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横山正宗 院長の独自取材記事

よこやまメンタルクリニック鶴見

(横浜市鶴見区/鶴見駅)

最終更新日:2021/10/12

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見 main

『こんなことで診てもらってもいいのかな』と思うようなことでも、「ぜひ気軽にメンタルクリニックに来てほしい」と語る「よこやまメンタルクリニック鶴見」の横山正宗院長。ストレスによるさまざまな悩みや心の不調に悩まされる現代人の問題解決の場として、多くの人が気軽に来院できるメンタルクリニックをめざしたいという。また、地域のかかりつけ医として、専門的な医療施設や社会福祉の機関に患者を結びつける“窓口”の役割を確実に担いたいとも話す。「慎重な性格なので、あまり目立ちたくないんです」と控えめに語りつつ、いったん話し始めると精神科医療について熱心に語り始めるところも親しみやすい。勤務医時代からの患者が「引き続き横山院長に診てほしい」と新しいクリニックに来院することも納得できる。優しい人柄で信頼される横山院長に、オープンしたばかりのメンタルクリニックでの診療や今後めざすところについてお聞きした。

(取材日2013年7月4日)

ストレス社会の中で身近な心の問題解決に役立ちたいと開業

医師を志したきっかけと開業までの経緯を教えてください。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見1

生まれたのは群馬県で、その後、岩手県に引越し、父も兄も姉も医師という環境で育ち自然と医師を志しました。岩手医科大学を卒業し、研修医を経てから、もともと精神領域に興味があったので北里大学の大学院に入り、北里大学の医局から、鶴見にある済生会横浜市東部病院に派遣されて6年間勤務したのです。その間、近隣のクリニックとの交流もあり先生方とも顔見知りになりまして、地域にもなじみがあり、ここなら北里大学の医局にも近いので紹介もしやすいと感じて開業を決意しました。以前から開業は考えていたのですが、慎重な性格なので縁が感じられるところで開業したいと思っていたんです。、鶴見は人口のわりに医療機関がそれほど多くないところという印象はありますね。他のメンタルクリニックも患者さんが多く混んでいるようで、私の開業についても地域の先生方に快くご了解いただきました。

開業にあたってこだわったところは?

外観や内装は、気軽に来ていただけるようにきれいで清潔感があり、クリニックらしい雰囲気にと心がけました。狭い部屋だと圧迫感があるので、診察室や相談室はゆったりと話せるようにスペースを確保しています。インテリアなどにはあまりこだわりがないのですが、とにかく気軽に来ていただける雰囲気にしたいと考えています。開院して2か月、重症の人は少なく日常のストレスで調子を崩したり、最近の就労環境の厳しさから、気分の変調や不眠に悩む方が多いですね。じっくりお話を聞いて、必要ならば薬剤を処方するというような診療が中心です。男女比率は半々ぐらい。20代から高齢者の方まで幅広いですが、中心は、就労の面で大変な状況をかかえた20代から30代の方たち、働き盛りの中年から初老期の方、管理職になったり労働環境の変化の中で悩まれている方々ですね。働くことができず、支援を受けながら治療を受けている方や、行政の窓口から紹介されてくる人もいます。

クリニックの特徴を教えてください。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見2

青年期から老年期にいたる各時期に起こりうる心の病気に対して、患者さん一人ひとりと向き合って診療を行うことが特徴です。わかりやすく丁寧な診療を心がけ、初診、再診とも予約制で、一人の患者さんとじっくり話ができるように時間をとっています。お薬の使用が過剰になりがちな方もいらっしゃいますので、それぞれの症状や状態に応じて、相談しながら必要最小限の適切なお薬で診療を行います。また入院が必要な方には近隣の医療機関をご紹介し、医療以外の問題については社会福祉機関や行政の窓口などにご紹介します。ご自身の悩みに限らず、ご家族についても何か心配なことがある場合もご相談にのります。多くの方が抱えている心身の問題について解決するお手伝いができると思います。

身近な存在になってきたメンタルクリニック

基本的な診療方針を教えてください。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見3

診療方針として大切にしていることは、当たり前のことですが、先入観を持たないということです。初対面の患者さんが、何でもかんでも話してくれるわけでもないので、話を無理に誘導することはしません。診察時間には限りがあり、1回ですべてのことを把握することはできませんので、何回か受診するうちに、少しずつ聞き出していくという感じですね。初診の患者さんの場合は、薬の効き方などまだ様子がわからないので1週間に1度ぐらい、慣れてきたら2週間に1度、以前の病院からのお付き合いで安定されている患者さんは月に1度ぐらいの割合で来院してもらっています。

どんな症状のときに受診するとよいのでしょうか。

例えば、日常生活上の悩み、学校や職場での人間関係などの問題、介護問題などにより、不安・不眠・気分の落ち込み、イライラなどが思いあたる方ストレスによる頭痛やめまい、動悸、腹痛など体の不調をきたしていることが思いあたる方、物忘れが目立ってきたと心配されている方、他にも不安に思われる症状がある方には受診していただきたいと思います。最近は、メンタルクリニックの存在が地域にもなじみ、来やすくなってきたと感じます。昔は、家族に遠慮がちに連れてこられるという印象がありましたが、最近は、サラッと本人が来てくれる。そんな雰囲気になってきたことはいいことだと思います。

最近、特に目立つ症状や傾向がありますか。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見4

特に目立つ病気などがあるとは感じませんが、真面目で一生懸命な方が不調を訴えるということがよくありますね。例えば、文句を言わずにコツコツ真面目に仕事をする人、何でも100点満点をめざす完璧主義の人は、それは長所でもあるのですが、そのスタイルをずっと続けていくとどこかに無理が出ます。長所が返ってストレスとなるのですね。オーバーローテーションにならないように、どこかでそのスタイルを緩めることが必要だと思います。また最近、うつ病やパニック障害の他に、発達障害などの病気が注目されるようになりました。医療の世界ではよくあることですが、何らかの病気が注目されて学術的なブームになることもあります。過剰診断になる場合もありますが、微妙な症状の人もいるし、今まで見逃されてきた場合もあるので、よい面もあると思います。

地域のかかりつけ医として、心の問題の窓口をめざす

ところで、プライベートタイムは何をされていますか。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見5

以前はスキューバダイビングで伊豆などで潜っていましたが、最近は忙しく、なかなか自分の時間は持てませんね。私は社交的ではありませんし、ブログやツイッターにも対応していません。ブログやツイッターなどでマメに発信されるドクターはえらいなぁと思います。でもツイッターは決して“つぶやき”ではなく、世間に向かってメガホンで叫んでいるようなところがあるので、気をつけないといけないですよね。更新や発信に追われるのも大変ですし、自分のペースでやっていきたいと思います。

これからめざすところは。

やはり地域に根ざして、心の悩みを持たれている患者さんが気軽に来れるクリニックですね。あまり混雑しても対応できませんから、個々の患者さんが満足されるぐらいほどほどにというのが理想です。当院だけで展開するにも限界がありますから、患者さんの状態に応じて専門的な医療施設や、行政や福祉施設へ適切に紹介する窓口として機能し、マネージメントしていければよいと考えています。鶴見は、横浜の中でも、古き良き時代の雰囲気が残っているいいところだと思います。地域社会も機能していますし、患者さんも素直に話をしてくださる方が多く診療もしやすいと感じています。だからこそ、そんな地域の皆さんに役立つようなクリニックとなっていきたいですね。心理療法が必要と考えられる場合も多いので、今後は臨床心理士の協力を得ていくことも視野に入れています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

横山正宗院長 よこやまメンタルクリニック鶴見6

現在社会においては、多くの方がストレスにさらされ、精神的な悩みを抱えて生活しています。それは特別なことではなく、誰にでも起こりうることです。当クリニックはそうした悩みを相談していただける存在になりたいと思っています。心療内科や精神科に行くことをためらわれる方は多いと思います。また、精神科医による治療が必要な状態なのかどうか自己判断することも難しいですし、なかなか足をはこべないという方もいらっしゃるかと思います。しかし、早めに治療を開始して症状の悪化を防ぐことはとても重要なことです。生活上の悩みや人間関係、孤独感、苦痛など、人それぞれ、さまざまなストレスを抱えている中で、一人で解決することは難しいと思います。心身に不調をきたしてしまったときは、一人で悩まず、少しの不調であってもまずは気軽にご相談ください。長年にわたって心療内科領域・精神科領域の治療に携わってきた経験を生かし、丁寧な診療と温かい雰囲気のクリニックであることを心がけながら、皆さまの問題解決のお役に立てればと思います。

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