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健康診断を受けているのに悪化?
放置せず早めに受診を

ハートクリニック

(葛飾区/綾瀬駅)

最終更新日:2023/12/15

ハートクリニック 健康診断を受けているのに悪化? 放置せず早めに受診を ハートクリニック 健康診断を受けているのに悪化? 放置せず早めに受診を
  • 保険診療

健康診断の結果にC・D判定や、要検査のチェックがついていた場合、どうすれば良いのだろうか。「ハートクリニック」の佐藤一樹院長は、その結果を持ってかかりつけ医に相談することを強く勧めている。なぜなら高血圧症や糖尿病は血管を硬く脆くしてしまい、脳卒中や心筋梗塞や心不全や急性動脈解離といった重い病気につながることがあるからだ。また高血圧症・糖尿病・脂質異常症などを「生活習慣病」と呼ぶとおり、これらは食事や運動などの生活習慣により引き起こされることが多いもの。治療は生活習慣の見直しと薬によるコントロールがメインとなるが、早い段階ならば薬が不要な場合もあるそうだ。今回は佐藤院長に、健康診断の結果の捉え方や、生活習慣病の治療について話を聞いた。

(取材日2023年10月12日)

脳卒中や心筋梗塞につながりかねない生活習慣病。健康診断の結果に不安を感じたら、かかりつけ医に相談を

Q健康診断の結果は、どのような点に注意して見るべきでしょうか?
A
ハートクリニック 生活習慣病によるリスクを丁寧に解説してくれる佐藤院長

▲生活習慣病によるリスクを丁寧に解説してくれる佐藤院長

血圧や血液検査の数値はどうか、検査結果にC・D判定や、要検査のチェックがついていないか。一つでも気になることがあれば、検査結果を持参してかかりつけ医に相談することをお勧めします。医師はその数値をもとに患者さんやご家族の既往歴、また生活習慣などを詳しく確認し、体の状態と治療の必要性を判断します。高血圧症・糖尿病・脂質異常症を「生活習慣病」と呼びますが、原因の多くは食事や運動などの生活習慣によるものです。ですからそのうちの一つが引っかかった場合、他の疾病にもリスクがある可能性が高いと思われます。また、血圧値は、測定条件で変動することも多々ありますので、正しい家庭血圧測定の方法もアドバイスします。

Qそこまで悪い結果でなくても、危険な場合があると聞きました。
A
ハートクリニック わかりやすいようスライドなどを使って説明することが多いという

▲わかりやすいようスライドなどを使って説明することが多いという

そのとおりです。例えば血圧は時間帯や季節によって変動します。健康診断に備えて朝食を抜いて測った血圧と、いつものように朝食を食べて測る血圧とでは数値が変わります。また健康診断を夏に受けた場合、冬の血圧はそれよりも高いことが多いのです。時間帯や季節によって変動することを意識して、少しでも疑わしい数値ならば注意することが大切ですね。あと要注意なのが、睡眠時無呼吸症候群で、睡眠時に交感神経を緊張させるため、血圧を上げてしまいます。睡眠時無呼吸症候群の有無は一般的な健康診断で調べることはできませんが、肥満体質やいびきをかく方に多い疾患なので、心当たりのある方はかかりつけ医に診てもらうと良いでしょう。

Q高血圧症や糖尿病を放置するリスクについて教えてください。
A
ハートクリニック 健康診断を受けている人も気をつけてほしいと佐藤院長

▲健康診断を受けている人も気をつけてほしいと佐藤院長

高血圧症や糖尿病は、血管を硬く脆くしてしまいます。そこに悪玉コレステロールがたまると血管が詰まってしまい、脳卒中や心筋梗塞を引き起こします。大動脈の内膜が裂けてしまうのが大動脈解離ですし、動脈硬化は不整脈や心不全の原因にもなり得ます。これらは数年かけて症状が進行していくのですが、自覚症状はほぼありません。ある日突然発症し、そのまま命を落とすことも多い怖い病気です。また糖尿病が進行すると毛細血管が傷ついて神経・眼・腎臓に大きなダメージを与えます。失明の原因になったり、人工透析が必要になったり、下肢の動脈硬化は下肢切断になったりすることもありますので、それを防ぐためにも初期段階での対応が重要です。

Q治療を始めたら、薬を飲み続けることになるのでしょうか?
A
ハートクリニック 綾瀬駅近くで会社帰りなど受診しやすいのも魅力だ

▲綾瀬駅近くで会社帰りなど受診しやすいのも魅力だ

早い段階で治療を始めた場合、薬を服用しなくても食生活の見直しや運動によって、数値の改善が期待できるケースもあります。特に日本人は塩分の摂取量が数値に影響していることも多いですから、ここに気をつけるだけでも血圧の低下が期待できます。また、ウォーキングの継続も同様に血圧低下につながります。ただやはり、ある程度進んでいる場合には薬を使いながら改善をめざします。改善されれば薬が不要になることも見込めますが、いずれの場合も生活習慣の見直しは必須です。遺伝的な要因による「なりやすさ」もありますし、一度安定しても気を抜くと戻ってしまうことも多いですからね。数値が安定した後も、定期的な受診を強くお勧めします。

Qこちらのクリニックの診療の特徴を教えてください。
A
ハートクリニック 佐藤院長以外にも相談しやすいスタッフが多数在籍

▲佐藤院長以外にも相談しやすいスタッフが多数在籍

当院では、医師の問診の前に看護師が十分な時間をかけてお話を伺います。担当するのは、大規模病院で循環器科の専門のトレーニングを受けてきた、知識が豊富でコミュニケーション能力の高い看護師ばかりです。「医師の前では緊張して話しにくい」という患者さんでも、看護師ならば話しやすいと感じる人も多いのではないでしょうか。医師と患者さんの橋渡し役としての、看護師の存在の大きさは当院ならではかもしれません。患者さんの話をもとに看護師が心電図や採血など必要な検査を行い、私に情報が共有された上で問診を行います。患者さんも「言いたいことが言えなかった」ということが減り、情報が整っているので問診もスムーズに進みます。

ドクターからのメッセージ

佐藤 一樹院長

問題があることはわかっているのに、積極的に治療に踏み切れない。行っている治療が不十分であるのに、別の方法を検討せず惰性で進めてしまう。そのような「クリニカルイナーシャ(臨床的惰性)」の状態にとどまることなく、経時的に血圧や検査結果の数値の推移を見ながら、その時々に適切な治療を行っていきたいと考えています。そして、このような「クリニカルイナーシャ」は、健診結果を手にした患者さんにもいえることです。「C判定がついたけれど、受診したほうが良いのだろうか」と悩んだら、ぜひ一歩踏み出してください。現状と治療法についてグラフを交えながらわかりやすく説明し、長期にわたる健康管理をサポートいたします。

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