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川本 聖郎 院長の独自取材記事

川本胃腸内科外科

(横浜市旭区/鶴ヶ峰駅)

最終更新日:2023/05/10

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科 main

長年地域のかかりつけとして住民の健康を守り続けてきた「川本胃腸内科外科」。2013年より同院副院長として勤務し、2023年より新院長となった川本聖郎先生もまた、年齢・症状に関係なくすべての患者と真摯に向き合っている。前院長である父と同様に消化器領域を専門とする傍ら、豊富な経験をもとに多分野の疾患も可能な限り診療。取材の中でも「できる限り対応したい」という川本院長の言葉が印象的で、住民にとって身近な医療の窓口になりたいという意思と情熱が伝わってきた。同院継承時の話から自身の診察スタイル、現在の診療内容、医師としての心がけまでさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年3月23日)

一人の診療に必要なだけしっかり時間をかける

初めに、こちらのクリニックについて教えてください。

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科1

当院はもともと父が35年ほど前に開業した医院です。元々私は大学で膵臓を中心とした消化器領域の検査、治療に従事し、さまざまな病院で消化器外科の医師として診療経験を積んだ後、2013年の当院の移転とともに副院長に就任しました。そして2023年からは院長として、日々患者さまの診療にあたっています。すでにほとんどの患者さまと顔見知りの状態ですので、皆さまからすると新しい先生という感覚はないかもしれません。私としても従来の診療を引き続き行い、歴史あるクリニックの院長としての責任もしっかり持ちたいと考えています。診療内容は変わらずとも、これまでよりも仕事量は増えたため、その中でいかに医療の質を上げて提供していくか試行錯誤しているところです。

院長を継承した際、院内も改装したと聞きました。

待合室をきれいにしたほか、窓口が狭く患者さまを一人ずつしか案内できなかった受付を広くして、同時に2人に対応できるようにしました。あとは受付と事務室を直接行き来できるよう扉をつけ、各部屋の配置も少し変更しました。受付などの流れが悪いと患者さまの待ち時間が増えてしまう原因になってしまうため、スタッフがよりスムーズに動けるような環境を整えました。というのも、当院にはありがたいことに多くの患者さまがいらっしゃいますが、お一人にしっかりと時間をかけた結果、どうしても待ち時間が長くなりやすく院内が混雑してしまうケースがしばしば発生します。これは幅広く診療しているからという理由もあると思いますが、当院が以前から時間予約ではなく、直接来院およびウェブからの順番予約を採用しているためでもあると思っています。

なぜ順番予約を採用しているのでしょうか?

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科2

時間予約だと、一日に診療できる患者さまの数と一人あたりの診療時間を制限してしまうことになるためです。当院の診療スタイルに当てはめようとすると、時間予約で設定している診療時間をオーバーしてその後の診察が後ろ倒しになってしまったり、予約外の患者さまの診察をお断りせざるを得なかったりするケースが出てくることもあるでしょう。そうなるよりは、当日の診療を希望される患者さまを多少待たせてはしまうものの、皆さんのご希望に最大限応えるべく、あえて順番予約を採用しています。また、近年はコロナ禍の影響もあり、問診のみで診療が終了するケースも珍しくないと思います。しかし私はなるべく直接診察し、患者さまの顔を見る時間を大切にしています。効率重視の診療は患者さまへのデメリットもあると思っていますので、タイピング技術の向上を図り、問診しながらも素早くカルテ入力を行うなど、システム面でも効率化を図るように努めています。

消化器という専門を持ちつつ、内科全般に対応

具体的な診療内容についても伺います。

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科3

医院名にもあるとおり私は消化器領域を専門とする医師ですが、おなかだけでなく内科全般の診療を行っています。患者さまも実際に一般内科の受診も多く、ご高齢の方が多い地域柄、血圧、コレステロール、糖尿病や、皮膚、花粉症などのご相談を受けることもよくあります。皆さんさまざまなお悩みをお持ちですので、何でも気軽に話せる存在になりたいです。そしてご相談を受けたら「こんな状況なのでこうしましょう」と助言するほか、院内で完結できることであれば完結させます。複数の医院に受診するのは大変でしょうし、薬の重複リスクもあるため通院の負担はなるべく減らしたいと考えています。加えて、必要があれば専門の医療機関にご紹介することも可能です。自分でできる範囲の対応にはなりますが、当院が窓口となり適切な医療へつなげたいと思っています。

専門にかかわらず何でも診てもらえるのは心強いですね。

地域のかかりつけとして診療させていただきながら、消化器内科や内視鏡検査、腹部の超音波検査などにも専門的に対応し、外科出身という強みを生かして手術に対するご不安にも寄り添っています。ちなみに専門に関しては、消化器に特化したクリニックにも引けを取らないようにアプローチし、外来でできる処置もしっかり行っております。内視鏡検査は胃・大腸ともに実施しており、その場で大腸ポリープの切除も可能です。また、おなかのことで受診した患者さまに別の病気が見つかるケースも少なくありませんので、主訴だけでなく主訴を入り口に幅広い診療ができたらと思います。診療方針に関しては、患者さまにとってのベストや自身が大事にしたいスタンス、そしてこれまでの医院の歴史を踏まえながらじっくり見極めていきたいと思っております。

先生が膵臓に興味を持った理由も気になります。

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科4

膵臓は消化器外科領域において難易度が高く、大きな手術も行います。技術的なことを含め、胃や大腸を学んだ先にある臓器という点に魅力を感じました。また膵臓の病気、特に膵臓がんは非常に予後が悪いとされています。だからこそしっかり学び、医療に貢献したいと思っていました。また、当時大学にいた膵臓が専門の先輩が優秀な方ばかりで、憧れた部分もありました。その後、膵臓に限らずさまざまな治療・手術に携わる中で引き出しがどんどん増えていきました。いろいろやってきたからこそ現在お話しできることも多く、自身の経験が最終的に患者さまに還元されるかたちになればいいなと思っています。

誰に対しても謙虚に、初心を忘れず接したい

診療の際に大切にしていることは何ですか?

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科5

自分のできる限りですが、なるべく日々を謙虚に生きるようにしています。医師という立場上、「先生」と呼ばれることに慣れてしまうといつの間にか謙虚さを失ってしまいますので、折にふれて「謙虚に」という言葉を思い出し初心に返っています。患者さまに対しては、年齢に関係なく基本は敬語で接し、決して上から目線にならないよう意識しています。こうした心がけはスタッフに対しても同様で、何か伝えるときはできるだけ冷静になり、それぞれの状況や立場を考えてかける言葉も丁寧に選んでいます。だからこそ回りくどい言い方になってしまうときもあり、言葉の選び方の難しさを感じることも多いですが、昔から大事にしている部分です。

最近気になっている病気などはありますか?

具体的な病気というわけではないですが、近年の医療は治療だけでなく予防にも重点が置かれています。ちょっとした症状や、軽度のデータ異常ですと、患者さまはどうしても軽く考えてしまうケースもあると思います。大丈夫だと思ってそのまま様子を見ていると、症状が現れる頃には状況がかなり悪くなっている疾患も少なくありません。なので大切なのは生活習慣病などの病気を早期に発見することです。若い方でも積極的に定期健診を受け、異常を指摘されたらクリニックで詳しく調べていただくのが良いと思います。横浜市では2年に1回、50歳以上の方は胃がん検診の費用が一部免除され、70歳以上の方は無料で受けることができます。内視鏡を利用した胃がん検診は、当院でも対応しておりますのでお気軽にご連絡ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

川本聖郎院長 川本胃腸内科外科6

たとえ若くても、症状がなくても、チェックしたほうが良いことはたくさんあります。健康のためになるべく早めに受診いただければ幸いです。また、最近は便利な世の中になり、気になったことはインターネットで何でもすぐに調べられる時代になりました。しかし深刻な情報を見つけて重く受け止めてしまったり、自分もそうなのだと思い込んでしまったりするのは精神衛生上あまりよろしくありません。体に関わる問題だからこそつい心配になってしまうお気持ちもよくわかりますし、検索自体も悪いことではないですが、それがすべてだと思わずお気軽にご相談ください。これまでの知識や経験をもとに、誠心誠意対応させていただきます。

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