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杉山 日出樹 院長、杉山 陽子 さんの独自取材記事

杉山歯科医院

(江東区/南砂町駅)

最終更新日:2024/05/21

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院 main

江東区東砂にある「杉山歯科医院」は、1958年の開業以来、65年以上も地域住民の歯の健康を支え続けている。2009年に父から院長職を継いだ杉山日出樹先生は、妻で歯科衛生士の杉山陽子さんとともに患者をサポート。院内は、穏やかにほほ笑む2人の温かい雰囲気がそのまま溶け込み、患者にとって心地良い空間となっている。患者の年代は幅広く、家族で通院する人や知人の紹介をきっかけに訪れる人も多いという同院。診療内容は、一般歯科から小児歯科、矯正歯科、歯科口腔外科まで幅広い。特に入れ歯やかぶせ物では自由診療にも対応し、患者のさまざまなニーズに応えているのが特徴だ。「患者さんとそのご家族を診るかかりつけ医になれたら」と寄り添う姿勢を徹底している2人に、診療へのこだわりや患者への思いなどについて聞いた。

(取材日2024年3月25日)

65年以上続く、地元に根づく歯科医院

クリニックの歴史や、お二人が歯科医師、歯科衛生士になられたきっかけについて教えてください。

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院1

【日出樹院長】歯科医師の父が1958年に開業したのが、当院の始まりです。私は東京歯科大学を卒業と同時にこちらで働き始め、父が歯科医師会関連などの対外的な仕事が増えてきたタイミングで、2009年に院長に就任しました。そもそも私が歯科医師をめざしたのは、親族に歯科医師が多かったからです。父や祖父、父の兄弟、いとこも歯科医師という家系で育つ中、やはり子ども心に父に憧れを抱いていたのでしょう。「なかなか越えられなくても、いつかは越えなくてはいけない存在」だとも感じていたと思います。小学校の卒業文集に「将来は歯医者さんになりたい」と書いたように、自然と歯科医師の道を志しました。
【陽子さん】私の父も歯科医師だったので、医療は身近なものでした。大学では福祉について勉強したのですが、父の影響もあってか歯科診療で人の役に立ちたいと思い、大学卒業後に歯科衛生士の学校で学び直したのです。

どのような患者さんが来られますか?

【日出樹院長】65年以上も続いているので、親子3世代で通ってくださる患者さんが多いです。「家族ぐるみの付き合いですね」と言ってくれる方もいますし、ご友人を紹介してくださる患者さんも少なくありません。私としては何か特別なことをやっているつもりはなく、丁寧な治療や説明を少しずつ積み重ね、患者さんから信頼いただけた結果だと思っています。一般的に、患者さんはどうしても歯科医師に対して、遠慮がちになる傾向があるようです。けれどありがたいことに、当院の患者さんはフランクで優しい方ばかりなのでそういったことがないんですね。自分で言うのもなんですが、患者さんにとって私が話しやすいタイプだということもあるのかもしれません。

院長が大事にしている治療方針はどのようなことですか?

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院2

【日出樹院長】「患者さん参加型の治療」です。いくら治療をしても、根本的な原因を取り除かなければ治療の繰り返しになってしまうでしょう。だからこそ当院では、口腔内カメラなどを駆使して丁寧に原因や状態を説明し、口の健康維持に対する重要性についてお伝えするようにしています。皆さんのお口の健康意識を高め、継続的にメンテナンスに取り組んでいただきたいという思いからなのですが、もちろん、まずは私が治療を全力で行い、患者さんが抱える痛みや不安を取り除くことが前提です。治療と向き合う私の姿勢を見て、信頼いただく。その上で患者さんに協力してもらいながらメンテナンスを行うというかたちを大切にしています。

患者の不安を取り除くため、説明も丁寧に

患者さんとお話をするときに心がけていることをお聞かせください。

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院3

【日出樹院長】患者さんの不安を取り除くため、まずはその方をよく観察することを心がけています。例えば高齢で耳の遠い方であれば、少し大きな声で、トーンやスピードにも気を配って説明します。また、いつも来られる患者さんでも「普段と雰囲気が違う」と感じれば、雑談から始めてリラックスしていただくこともありますよ。
【陽子さん】大切にしているのは、患者さん一人ひとりに寄り添った対応をすることです。患者さんが定期的にメンテナンスに来られたり、ご家族やご友人を紹介してくださったりするのは、当院の姿勢に共感し信頼してくださっているからこそだと思います。

特にお子さんへの対応には配慮されていると伺いました。

【日出樹院長】歯科医院に対する恐怖心を抱かせないように、気をつけています。怖がっているお子さんに対して、無理に治療を進めるようなことはいたしません。たまに中高年の患者さんから、「小さい頃に嫌な思いをしたから、歯科医院は苦手」といった声を聞くことがあるからです。お子さんには、大人になっても抵抗なく歯科医院へ通えるようになってほしいのです。そのため、治療時は親御さんに丁寧に説明を行い、親子ともども安心してもらえるように努めています。親御さんには、お子さんの歯の健康を維持するために、アドバイスも行っています。

入れ歯治療のニーズが高いそうですね。どのようなことを意識されていますか?

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院4

【日出樹院長】私はいつも患者さんに「入れ歯は道具だから、食べる・噛む・飲み込む・話すといったことがスムーズにできるまで、使いこなしてくださいね」と言っています。入れ歯は、作ったら終わりではありません。歯科医師が患者さんに合ったものをミクロン単位で作っても、「どう使っているのか」「何をどう食べているのか」などで、使い心地は違ってきます。そのため患者さんから「これを食べた」「こう使ったよ」という話を聞いた上で、改めて入れ歯を調整します。また、定期的にメンテナンスをしたいので、半年に1度を目安に通院していただくようお願いしています。入れ歯はこの先何年も毎日使うものですが、口腔状態は、歯茎が痩せるなど年齢を重ねるにつれ変化します。その状態に合わせて、患者さんが入れ歯を「使いこなせる」という段階まで手助けすることを大切にしているのです。

自由診療も扱い、患者の選択肢を広げる

自由診療での治療にも対応していると伺いました。

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院5

【日出樹院長】当院では治療の選択肢を広げるために、保険診療だけでなく自由診療の入れ歯やかぶせ物も扱っています。保険診療との違いの一つは、素材にあります。耐久性に優れている素材を採用し、見た目にも優れていることが特徴です。当院で扱う自由診療の入れ歯は、歯茎の色の樹脂でできていてバネのない「ノンクラスプデンチャー」、上顎が金属で作られている「金属床義歯」、入れ歯を人工歯根や残った歯で支える「インプラントオーバーデンチャー」があります。かぶせ物では、金属のフレームにセラミックを焼きつけた「メタルボンド」や、「ジルコニア」を取り扱っています。どちらも強度があり、審美性があります。

自由診療の入れ歯の特徴について教えてください。

【日出樹院長】ノンクラスプデンチャーはバネがない分自然な見た目が特徴で、前歯を欠損した方にお勧めです。金属アレルギーの方にも人気です。金属床義歯は金属部分が薄く作製できるため、装着感が良くて熱が伝わりやすく食事が楽しめるといったメリットがあります。金属床義歯ではバネにこだわっており、金やプラチナを採用。これらは耐久性があり調整しやすく、いつまでも使い心地が良いと思います。自由診療は、「どれが良いかわからない」「高額なので……」といった声が多いです。こちらから無理にお勧めすることはありませんので、気になる方はいつでもご相談ください。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

杉山日出樹院長、杉山陽子さん 杉山歯科医院6

【日出樹院長】当院は、父の代から「全力で治療にあたる」ということを大切に診療を続けてきました。患者さんそれぞれに合わせた治療をご提案し、毎回集中して治療に臨んでいますが、患者さんにはそれをわからせないように自然に振る舞っているつもりです。これからも当院の大事な「幹」は変えることなく、患者さんに喜んでもらえる取り組みを行っていく予定です。例えば、食べる、話すといった機能が十分に発達していない口腔機能発達不全症と呼ばれる状態の方々に対して、何かできないかと考えています。歯だけの治療にとどまらず、歯科治療を口腔全体の問題として大きく捉えることが重要。歯科医師として皆さんにお伝えしたいのは、消化器官の入り口である口腔内の整備は、全身の健康にもつながるということです。将来的な全身疾患の予防のためにも、ぜひ私たちと一緒に歯の健康を守ることから始めませんか。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ノンクラスプデンチャー/22円、金属床義歯/27万5000円、インプラントオーバーデンチャー/33万円、かぶせ物(メタルボンド)/11万円、かぶせ物(ジルコニア)/14万3000円、矯正/22万円

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