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川上 謙治 院長の独自取材記事

川上歯科医院

(練馬区/石神井公園駅)

最終更新日:2024/04/01

川上謙治院長 川上歯科医院 main

石神井公園駅前のビル再開発で2024年1月に現在の地に移転した「川上歯科医院」。駅からは徒歩5分ほどの場所で、周りにはマンションや学校があり、生活に根差したエリアだ。同院では、治療から定期検診まで、川上謙治院長が自ら行うそうだ。「どこまで長持ちさせ、現状維持ができるか?」と、川上院長は今の口内の改善だけではなく、10年、20年先の患者のことを真剣に考えて診療を行っている。痛みがあるからと抜歯を希望する患者には、応急処置としてまずは鎮痛薬を服用することを提案。その後痛みが落ち着けば、抜歯の必要はなくなり、より長く自分の歯を保つことにもつながると考えられるからだ。「モットーは保険診療内で適切な治療を行うこと」という川上院長に、診療にかける想いについて話を聞いた。

(取材日2024年3月1日)

慣れ親しんだ石神井の地で心機一転スタートを

駅周辺の再開発に伴って、現在の地に移られたそうですね。

川上謙治院長 川上歯科医院1

1985年から2023年の夏まで、石神井公園駅の前にあったビルの中で診療を行っていました。もともとこの辺りは長年慣れ親しんだ土地で、地元に恩返しがしたいと思って、石神井で開業したんです。ところが、駅周辺の再開発に伴って移転を余儀なくされ、2024年1月にこちらで新たなスタートを切ることになりました。以前は駅前のビル内でしたが、こちらは石神井公園駅より、徒歩で約5分かかります。駅から少し遠くなってしまったので患者さんには申し訳ない気持ちもあるのですが、逆に近くなったと言ってくださる方もいらして、ありがたいですね。今後も周辺にはマンションが建設される予定とのことで、新しい患者さんにも来ていただけら、と願っています。

どのような患者さんが通われていますか?

地元の方がメインですが、かつては所沢から通ってくださった方もいらっしゃいました。お子さんから年配の方まで幅広く、長いお付き合いの患者さんもたくさんいますね。皆さんとても意識が高く、「予防歯科」といった言葉がまだ浸透していない頃から、口内のメンテナンスにしっかりと取り組んでくださっていた方がほとんどです。高齢の方でもすべての歯がそろっていて、自歯で食事ができる方も多いですね。ずっと通ってくれている80代の患者さんもその1人で、2ヵ月ごとにクリーニングにいらっしゃいます。当院には予防意識の高い方が多くて、こちらが驚かされるほどなんです。

治療だけでなく、先生が口内のクリーニングもしてくださるのですね。

川上謙治院長 川上歯科医院2

小さな歯科医院なので、院長である私がクリーニング・ブラッシング指導・治療と、最初から最後まですべてを担当しています。定期検診では口内の状態を丁寧に見て、汚れているところがあったらクリーニングします。歯科衛生士が行う歯科医院も多いのでしょうが、私がコミュニケーションを取りながらメンテナンスをすることで、お互いの信頼関係も築けます。また、患者さんお一人お一人の状態が把握できるので、そういう意味でも重要なんです。

先を見据えた治療を考えていくことが大切

最近の患者さんの傾向について注目していることはありますか?

川上謙治院長 川上歯科医院3

自分の歯でずっと食事がしたい、歯を残したいと考える方が増えてきました。そのためには予防が大切ですが、実際、日頃のブラッシングをきちんと行ったり、メンテナンスに通ったりと意識の高い患者さんが多いと感じています。お子さんについても、問題のない子は多いです。きっと、ご両親が虫歯菌を寄せつけないように、「口移しをせず、仕上げ磨きをきちんとする」など気をつけていらっしゃるからだと思います。中学生、高校生になると自分たちでケアをしなければならないので、ブラッシングの仕方から私が教えています。下の前歯の裏は見えにくいので、磨き方がおろそかになりがちです。磨きにくいと面倒になってやめてしまうので、「最初に磨いてみて、最後にまたやってみてね」と子どもに響くような声かけをするようにしています。あとはそれぞれのお子さんに合ったアプローチが大切ですね。

診療に対するスタンスについて教えてください。

痛みがあって来院されると、その原因となっている歯を早く抜いてほしいと思う患者さんは多いでしょう。しかし、私はなるべく抜かない方向で治療を考えます。患者さんのご希望は「痛みを取ること」なので、応急処置として、最初に鎮痛薬を処方して様子を見ます。それで痛みが治まったら、歯を抜く必要はありませんよね。抜いてしまったほうが手っ取り早いと思われるかもしれませんが、将来的なことを考えると、できるだけ自歯は残したほうが良いとお伝えしています。抜いたり、削ってしまったりした歯は元には戻せませんからね。ご希望はお聞きしますが、まずは「自分だったらどうするか?」と考え、その場だけでなく、先の先、10年後までを見据えた治療をモットーとしています。

まずは保険診療内でベストな治療ができるか、を考えてくださるのですね。

川上謙治院長 川上歯科医院4

できるだけ抜かない治療をめざすスタンスなのは、患者さん自身の歯を長持ちさせたいからです。一度抜いてしまうと、今度はその横の歯がグラグラしてしまい、どんどん自歯が減ってしまうという負の連鎖も起きかねませんし、義歯や入れ歯が必要になってしまいます。義歯も入れ歯も、保険診療内でできるものから、自由診療のものまでいろいろありますが、まずは保険診療内でベストパフォーマンスができるように、と考えています。自由診療での治療後に万が一、口内環境に変化が生じてしまったら、「あれだけお金をかけたのに」と後悔することがあるかもしれません。先を見据えて、「まずは保険診療内の治療をしてからにしましょう」とお伝えしています。保険診療内で対処できる場合も多々ありますし、段階を踏んで治療を選択されていくほうが、患者さんのためになると思っています。

歯科医師としてできる限りの治療を

困っている方にも手を差し伸べたいと、生活保護を受けている方も診察されているのですね。

川上謙治院長 川上歯科医院5

対応できる歯科医院が少ないため、困っている生活保護の方々がいらっしゃいます。当院ではそのお手伝いができたらと診療にあたっていますが、正しいケアを知らずに口内環境が悪くなっているケースも多いので、まずは歯磨きの習慣をつけることをお勧めしています。治療しても毎日のケアができていないと、また悪くなってしまうので、「頑張ろうね」などとお声がけをして、一つ一つステップアップしていけたらと思っています。

やりがいを感じるのは、どのような時ですか?

通常の歯科診療を行っている中で、口腔がんや舌がんといった悪性疾患のある患者さんを診ることも考えられます。口腔がんや舌がんは、ご本人では異変に気づきにくいので、歯科医師がきちんと診て早期に発見することが何より大切ですから、そうした難しい病気に気づくことができた時は特にやりがいを感じると思います。また、長年この仕事を続けていると患者さんとのお付き合いも深くなりますし、小さい時から大人になるまで成長を見守ることもできますから、歯科医師になって本当に良かったと実感しています。

今後のビジョンを聞かせてください。

川上謙治院長 川上歯科医院6

再開発に伴い、短時間での移転をしなければいけなくなったときは、正直、今後どうしようかと悩みました。心機一転、まだまだこの地で頑張っていきたいと思ったのは、息子と娘が私と同じ道に進んでくれたことも大きかったですね。もうすぐ歯学部を卒業するので、何年か他院で経験を積んだ後は、一緒に当院で診療していきたいです。将来は3人で、石神井の皆さんの口内健康を支えていけたらうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント1本/手術費15万~、上部構造15万円~、入れ歯治療/ノンクラスプデンチャー13万円~、歯列矯正/ブラケット50万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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