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徳丸 忠昭 院長の独自取材記事

徳丸クリニック

(品川区/中延駅)

最終更新日:2021/10/12

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック main

東急池上線荏原中延駅と東急大井町線・都営浅草線中延駅からほど近いアーケードの中にある「徳丸クリニック」。整形外科、皮膚科、内科、小児科と診療範囲が広く、新生児・乳児から高齢者まで、地域の人々のかかりつけ医として信頼を得ている。整形外科、内科、小児科を担当する院長の徳丸忠昭先生は、妻であり皮膚科を担当する徳丸ひづる副院長と夫婦で診療にあたり、「どこへ行ったらいいかわからないとき、まず気楽に相談に来てほしい」と話す。順天堂大学の小児外科で学び、同大学の建学の理念「医は仁術」に基づいて、患者の訴えに耳を傾けることを大事にしている徳丸院長。その患者の話の中から他の重大な疾患が見つかることもしばしばだ。現在力を入れているリウマチの治療など、いろいろな話を聞いた。

(取材日2017年8月30日)

乳児から高齢者まで、外科・内科と幅広く診療

整形外科、皮膚科、内科、小児科と幅広く診療してくださるクリニックですね。

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック1

私が整形外科と内科、小児科を、家内が皮膚科を担当しています。大学にいた時は小児外科が専門で、多くのお子さんを診てきましたよ。開業医が手術をメインにすることは難しいので、現在は小児外科ではなく、主に内科を診ています。整形外科と内科はほぼ半々、少し整形外科が多いぐらいでしょうか。整形外科ではやはりご高齢の患者さんが多いですね。皮膚科では主にアトピー性の皮膚炎や湿疹、じんましん、水虫などの他、男性の脱毛症なども診療しています。2階に理学療法の設備を置いていますが、エレベーターを作るスペースがなく、やむを得ず腰掛けて2階まで上がれる昇降機を階段に備えつけました。足の悪い方にも安心してご利用いただけます。

診療の際どのようなことを心がけていらっしゃいますか。

患者さんの訴えを聞くことでしょうか。大学病院にいたときは時間に追われて、細かいところまでお話を伺うことができないこともありました。開業するにあたって、地域に密着し、患者さんお一人お一人の話に丁寧に耳を傾けて、いろいろな病気を診ていきたいと思いました。私の母校である順天堂大学の建学の理念は「医は仁術」です。病気は表面の症状だけ診ていてもわからない。その奥底に隠されたものを見つけるためには、患者さんの話を聞き、体に触り、心を診なければならないと、学生時代から折に触れ教えられてきました。できるだけそれを実践したいと思っています。

患者の立場からは症状を言葉で説明するのが難しい場合もあります。

最初はやはりいろいろなことがしゃべりにくいところもあると思いますので、できるだけ気軽にお話しいただけるよう、気を配っています。例えばふくらはぎが痛いとおみえになった場合、患者さんはその部分の骨や筋肉に支障があるとお思いですが、じつは座骨神経痛の痛みだったということが多いんですよ。どういうときに痛むのか。どういう種類の痛みなのか。こちらから質問しながら探っています。

外科から内科まで、また赤ちゃんからご高齢の方まで幅広く診てくださるのは地域の方にとって心強いですね。

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック2

いわゆる地域のホームドクターになるためにはいろいろな病気を診られるようになりたいと、開業にあたって改めて勉強もしました。患者さんにはよく、「どこで診てもらったらいいかわからないから、とりあえず先生のところに来てみました」と言われます。専門の疾患やここで診られる病気はもちろんしっかり診ますが、私だけですべてをカバーできるわけではありません。でも「この病気だったら、この大学病院に行きましょう」というように、診断をつけ、より専門性の高い病院をご紹介することはできます。家内は週に1回虎ノ門病院で外来を担当していますので、そちらで受診していただく場合もあります。そういうふうに地域のかかりつけ医としてお役に立ちたいと思っています。

患者の話をよく聞くことで他の疾患が見つかることも

皮膚科との連携もありますか?

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック3

例えば帯状疱疹という病気は発疹が出る前には痛みの症状だけなのでまず整形外科を受診なさる患者さんが多いのですが、診ているうちに発疹が出てきたり、ご自分では見えない背中に発疹があったりというケースは少なくありません。そういったごく初期の段階で、すぐ横で診療している皮膚科の医師に任せることができるのはメリットですね。

こちらではリウマチの専門的な治療も手がけていらっしゃいますね。

リウマチは私が学生だった頃はなかなか治りにくい疾患でした。今は早期に発見し、適切な治療をすれば、あまり進行しないで済むケースが多くなってきました。当院では最近出てきた、生物製剤による治療を積極的に取り入れています。早めに治療を始めれば、将来の変形などを予防し、快適に過ごすことが期待できます。手のこわばりなど不安に思われる症状があれば、早めに受診なさってください。生物製剤は医療保険を適用してもややコストが高いのが難点ですが、高額療養費制度などもありますし、他の薬剤もあります。遠慮なくご相談ください。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか。

膝に痛みがあるとおみえになった患者さんが、いろいろ話を伺っているうちに、「最近ちょっと食欲がない。胃の調子が悪い」とおっしゃるので、検査をしてみたところ、早期のがんが見つかったということがありました。ご紹介した内視鏡を専門とする先生にも「よくこれが見つかりましたね」と言われるほどごく初期の段階で、患者さんにも感謝されました。患者さんの訴えている患部とは違う箇所であっても、もしやと気になって調べてみたら別の病気が見つかったということは結構あるんですよ。やはり細かくいろいろなお話を伺うことが大事ですね。

医師を志されたきっかけは?

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック4

小さい頃から生き物が好きで、将来は理工系の仕事に就きたいと漠然と思っていました。加えて、小学校高学年の頃、母が早期のがんを患って入院しました。おかげさまでよくなり、今も健在ですが、治療の様子を近くで見ていて子ども心にも医師という仕事は素晴らしいなと思い、できるなら自分もと中学校の低学年の頃から考え始めました。小児外科を専門にしたのは、大学時代所属していた水泳部の顧問が日本の小児外科の草分け的存在である駿河敬次郎先生だったからです。ちょうど先生が順天堂大学で初めて小児外科の講座を開いた頃で、いろいろ話を聞き、誘われているうちに、やってみたいなと思うようになりました。

どの科、どの病院へ行こうか迷ったらまず来院を

何かご趣味はありますか。

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック5

最近はなかなか泳ぎにも行けなくなってしまったので、音楽を聴くことが楽しみになっています。診療が終わってから夜10時頃まで、その日の患者さんのカルテを整理して次にどういう治療をするか考えたりしています。そのとき、好きなジャズをかけると、気持ちにゆとりができて仕事がはかどります。後は車が好きなので、休みの日に走りに行くぐらいですね。遠くまでは行けないので、首都高速道路に乗って横浜、川崎あたりまで走って帰ってきます。週に2、3時間のドライブですが、いい気分転換になっています。

これからの抱負をお聞かせください。

できれば、今診ている患者さんの看取りまでやりたいと思っています。ご高齢になり、どうしても通院が困難になった患者さんに在宅医療まで提供するのが理想ですが、現状ではマンパワー的に難しいのが残念です。今は在宅医療を専門になさっている先生もいらっしゃるので、そちらで診ていただけばいいのかもしれませんが、やはり最期まで診て差し上げたい気持ちがあります。今も慣れ親しんだ私に診てもらいたいという方がいらっしゃいますので、休診の水曜日の午後をその診療にあてています。もう少し余裕があると多くの方を在宅で診られるのですが。

最後に読者へメッセージをお願いします。

徳丸忠昭院長 徳丸クリニック6

何科の先生がいいのか、どの病院に行ったらいいのか、ご自分でわからないとき、まずはご相談に来ていただければと思っています。緊急性があるのかなど最初に判断すべきことがいろいろありますので、私のわかる範囲である程度の診断をつけて、どこへ行ったらいいのか、必要な場合は専門の科へご紹介しています。赤ちゃんからご高齢の方まで、一通りの勉強をしましたので、その状況に合わせた判断ができるかと思います。私の専門としては現在リウマチの治療に力を入れています。関節の痛み、腫れなどご心配があれば、ご相談ください。

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