大嶋祥子先生、竹谷英樹先生の独自取材記事

竹谷歯科医院

(練馬区／石神井公園駅)

最終更新日：2024/04/05

西武池袋線石神井公園駅前の駅ビルに位置する「竹谷歯科医院」。祖父の代から3代続く、歴史ある歯科医院だ。診療室からは大きな窓ガラス越しに駅前の風景を望むことができ、明るく開放的な雰囲気の診療室にはユニットが5台並んでいる。「できるだけ歯を抜かない、削らない」をモットーに、患者との対話を大切にしている大嶋祥子先生、竹谷英樹先生がきょうだいで診療にあたり、「『治療のおかげでおいしく食事ができるようになりました』など、患者さんから声をいただくことができたら喜びを感じます」と話す。穏やかで優しい語り口が印象的な大嶋先生、竹谷先生に、同院の歴史や診療で大切にしていることなどについて聞いた。

（取材日2024年3月15日）

100年以上の歴史を持つ、地域に根差した歯科医院
「できるだけ抜かない、削らない」治療を
小さな喜びを重ねていきたい

100年以上の歴史を持つ、地域に根差した歯科医院

歴史のある歯科医院と聞きました。患者さんは地元の方が多いのでしょうか。

【大嶋先生】当院は、100年くらい前に、祖父が練馬区氷川台に開業しました。父が祖父の後を継ぎ、同じ練馬区の高野台、石神井公園と移転し、駅ビルのオープンと同時に現在の場所に移りました。院長である父のもと、私たちがきょうだいで診療にあたっています。長年地域密着で運営してきたこともあり、祖父の代から3代にわたって通い続けてくださる患者さん、その方々からのクチコミで足を運んでくださる患者さんが多いですね。
【竹谷先生】地域にお住まいで、下は小さいお子さんから上は100歳をこえる高齢の方まで、幅広い年齢層の方に来ていただいています。駅前という場所柄もあり、お勤めの方が仕事帰りにお越しくださるケースも多く、午前中は高齢の方、夕方前後はお子さん、夕方以降はお勤めの方の来院が多いです。

お二方とも、お父さまの影響を受けて歯科医師をめざされたのでしょうか。

【竹谷先生】小さい時から父が地元で歯科医師として働く姿を目の当たりにしてきました。私の同級生も患者さんとして父のもとを訪れたりしていて、周りのたくさんの方々に知られていたこともあり、自分も大きくなったら歯科医師になって父の後を継ぎ、地元に恩返ししたいと思っていました。
【大嶋先生】竹谷先生は、私と1歳違いの弟で、小さい頃から双子のように育てられてきました。将来については、両親から「手に職を」と言われたくらいですが、私も自然の流れで歯科医師をめざすようになりました。竹谷先生も私も日本歯科大学卒業で、大学時代は同じキャンパスで一緒に学んでいたのです。ちなみに、父も祖父も、日本歯科大学卒業です。父のことを知る教授から教わる機会もあり、アットホームな雰囲気の中で学ばせてもらいました。

地域の患者さんが多いということで、治療以外にも、患者さんと地域のお話などされるのですか？

【竹谷先生】そうですね。駅前の再開発やお店の情報など、治療の前後に地域の話題で患者さんとざっくばらんにお話することも多いです。
【大嶋先生】代々にわたって通ってくださる患者さんも多いので「あそこのおじいちゃんがね」とか「あそこの娘さんがね」などという話になることもあります。このようなたわいのないやりとりが気軽にできるのも、当院ならではと思いますし、このようなネットワークをこれからもずっと大切にしていきたいですね。

「できるだけ抜かない、削らない」治療を

診療の特徴について教えてください。

【竹谷先生】父が歯科保存学出身だったこともあり「できるだけ歯を抜かない、削らない」治療をコンセプトに、優しく丁寧な治療を心がけています。また、私は歯科麻酔科出身で、AEDや口腔外バキュームを設置し、患者さんの全身状態を管理しながら細心の注意を払って治療を行っています。痛みをなるべく取り除くべく、麻酔を施すときは、急激に圧を加えるのでなく3分くらい時間をかけてゆっくり行うようにしています。歯を抜く時間よりも、麻酔の時間のほうが長い時間をかけるように意識しているくらいなのですよ。患者さんの症状などに応じて分断して行ったりなど、そのときにできる適切な方法で麻酔を行うようにしています。口腔がんなど難症例の場合は、日本歯科大学附属病院や練馬区医師会と連携している病院などを適宜ご紹介させていただきます。

大嶋先生はどのような治療を得意としていらっしゃいますか？

【大嶋先生】大学卒業後、さまざまな診療科目を掲げる大きな歯科医院に勤務していました。そこでさまざまな症例の患者さんを治療し研鑽を重ねてきたこともあり、どのような症状でもオールマイティーに診させていただいています。小児歯科にも対応しているのですが、私自身が3人の子育て中で、近隣の保育園の園医も務めています。お子さんが歯医者さんを怖がらないよう、当院の雰囲気に慣れていただくところから始まり、徐々に口を開けてもらうなどの工夫を施しながら治療していきます。最近は、お子さんの歯並びについての相談も多いですね。当院では月に1度、矯正歯科の歯科医師が診療を担当しておりますので、必要に応じて専門の歯科医師に診てもらうことをお勧めするようにしています。

歯周病にも対応されているのですね。

【大嶋先生】歯が痛くなって初めて歯科医院に足を運ぶ患者さんが多いのですが、痛くなる前の「予防」が大切なのですよね。当院には歯周病の患者さんも多くいらっしゃいます。歯周病の患者さんには、歯の模型をお見せしたり、絵を描いたりしながら、時間をかけて予防の大切さについてお話しするようにしています。また「今の状態はこうですけど、ブラッシングをしっかり行えば、その後はこういう経過をたどっていきますよ」など、これから先の治療のイメージがつかめるよう説明し「一緒に治していきましょう」とお声がけしています。当院では歯科衛生士も常駐し、一人ひとりの患者さんに即したメンテナンスを行っています。

小さな喜びを重ねていきたい

歯周病の検査はどのように行うのですか？

【竹谷先生】一般的な歯周病検査ですが、プローブという針状の器具を使って歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査、エックス線写真によって歯を支える骨の状態を調べるエックス線検査、口腔内カメラによる撮影、歯周病の原因となる歯の周囲の汚れの付着状況を調べる検査などを行います。口腔内写真やエックス線を撮ると、歯周病の進み具合などが即座にわかります。患者さんにお見せしながら説明することで、理解が進みやすいと思います。
【大嶋先生】歯周病から話が逸れてしまいますが、エックス線撮影をすると上顎全体が写りますので、顎関節症や親知らずの状態もわかります。親知らずの抜歯というとお若い方がされるイメージがありますが、ある程度年齢を重ねていても、抜いたほうが良いケースもあります。親知らずの抜歯など難症例の治療は、歯科口腔外科を専門とする歯科医師が毎週水曜日の夜に担当しています。

お忙しい日々の中、休日はどのようにお過ごしですか？

【竹谷先生】保護犬を引き取りまして、その犬との暮らしを楽しんでいます。最初は周りの環境に慣れず、散歩も夜しか行けなかったのですが、徐々に慣れてきて昼間の散歩も少しずつできるようになりました。これからの成長が楽しみですね。
【大嶋先生】3人の子育て真っ最中で、一番上と3番目の子どもがラグビーをしているのですが、休日は試合の応援に行くことが多いですね。応援に行くときは「ステージママ」状態です（笑）。

今後の展望についてお聞かせください。

【竹谷先生】これからも、地域に根差した歯科医院として末長く患者さんのお口の健康のサポートをしていきたいと思います。親子何代にもわたって通い続けてくださる患者さんを増やしていきたいですね。
【大嶋先生】小さかったお子さんの患者さんが大きく成長されたり、高齢の患者さんから「歯で噛めるようになってご飯がおいしく食べられるようになりました。ありがとうございました」といったような言葉をいただくことができたらうれしく感じますし、このような喜びを患者さんに与えられるよう診療しています。歯科医院は「怖いところ」ではありません。皆さんの身近な存在としてお役に立てればと思っています。気になることがありましたら、できれば痛くなる前に、お気軽に足をお運びください。