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北田 真紀 院長の独自取材記事

青柳歯科

(品川区/武蔵小山駅)

最終更新日:2021/10/12

北田真紀院長 青柳歯科 main

武蔵小山駅から程近い場所にある「青柳歯科」。1956年に開業し、およそ60年もの間、このエリアの歯と口の健康を守り続けてきた。先代院長である父から影響を受け、歯科の道に進んだという北田真紀院長は、きちんと時間をかけ丁寧に診療することに意味があると考えている。「患者さまがご自宅や会社からこの歯科医院に来られるまでの道すがら、途中に歯科医院がたくさんあるのに、あえて当院に来てくださる。それが本当にありがたいです」という言葉に、患者との信頼関係を大切にしている様子がうかがえる。院長の飾らない性格と丁寧に診るスタイルが親しまれ、山梨や新潟から訪れる人もいるそう。仕事へのこだわりやマイクロスコープを使った顕微鏡治療の魅力や、いつまでも自分の歯でいるための秘訣を聞いた。

(取材日2012年7月23日)

1956年開業。父の背中を見て姉弟全員が医療の道へ

海外のホテルのようなすてきな雰囲気のクリニックですね。

北田真紀院長 青柳歯科1

ありがとうございます。当院はどちらかというと患者さまの年齢層が高めですので、治療前のほんのひと時ですが、落ち着いた雰囲気の中でリラックスしていただけたらと思っています。ここはもともと父が始めた歯科医院なんです。1956年開業なので、かれこれ60年近くになります。他界してしまいましたが、父は建築や内装に凝っていたので、このように無垢の木材、厚みのあるカーペットやシャンデリアを使い、内装にこだわってこの歯科医院をつくったんです。私もそれらがとても気に入っているので大切に使っているんです。

北田院長が歯科医師になられたのは、やはりお父さまの影響ですか?

父が模型を作ったり、HOゲージのジオラマを作ったりしているのを見て育ってきましたから、細かい作業が好きなのは父の影響が大きいと思います。小学校2年生の作文ですでに「将来は歯医者さんになりたい」と書いてました。小学校5年生の時は心変わりして「キャビンアテンダントになりたい」と書いたこともありましたが(笑)、今はやはり歯科医師の道を選んで良かったと思います。人とコミュニケーションが取れますし、何より細かい作業をすることができますから。私は4人姉弟の3番目なんです。一番上と一番下は医師で、2番目は今はダンスのインストラクターをやっていますが歯科医師の資格を持っています。やはり父の影響が強いと思います。

北田院長のご専門は何ですか?

補綴です。父の時代から通っていただいている患者さまは義歯や差し歯の治療が多く、いずれは自分がここを継ぐつもりでいましたから、大学卒業後は大学の補綴科に進みました。もちろんここは町の歯科医院ですから、歯科全般、お口のことでお困りの方のご相談に乗り、できる限りのことをして、楽しくお食事をしていただくためのお手伝いをしています。

こちらの歯科医院の特徴を教えてください。

北田真紀院長 青柳歯科2

患者さまと可能な限りコミュニケーションを取って、納得いただいた上で治療を進めていきます。そのほかにお口の中に入る、詰め物やかぶせ物にもこだわっています。白い物であればよりリアルに、たとえ金属であったとしても土台となる歯としっかり密着するよう入れています。そのためそれらを作ってくれる技工士さんとの連絡も密に取り、良いものを作ってもらっています。また、衛生面にものすごく気を使っています。例えば歯を削るハンドピースという器具は、使用するごとに滅菌用の洗浄器でしっかり内部まで滅菌しています。

しっかり噛むことが大切

診療ではマイクロスコープを導入されていると伺いました。

北田真紀院長 青柳歯科3

多くの治療でマイクロスコープを使っています。ある釣り好きの先生の表現をお借りすると、釣り糸をポトンと落とした釣り方が今までの治療だとすると、マイクロスコープの治療は水の中に潜ってじかに魚を捕る感覚。それぐらい違うんです。歯の神経の管の奥の奥まで見えるので、患者さまの痛みの原因が何なのか、今までの方法ではわからなかったものもわかることが多いんですよ。実は初めは導入するつもりはなかったのですが、代診の先生が自腹で買ったマイクロスコープを使わせてもらったら「なんていいものなんだ!」と思い、買わずにはいられませんでした(笑)。実際に診療に取り入れるようになってからは、なくてはならないものだと感じています。録画機能もついているので、お口の中の状態をモニターに映し出して、画像を見ながら患者さまにご説明できるので重宝しています。

現代人の口腔環境についてどのように思われますか?

食べるものが昔に比べてやわらかくなってきていて、それにより虫歯ができやすい口腔環境になっていると感じます。例えば、中国の方が日本で生活するようになったら虫歯ができたというケースがあるんですね。中国では野菜中心の食事で噛む回数が多いのに対し、近年の日本の食事はやわらかい食べ物が主流で食べ物と歯がこすれることが少なく、そのため歯垢が取れずに虫歯になりやすくなっている気がします。歯は、野菜など形のあるものをしっかり噛むことでも磨かれます。例えば片方の歯を治療しているとき、その歯を使うのが心配で、反対側でばかり噛んでいると、噛んでいる側と噛んでいない側の汚れ方が全然違うんですよ。ですので、「噛まないほうは食べ物が歯をこすってくれないので、いつも以上にきちんと磨いてくださいね」とお話ししています。

健康な歯を維持するためには「食が大事」とお考えなんですね。

北田真紀院長 青柳歯科4

そうですね。食事は本当に大事です。この歯科医院のコンセプトは「笑顔で、おいしく」なんです。お口の中に問題がなく、皆さんがご家族やお友達とハッピーな気持ちで食事ができるよう、お手伝いができたらと思っています。医食同源という言葉があるように、食事というのはやはり健康の源です。栄養のあるものをしっかり噛んで食べられる、そのためのお手伝いするのが私の使命。歯科医師である限りそれはずっと揺るがない考えです。母として子どもたちの食事にも気をつけています。ファストフードやカップ麺、スナック菓子はあまり食べさせていません。素材の食感を生かし、栄養のバランスの良い食事を作るよう心がけています。

可能な限り歯を保存できるよう、力を尽くす

治療に対するこだわりについてお聞きします。

北田真紀院長 青柳歯科5

これは私のポリシーなんですけど「なるべく削らない、なるべく神経を抜かない、なるべく歯も抜かない」。そうすることで治療をする度に治療の範囲が大きくなっていってしまうのを防げるんです。一回削ってしまった歯はそこからまた虫歯になりやすく、神経を抜いてしまうと膿が発生する原因にも。そういったリスクが高くならないよう、なるべく必要以上に削らない、なるべく神経を抜かない、なるべく歯を抜かないということを大事にしています。また、患者さまとしっかりとコミュニケーションを取って、納得いただいてから治療を進めていくことも大切にしています。患者さまに口腔内写真・エックス線写真・マイクロスコープの画像などをお見せしながら、ご自身のお口の状態を知っていただき、治療の必要性や治療のやり方をご説明して、最終的にどのようにしたいかを選択していただいています。

ご自身の歯のケアはどのようにされていますか?

夜寝る前のケアが大事だと思っているので、歯ブラシを4種類使って徹底的に磨きます。まず硬めの歯ブラシで歯の表面を磨き、次に、歯と歯茎の間にしっかり入る歯周病予防の歯ブラシを使い、歯間ブラシで歯と歯の間を磨き、さらにポイントブラシで通常の歯ブラシが届きにくいところを磨いて、最後は口腔洗浄器。歯ブラシで浮かせたプラークやまだ残っている食べかすを水流で飛ばしていきます。気持ちいいんですよ。さすがに患者さまにそこまでやってくださいとは言ってはいませんが、当院ではブラッシング指導にも力を入れています。

プライベートについてもお聞きします。趣味やのリフレッシュ方法などあれば教えてください。

趣味として楽しんでいるのは家いじりです。キッチンの扉にカッティングシートを貼ったり、壁を塗ったり、取っ手をつけ替えたり、職人さんみたいにドリルやサンダーも使います。手を動かして作業するのが好きなんです。内装を変えることが好きなところは父譲りですね。テーマパークに行っても、子どもの写真はあまり撮らず、床やドア、天井、コンセントのプレートなど、内装ばかり撮ってます(笑)。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

北田真紀院長 青柳歯科6

すべての方にご自身のお口の中を健康に保ち「笑顔でおいしく」食事ができて、いつまでも健康でいていただきたいと心から願っています。

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