。

(取材日2023年3月28日)

アレルギー疾患は、良い状態を保ちながら治療を続けることが大事。アレルギー専門の外来でじっくり対応を

Q子どものアレルギー疾患にはどのようなものがありますか?
A
唐木田こどもクリニック 患者の現在の症状や状態についてもしっかり把握する

▲患者の現在の症状や状態についてもしっかり把握する

子どもの代表的なアレルギーの病気には、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症などがあります。食物アレルギーは、原因となる食物を摂取することで、じんましんや嘔吐、下痢、咳込み、血圧が下がったり、ひどい場合にはショック状態になったりすることもあり、注意が必要です。また、皮膚炎の患者さんでは、経皮感作といって、バリア機能の弱った皮膚から抗原が侵入して2次的に食物アレルギーを起こす可能性もあります。ですから、しっかり治療して、皮膚を良い状態に保っておくことが大切です。

Q検査方法について教えてください。
A
唐木田こどもクリニック アレルギー検査を行い、原因を調べていく

▲アレルギー検査を行い、原因を調べていく

当院でよく行う検査に、皮膚テスト(プリックテスト)があります。皮膚に一滴の抗原液を垂らし、その上から浅い傷をつけて、IgEという抗体を持っているかどうかを皮膚の反応で調べる方法です。特定の食物や花粉、ほこりやダニなどのアレルギーの原因を調べることができ、15分ほどで結果が出る即時型の検査で、乳幼児にも行えます。また、血液検査を行う場合もあります。その他、喘息の患者さんの場合は胸部エックス線検査や肺機能検査を行うこともあります。ですが、食物アレルギーの場合、検査の結果と症状が一致しないこともあるんです。そういうときは、少量の食物を実際に摂取する負荷試験を行い、総合的に判断します。

Q何歳くらいから検査は受けられるのでしょうか?
A
唐木田こどもクリニック 不安な場合は、かかりつけの医師に相談を

▲不安な場合は、かかりつけの医師に相談を

血液検査も皮膚テストも、基本的には乳幼児から受けることができます。ですが、小さなお子さんは、血液検査に対し拒否反応があったり、採血できる血管を見つけることが難しい場合もあるので、皮膚テストができる場合は、そちらを使うなど、お子さんの負担を必要最小限にする方法で行うようにしています。離乳食を始める前に、アレルギー検査をしたほうが良いかという相談を受けることがありますが、症状がまったくない場合は、そこまで神経質になることはないと思います。親やきょうだいにアレルギーがある場合は、症状が出やすい傾向にあるため、ご家族のお話も聞きながら、検査をするかどうか判断します。

Q治療方法について教えてください。
A
唐木田こどもクリニック 生活環境を整えることも、症状を抑えるには重要

▲生活環境を整えることも、症状を抑えるには重要

アレルギーの病気の治療は、規則正しい生活と環境整備が基本です。それに加え、気管支喘息や花粉症では内服薬や吸入薬など薬物療法を行います。最近ではスギ花粉やダニアレルギーに対しては舌下免疫療法という選択肢もあります。アトピー性皮膚炎の治療は、皮膚の炎症を抑えるためのステロイド外用薬による治療が基本ですが、同時に皮膚の清潔性や保湿も大切です。食物アレルギーの治療は、原因食物の除去になりますが、食物経口負荷試験の結果をもとにアレルギー症状が出ないと思われる範囲の食物を試すような食事指導も行います。

Qアレルギー専門の外来の時間を設けていらっしゃると伺いました。
A
唐木田こどもクリニック じっくりと時間を取り、アレルギーの治療を行っていく飛田院長

▲じっくりと時間を取り、アレルギーの治療を行っていく飛田院長

アレルギー疾患の治療には、検査や治療の説明など時間を要することが多いため、当院では週1回、完全予約制のアレルギー専門の外来の時間を作っています。この時間は二診制にしており、一般診療とは別枠で、アレルギーの患者さんは私が担当しています。時間も多めに取っているので、親御さんにも治療方法などじっくり説明することができます。例えばアトピー性皮膚炎のステロイド外用薬については、不安を抱えている方もいるでしょう。食物アレルギーの場合、心配のあまり過度に食べるのを控えてしまうケースもあります。そういうことも踏まえ、診察では丁寧な説明を行い、子どもさんやご家族をしっかりサポートするよう心がけています。

ドクターからのメッセージ

飛田 正俊院長

アレルギーの病気は、多くの場合、短期間治療して終わりというわけにはいかず、生活上の注意や薬物療法によって良い状態を保ちながら長く付き合っていく気持ちが必要です。例えば、皮膚炎では、最初にしっかりとステロイド外用薬を使って肌を良い状態にしていくことができれば、治療を続けることも楽になると思います。当院はお子さんの患者さんが多いので、保護者の方もアレルギーの病気との付き合い方を心配されている方が多いと思います。そういうご家族の気持ちにも寄り添いながら、患者さんやご家族と一緒に、気長にアレルギーの病気に向き合っていきたいと考えています。

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